ただ、歴史的に見て、この種のモデルが(ファンドなどのビークルを持たない)事業単体で生き延びるのはなかなか難しいようだ。THE BRIDGE も含め、Tech in Asia や e27 や Technode などのスタートアップメディア各社も同じようなプラットフォームをリリースした過去があるが、データの新鮮度や正確性をコストをあまりかけずに維持するのが難しいようで、総じて各社ともサービスのシャットダウンを余儀なくされている。プロトスターが今後、この事業をどのように成長させていくのか注目したい。
<ピックアップ : Packaging Startup Lumi Completes $9 Million Fundraise To Leverage Its Digital Network Of Factories > 世界中でサブスクリプションビジネスが広がっています。「Netflix」に代表されるデジタル分野のみならず、日用雑貨品から食材配達のような物品を定期配達するサブスクリプ…
筆者が「Lumi」の話を聞いた際に真っ先に思い浮かんだビジネスキーワードは「Factory As A Service(ファクトリー・アズ・ア・サービス)」。一見、他社から見ればコストになるサービス内容を自社で提供しているように見えますが、あくまでもソフトウェア開発に注力して、ボトルネックになる部分は既存業者のネットワーク化で解決を図る王道パターンです。
「inDinero」は、全米の税理士を束ねてネットワーク化することで、自社ソフトウェア開発と税理士紹介に徹しています。この事業モデルは「Finance As A Service(ファイナンス・アズ・ア・サービス)」と呼ばれ、低コストで急速スケールが可能なビジネスモデルを確立しました。日本で言えば「Freee」が該当するかもしれません。
Allen Miner 氏(サンブリッジ 代表取締役会長兼 CEO / HackOsaka スーパーバイザー)
MC は、元 Tech in Asia 日本編集長で Best Beer 創業者の Peter Rothenberg 氏が務めた。
Gold Prize: dot(韓国)
dot は点字が表現できるスマートウォッチを開発。視覚障害者がスマートウォッチのように使え、メッセージのやりとりやソーシャルネットワーク上の投稿を読める。通常の点字キーボードは5,000ドル程度するが、dot は290ドルで提供できるため、視覚障害者へのギフトとしても最適。30の特許により、dot 上の点字表示部の小型化に成功している。昨年、SLUSH TOKYO のピッチコンテストで優勝。
Google の協力を得て点字表示ができるタブレット「Dot Pad」(950ドル)に加え、Dot Pad の簡易版(教育用、200ドル)である「Dot Mini」を開発。1,000万人の視覚障害者がいるインドで数百万台を投入予定。次なるプロジェクトとして、ドバイのスマートシティプロジェクト向けに点字キオスクを開発に着手、平昌オリンピックでも試験展開した。現在アメリカと中国で事業展開しており、日本市場にはまもなく上陸予定だ。
Silver Prize: Eye Control(イスラエル)
ALS(筋萎縮性側索硬化症)で身体が動かせない患者は世界中に160万人いるとされ、その人口は増加傾向にある。彼らがコミュニケーションに使う装置が高価であること気づいた Eye Control のチームは、ウエアラブルで、値段が安く、使いやすいデバイスを開発することにした。
Eye Control はカメラを使って患者の瞳孔の動きを細くし、それを小型コンピュータに送信して伝えたい内容を解析、BLE 経由でスマートフォンを通じ伝えたい内容が発声されたり制御されたりするしくみ。大きな表示スクリーンを使う煩わしさが無いのが最大の特徴だ。2011年の Starupboocamp から輩出、昨年にはイスラエルのテックメディア Geektime の Next Future Technology 賞を受賞した。