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今年7回目を迎えるHackOsaka、ピッチコンテスト「Hack Award 2019」にヘルスケアなどのチーム10社が世界中から集結

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(写真はいずれも主催者提供) 大阪市は14日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2019」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなどが参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で7回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。 イベントの終盤では、日本内外から集まったスタ…

(写真はいずれも主催者提供)

大阪市は14日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2019」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなどが参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で7回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。

イベントの終盤では、日本内外から集まったスタートアップ10チームがピッチを行なった。本稿では、入賞チームを中心に紹介する。審査員を務めたのは、以下の4名の方々だ。

  • Allen Miner 氏(サンブリッジ 代表取締役会長兼 CEO / HackOsaka スーパーバイザー)
  • Oscar Kneppers 氏(オランダ Rockstart 創業者)
  • Christina Teo 氏(she1K、Want Things Done 創業者)
  • Christopher Kommatas 氏(Melbourne Health Accelerator 共同設立者)

【Gold Prize】NIRAMAI(インド)

副賞:賞金30万円

乳がんの治療においては早期検出が重要だが、そのためのマンモグラフィー検査の受診率は依然として低い。また、アジア女性に多いとされる乳腺が高密度な乳房では、マンモグラフィー検査の結果からも乳がんの検出が難しいという課題もある。

NIRAMAI は、がん細胞が正常な細胞よりも発熱する特徴を活用し、胸部の熱画像を撮影してAIを使用して画像解析を行い早期発見を行うためのカメラとAIシステムを開発。マンモグラフィと比較して患者に痛みがなく、また X線 による被ばくリスクがない。

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【Silver Prize】no new folk studio(日本)

副賞:賞金20万円

No New Folk Studio は、モーションセンサーや通信機能を備えた靴型ウエアラブルデバイスのプラットフォーム「Orphe」を開発。今年2月には、MTG Ventures、三菱UFJ信託銀行、Darma Tech Labs、Mistletoe からシリーズ A ラウンドで2億5,000万円を調達した。

昨年、同社が参加した MUFG デジタルアクセラレータ第3期では、「1日1歩あるく毎に、医療費が0.065〜0.072円削減される」というデータに基づき、いわゆる情報銀行のプラットフォームを使って、パーソナルフットデータを集約し、健康保険やヘルスケアに反映させる構想を明らかにしている。

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【Bronze Prize】Fooyo(シンガポール)

副賞:賞金10万円

Fooyo は旅行者向けに、スマートナビゲーション、スマート旅程表、スマートパスブック、旅程提案システムの4つのコアテクノロジーを提供するスタートアップだ。シンガポール IMDA(情報通信メディア開発庁)が定めた「Service 4.0」構想に沿って、モバイルだけで、より個人に最適化された情報サービスを提供することを狙っている。

現在は、年間1,900万人が訪れるシンガポールのリゾートであるセントーサ島や、中国・四川省の成都などで実験導入を図っている。ユーザがホテルにいるときは近隣のレストランを自動的に紹介、空港にいるときは市内に出るための交通手段を自動的に紹介するなど、ユーザの現在置かれている状況を把握して、最適な情報を提供できるのが最大の強みだそうだ。

【O-BIC Prize】Acumen Research Laboratories(シンガポール)

副賞:10万円相当の賞(提供:大阪外国企業誘致センター)

細菌が血管の中に侵入して引き起こされる敗血症は、治療対応に緊急性が求められるものの、標準的な診断方法が確立されていない。一般的に使われる方法は血液微生物培養による方法では、人の作業によるもので自動化ができず、診断結果が出るまでに数日を要してしまう。

Acumen では、敗血症の原因菌の遺伝子を検出し、それをスコアリングをすることにより、血液採取から4時間で診断ができる方法を確立した。敗血症診断の標準となることを目標とし、また、抗生物質投与による抗生物質耐性細菌による敗血症の悪化を抑制できる可能性が期待できる。遺伝子疾患、感染症の測定キットなども開発しており、日本を含め各国で特許を取得済。


今回、入賞には至らなかったものの、ファイナリストとしてピッチ登壇したスタートアップは次の通り。

  • UWINLOC(フランス)……製造工場・物流拠点等で、部品・荷物等をバッテリーレスのタグを用いて追跡可能なソフトウェアを開発
  • NirogStreet(インド)……アーユルヴェーダの情報、診療予約、薬草のB2Bコマースプラットフォーム
  • Predict Vision(ブラジル)……人工知能を活用した癌の早期発見を行う画像診断装置用ソフトウェアの開発
  • Pokeguide(香港)……一般歩道でも地下鉄でも迷わず(遅刻せず)買い物、旅行が可能となるARカメラナビゲーションアプリ
  • THE.WAVE.TALK(韓国)……AIで、さまざまなバクテリアの識別が可能な「小型水質テスト用濁度計」を開発。食品加工ラインでの利用に加え、病院での迅速な試験管内の診断が出来ることで、患者への正確な抗生物質の処方ができる。
  • reinno Japan(日本)……スマホから簡単に注文、支払いをしていただける飲食店用システム。
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今年6回目を迎えるHackOsaka、ピッチコンテスト「Hack Award 2018」に社会貢献や健康テーマのチーム10社が世界中から集結

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大阪市は27日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2018」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で6回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。 イベントの終盤では、日本内外から集まったスタートアップ10チー…

大阪市は27日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2018」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。2013年からスタートしたこのイベントも今回で6回目を数え、世界中のスタートアップ・エコシステムの動向を関西の起業家に紹介する姿勢には、なお一段と磨きがかかっているようだ。

イベントの終盤では、日本内外から集まったスタートアップ10チームがピッチを行なった。審査員を務めたのは、以下の6名の方々だ。

  • 西村淳子氏(シルバーエッグ・テクノロジー共同創業者)
  • Oko Davaasuren 氏(Techstars アジア太平洋地域ディレクター)
  • Oscar Kneppers 氏(オランダ Rockstart 創業者)
  • Gidi Schmerling 氏(イスラエル テルアビブヤッファ メディア担当部長)
  • Shan Lu 氏(LeaguerX=力合鋭思 創設パートナー兼最高執行責任者)
  • Allen Miner 氏(サンブリッジ 代表取締役会長兼 CEO / HackOsaka スーパーバイザー)

MC は、元 Tech in Asia 日本編集長で Best Beer 創業者の Peter Rothenberg 氏が務めた。

Gold Prize: dot(韓国)

dot は点字が表現できるスマートウォッチを開発。視覚障害者がスマートウォッチのように使え、メッセージのやりとりやソーシャルネットワーク上の投稿を読める。通常の点字キーボードは5,000ドル程度するが、dot は290ドルで提供できるため、視覚障害者へのギフトとしても最適。30の特許により、dot 上の点字表示部の小型化に成功している。昨年、SLUSH TOKYO のピッチコンテストで優勝

Google の協力を得て点字表示ができるタブレット「Dot Pad」(950ドル)に加え、Dot Pad の簡易版(教育用、200ドル)である「Dot Mini」を開発。1,000万人の視覚障害者がいるインドで数百万台を投入予定。次なるプロジェクトとして、ドバイのスマートシティプロジェクト向けに点字キオスクを開発に着手、平昌オリンピックでも試験展開した。現在アメリカと中国で事業展開しており、日本市場にはまもなく上陸予定だ。

Silver Prize: Eye Control(イスラエル)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)で身体が動かせない患者は世界中に160万人いるとされ、その人口は増加傾向にある。彼らがコミュニケーションに使う装置が高価であること気づいた Eye Control のチームは、ウエアラブルで、値段が安く、使いやすいデバイスを開発することにした。

Eye Control はカメラを使って患者の瞳孔の動きを細くし、それを小型コンピュータに送信して伝えたい内容を解析、BLE 経由でスマートフォンを通じ伝えたい内容が発声されたり制御されたりするしくみ。大きな表示スクリーンを使う煩わしさが無いのが最大の特徴だ。2011年の Starupboocamp から輩出、昨年にはイスラエルのテックメディア Geektime の Next Future Technology 賞を受賞した。

Bronze Prize: Carbyne(イスラエル)

110番や119番などの緊急電話サービスは、近年いくつかの問題を抱えている。通話が長くなること、ニセ電話が増えていること、通報場所が正確でないこと、複数の連絡が寄せられたときに優先順位づけができないこと、現場把握のための映像が無いことなどだ。

Carbyne では110番や119番にかかってきた通話を Carbyne のシステムに転送し、緊急電話を受信するセンターで現場の位置情報・画像情報など、より整理された詳細な情報を把握することが可能になり、より的確で迅速な救助や事後対応につなげることができる。メキシコの通信会社 América Móvil、ホンジュラスやフィリピンの国家プロジェクトなどで既に導入が始まっている。

Bronze Prize: Nature Remo(日本)

Nature は、エアコンをスマート化する IoT プロダクト「Nature Remo」を開発している。2016年に発表された Nature Remo は、Kickstarter、Indiegogo、Makuake の3サイトでのクラウドファンディングを通じ、総額2,200万円以上を調達。昨年には神戸市と500 Startups が開催した、アクセラレーションプログラム「500 Kobe Accelerator」に採択され、先ごろ大和企業投資から1億円を調達した。

開発・製造体制が安定したこともあり、ビックカメラ・コジマ・Amazon での販売が開始。アーリーアダプターでなくても、市中の家電量販店で手軽に買えるようになったのは、最近の大きな動きだ。関西電力との協業では、インターネットとセンサー技術を活用し、分散型電源を普及させ、ピーク時に活用できる電力供給源の代替としてエネルギーを自給自足出来るバーチャルパワープラントの実証事業に参画している。

Bloodhero(フィリピン)

事故や手術で必要となる献血は全人口の1%相当分程度が必要とされるが、実際には提供血液が不足している。結果として、血液を必要とする患者の家族が、ソーシャルメディアで「○型の血液の提供をお願いします」などと助けを求める投稿が後を絶たない。Bloodhero は、血液が必要な人に血液を届けるソーシャルプラットフォームだ。

献血をするごとにポイントが貯まり、貯まったポイントに応じてステイタスが付与される。献血者はステイタスレベルに応じて、スパの無料優待などの特典が得られる。Bloodhero を導入した病院では、献血者のリテンションレートが23%増加する効果がみられているという。2018年10月から12月期で、5万件の献血実績到達を目指す。

Ouireward(フランス)

飛行機の欠航や遅延を経験する人々は、年間に世界で100万人に上るという。一方、ヨーロッパでは欠航はもとより、3時間以上の遅延が発生した場合、航空会社が搭乗客に補償することが EU261 法で求められている。距離にもよるが一般的に最高700ドルのキャッシュバックを受け取ることができるが、搭乗客が権利主張をするには、航空会社との交渉が必要になる。この交渉プロセスには、多くの書類提出が必要だったり、数ヶ月必要が待つ必要があったり、挙句の果てには拒否されたりして、非常に厄介で面倒だ。

Ouireward では、3分間で記入可能なオンラインフォームをユーザが登録することで、この交渉プロセスを代行してくれる。成功報酬ベースで Ouireward がキャッシュバック金額の25%を手数料徴収する。6ヶ月前にローンチし、37カ国の顧客のリクエストを受け、79の航空会社と交渉し、総額16万ドルのキャッシュバックを徴収代行した。航空会社との提携も視野に入れており、現在200万ドルの資金調達、日本の航空会社や保険会社との提携を求めている。

Yiyuan/宜遠(中国)

Yiyuan(宜遠)は、モバイルアプリを使って写真を撮影することにより、人工知能が皮膚の状態を評価し障害を診断するサービスを提供している。アプリを通じてアドバイスを行い、人の顔の部位にランドマーキングを行うことで、治療の前と後の状態をディープラーニングで自動診断し、快方に向かっているか追加治療が必要か、などを患者に伝える。

将来的には、化粧品店舗向けの API や SDK の提供、電話応対サービスなどを拡充しマネタイズするようだ。
これまでに QF Capital(啓賦資本)と清華大学が支援するアクセラレータ LeaguerX(力合鋭思)からエンジェル投資を受けている。

Travelio(インドネシア)

インドネシア版 Airbnb とも称される Travelio は、通常のバケーションレンタル以上に高品位なサービスの提供を狙っているようだ。不動産会社が保有する物件などの管理も代行し、掃除やリネン交換などホテル基準のサービスを長距離滞在、レジャー、出張ニーズの顧客に提供する。

現在インドネシア国内25都市でサービスを提供しており、取扱物件数は3,000件。国内ユーザと海外ユーザの比率は、65%:35%。ユーザは1回あたり平均4.95泊しているということで、コストパフォーマンスが追求されやすい長距離滞在に人気があるようだ。ジャカルタ市内では多くの物件が建設される一方、売れていない物件も相当あるようで、不動産デベロッパに対して、それらの物件のマネタイズに貢献するという側面もあるようだ。

BackTech(日本)

BackTech2016年にリリースした「ポケットセラピスト」は、京都大学大学院医学研究科の研究成果である腰痛タイプ判定アルゴリズムを用いて、ユーザーに最適なエクササイズの提案や腰痛タイプに合わせた優良治療院を紹介する。サイバーエージェントから資金調達を受けている。

腰痛は多くの労働者が抱える問題だが、労働者にとっては健康問題であると同時に、雇用する企業にとっては生産性を下げる一因となる。ポケットセラピストはアプリを通じて、セラピストからアドバイスを受けられる環境を提供、費用は雇用者である企業や保険会社などが負担する。

Protectiq(ロシア)

Protectiq は、シェアリングエコノミーを応用した P2P 保険サービスだ。発展途上国などで保険の未整備により、腫瘍疾病やガンが原因で死亡する人が少なからずいることに着目。保険料収入、保険料支払のプロセスにはブロックチェーンが利用されており、一連のお金の流れが透明化されることにより安価な料金体系を実現している。

具体的には、ユーザは年間一律の20ドルの保険料を支払う。保険料は第三者の献金者や、社会奉仕を宣言する企業に支払ってもらうこともできる。Protectiq はユーザからの申告に基づき、最大で35万ドルまでの保険金を支払う。特に、18歳〜40歳の若年層の、あまり裕福では無い人々をターゲットにしている。

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HackOsaka 2017が開催——米英から論客を招き、街のルーツを生かしたイノベーションを紹介/10チームがピッチ参戦し、今年からHWカップも

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大阪市は9日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2017」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。 イベントの前半には、ベルリンや台湾への海外進出を図るグッドパッチの代表取締役の土屋尚史氏による基調講演。DeNA の南場智子氏の言葉に促され、事業を始めるに至った経緯を語った。このあたりは、THE BRIDGE のこれまでのグッドパッチ…

大阪市は9日、年次のスタートアップ・カンファレンスである「HackOsaka 2017」を開催し、日本内外から投資家・起業家・メディアなど総勢約数百名が参加した。

イベントの前半には、ベルリンや台湾への海外進出を図るグッドパッチの代表取締役の土屋尚史氏による基調講演。DeNA の南場智子氏の言葉に促され、事業を始めるに至った経緯を語った。このあたりは、THE BRIDGE のこれまでのグッドパッチに関する一連の取材に詳しい。

土屋氏の講演に引き続き、イギリス・ブリストルから Engine Shed の Nick Sturge 氏、アメリカ・ピッツバーグから Innovation Works の Jeffrey McDaniel 氏、Politemachines.com の Ajay Revels 氏、大阪市経済戦略局理事の吉川正晃氏を交えてのパネル・ディスカッションが持たれた。モデレータは、京都工芸繊維大学の特任准教授 Sushi Suzuki 氏が務めた。

Struge 氏は、ブリストル市とブリストル大学が共同で進めている、長期的かつサステイナブルな経済成長目指すコラボレーション・プログラム「Engine Shed」ののディレクターを務めている。Sturge 氏によれば、ブリストルは歴史的に製品の輸入で潤って来た街で、近年ではロールス・ロイスに買収された Bristol Aeroplane Company の流れを引いて航空機産業が盛んなほか、80年前に BBC がここに本局を構えたことに起因し、世界中の自然史に関わる番組の35%がブリストルで作られているのだそうだ。

街中には早くから WiFi が整備されており、郵便ポストとインタラクションを交わすような遊びもできるようになっている。Struge 氏は「三人寄れば文殊の千恵」という日本の諺を引用して、異なるセクターの人々が交わることで生まれるイノベーションの価値を強調した。

左から、大阪市経済戦略局理事の吉川正晃氏、Innovation Works の Jeffrey McDaniel 氏、Engine Shed の Nick Sturge 氏、Politemachines.com の Ajay Revels 氏、モデレータの京都工芸繊維大学特任准教授 Sushi Suzuki 氏

McDaniel 氏は、Innovation Works の Executive in Residence で、ピッツバーグに創設されたハードウェア・スタートアップ・アクセラレータ AlphaLab Gear を通じて起業家の育成に力を入れている。

McDaniel 氏は、3つの河川に囲まれ、橋の街と称されるピッツバーグの街の特性について語った。かつては鉄の街と言われたピッツバーグは、製鉄産業の斜陽と共に姿を変え、ハイテクを生かした産業モデルへの移行を成功させた。その背景には、カーネギーメロン大学やピッツバーグ大学といった、アカデミアが集積した街だったことも多分に影響しているだろう。

McDaniel 氏によれば、AlphaLab Gear がある前の通りも製鉄工場街で、製鉄産業が華やかな時代が過ぎ去ってからは閑古鳥がないていたそうだ。現在はそこがイノベーションを生み出すハブとなり、鉄の街だったルーツを生かして、鋳造や金属加工ができる 3D プリンター ExOne などが生まれている。

Revel 氏は、企業やスタートアップにユニークなイノベーション機会を提供すべく、戦略的デザイン研究を行っている人物だ。彼女は日本への造詣も深く、天気、セラミックス、小説文学、医療などさまざまな分野で日本で生まれた新しいコンセプトが世界を牽引していることを紹介。また、スタートアップ・エコシステムと構成組織の役割を活性化するために、「スタートアップ教育」が必要であると提唱、その上で、ソーシャルインパクトがスタートアップをプロモートする上で、重要な要素になることを強調した。

イベントの後半では、デジタルヘルス、トラベルテック、スマートシティをテーマに、日本内外から集まったスタートアップ10チームがピッチを行なった。審査員を務めたのは、以下の4名の方々だ。

  • Allen Miner 氏(サンブリッジ 代表取締役会長兼 CEO / HackOsaka スーパーバイザー)
  • 平石 郁生氏(サンブリッジ 代表取締役社長)
  • Nick Sturge 氏(Director, Engineshed)
  • Ajay Revels 氏(Politemachines.com)

【Gold Prize】Docquity(シンガポール)

副賞:賞金50万円

アジアでは、医師が継続的医療教育(CME; Continual Medical Education)を受けるのには大きな障害を伴う。また、具体的な症例事案をオープンなソーシャルメディアなどで議論することも法律で禁じられている。その結果として、インドネシアでは、2016年に医師免許を更新できなかった医師が5,000人に上るという。

Docquity は東南アジアやインドの医師を対象とした、プライベートでセキュアな学習ネットワークを構築した。このプラットフォーム上には60万人分の認証医師のプロファイルが登録されており、週毎のユーザセッション数の成長率は32%。医療科目や症例毎に開設されたスペシャルグループでは医師同士の議論が繰り広げられ、医師の特性(例えば、ある地域の医師は、特定の症例に対し、特例の薬を処方する傾向があるなど)のデータを取ることも可能だ。

今後は、製薬会社がスポンサーについた継続的医療教育プログラムなどを増やし、マネタイズを図っていきたいとしている。

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【Silver Prize Winner】Holiday-Sitters(オランダ・アムステルダム)

副賞:賞金30万円

Holiday Sitters は国際都市アムステルダムにふさわしい、マルチリンガル環境でベビーシッターを見つけることができるマッチングプラットフォームだ。現在アムステルダムで利用可能で、60言語に対応できるベビーシッターが登録している。

条件に基づいてベビーシッターを検索し自己紹介動画を確認。1時間あたり15ユーロで、最大3人までの子供の面倒を見てもらうことができる。将来的には、旅行や出張に出て長期不在となる両親のための、プレミアムサービスのローンチも計画している。

【Bronze Prize Winner】MARUI Plugin(日本・大阪)

副賞:賞金10万円

MARUI-PlugIn は、CG やアニメの既存の制作ソフトウェアを、HTC Vive や Oculus Lift といった HMD に接続し、バーチャルリアリティ空間で、直感的に操作・コンテンツ制作できる環境を提供するプラグイン。SaaS モデルで月間2,000円で提供されている。

昨年11月にβ版を公開した。VR ゲームメーカーに対してプラグインを販売することで成長を目指し、ユーザからのフィードバックをもとに、プロダクトマーケットフィットを追求することで、さらにユーザの獲得を図る。現在、デベロッパを募集しており、シードラウンドで資金調達中。

以下は入賞しなかったものの、素晴らしいピッチを繰り広げた7チームだ。

Mimi Hearing Technologies(ドイツ・ベルリン)

Mimi は、聴覚機能に関するソリューションの開発に取り組むスタートアップで、自分の聴覚機能を簡単にチェックできる「Mimi Hearing Test」や、自分の聴覚にあわせて iTunes、Spotify、Sound Cloud などで得た音源を聴ける「Mimi Music」といったアプリをリリースしている。

現在、さまざまなデベロッパが自社アプリに Mimi の機能を連携できる SDK を開発中で、年内にはスマートフォンの OS レベルでのインテグレーションができるよう、スマートフォン製造会社と協業したいとしている。Mimi と同じくベルリンを拠点とする Capsule.fm がパートナーとなっている。

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あっと(日本・大阪)

毛細血管の血流を見ることができれば、その人の健康状態を容易に判断することができる。毛細血管は皮膚の表皮直下にあるため、皮膚を切開したり、血液を採取したりする必要もない。あっとは大阪大学との共同研究により、容易に毛細血管の血流を観察できるデバイス「血管美人」を開発した。血流をリアルタイムに観測できるようにすることで、ユーザに食生活や運動不足を見直してもらい、健康維持のための指標としてもらうのが狙いだ。

すでに日本の内外に、血管美人のデバイスは700台近くが販売されているのだという。今後は血管美人を IoT 化し、クラウドサービスに対応したバージョンを開発したいとしている。

Caption Hospitality(インドネシア)

チェーンやフランチャイジーに属さず、独立経営のゲストハウス・ホステル・ホテルなどは、客の流入をオンライン旅行会社や飛び込み客に頼っていることがほとんどだ。Caption Hospitality は、このようなアコモデーションデザイナーが、テクノロジーに関する特別なスキル無しで、簡単に宿泊在庫の管理やプロモーションができるしくみだ。

2016年9月にローンチして以来、1,682件の予約を取り扱い、月間15,360件の宿泊在庫を取り扱っている。

ハカルス(日本・京都)

ハカルスが開発しているのは、栄養管理をするためのiOSアプリだ。アプリを利用し、自分や家族が日々取得している栄養成分を記録、管理する。データの記録や管理は何名でも追加することができ、家族や食事管理が必要な施設でも利用できる。

栄養成分の管理には独自のアルゴリズムを開発。ユーザの目的に沿ったアドバイスが行われる。最近開発した専用のキッチンスケールは、食材を乗せて重さを測る際に、食材の名前をスマートフォンに向かって声で読み上げると、音声を認識したアプリが栄養成分を計算して、クラウドに記録してくれる。

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Cardiomo(アメリカ・ニューヨーク)

世界的に見て人に死を招く最も多い要因は心血管疾患だ。2人に1人は、程度の大小はあれ何らかの心血管疾患を持っているとされる。これらの人々の心臓の活動を継続的にモニタリングすることで、年間1,580万人もの人々の命を救えるとするデータも存在する。

Cardiomo は家族や親類のバイタルサインをモニターし、危険な兆候があった場合に通知してくれるサービスだ。デバイスを使って計測、そのデータをもとに分析し、病気を未然に防ぐための生活習慣のコントロールやレコメンデーションを教えてくれる。

現在はニューヨークに拠点を置いているが、もともとはウクライナ出身のスタートアップのようだ。昨年、モスクワの Starta Accelerator がニューヨークで開催したデモデイにも登壇している。

Timescope(フランス・パリ)

TimeScope は該当におけるバーチャルリアリティ・ターミナルだ。TimeScope の共同創業者2人が、イタリアの古代都市ポンペイを訪れたところ、観光シーズンで人の多さに幻滅、古代を知る由も無かった。一般的なバーチャルリアリティは、位置計測の設備の関係から屋内である必要があり、ヘッドマウントディスプレイを装着するために誰かの助けを借りる必要がある。TimeScope は屋外における双眼鏡ターミナルの形をとることで、誰でも手軽に時代を遡って楽しめる環境を提供する。

最初の1台目となる TimeScope はパリ市内のバスティーユ広場に設置され観光客を楽しませている。TimeScope を使うにあたり、観光客はスマートフォンでサイトを訪問し、2ユーロを支払う仕掛けだ。将来的には、過去に遡るだけでなく、都市計画に基づいて、将来がどのような風景になるかを TimeScope を使って再現してみせる計画もあるという。

Parkisseo(フランス・トゥールース)

車がひしめき合う都市部において、どこに駐車場があるか、どの駐車場が空いているかを知るのは一苦労だ。Parkisseo では、駐車場に置くことで空き状態を検知できる小さなデバイスを開発、その状態をユーザに伝えられるほか、駐車場オーナーはモバイルやデスクトップのダッシュボードを使って、時間の経過に伴う専有率を 把握することができる。

2016第3四半期に POC のバージョン1の開発を完了、2017年第1四半期にはフランスを中心に多拠点の駐車場への導入を予定している。電源に内蔵バッテリーを使っているため、デバイスを駐車場に設置する際に一切工事が不要で、1個あたり10分程度と短時間でで設置が完了するのが強みである。


今回の HackOsaka では、京都で Makers Boot Camp を運営する Darma Tech Labs、ニューヨークの FabFoundry、東京の TechShop Japan が共同で立ち上げたモノづくり起業推進協議会の主催によるピッチコンテスト「Monozukuri Hardware Cup 2017」が開催された。

Monozokuri Hardware Cup の優勝者には、ピッツバーグで AlphaLab Gear  が毎年開催する「National Hardware Cup」に、ロサンゼルス、ボストン、オースティン、デンバー、ワシントンDC  からの予選通過者と肩を並べ、ファイナリストとして登壇する権利が与えられる(AlphaLab Gear の運営母体である Innovation Works の Jeffrey McDaniel 氏によれば、今回の日本勢のジョインに伴い「International Hardware Cup」に改称するとのこと)。また、入賞3位までのチームにも同イベントにツアー参加する権利が与えられる。

【1位】QD レーザ

QD レーザは、富士通や東京大学の共同研究からスピンアウトしたスタートアップで、量子ドット技術を活用し、さまざまな分野に応用できる量子ドットレーザを開発している。今回は、レーザープロジェクトから装着者の網膜に直接映像を投影する網膜走査型レーザアイウェアを紹介した。この技術により、全盲ではないものの、ぼやけた世界の中で暮らしている視覚障害者の QOL を高められる可能性がある。

視力やピント位置などに関係なく鮮明な映像を網膜に投影できるので、角膜や水晶体に起因する視覚障害者が、視覚を取り戻すための医療機器、福祉用具としての開発を進めている。また、AR(拡張現実)やスマートグラスといった用途への応用も可能とのこと。

【2位】PlenGoer Robotics

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【3位】VAQSO

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はか

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HackOsaka 2016: 日本のスタートアップの課題はグローバル化への準備不足〜竹村詠美氏へのインタビューから

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本稿は「HackOsaka 2016」の取材の一部である。 「今年は自分に再投資する機会の年なので、何か新しいことを拙速に始めようとは思いません」と、日本を拠点とするイベントチケットのプラットフォーム会社 Peatix の共同創業者である竹村詠美氏は e27 とのインタビューの中で述べた。 彼女は自己変革を求めて Peatix を離れ、教育関係で新しいビジネスを始める計画を立てているが、その間も …

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本稿は「HackOsaka 2016」の取材の一部である。

「今年は自分に再投資する機会の年なので、何か新しいことを拙速に始めようとは思いません」と、日本を拠点とするイベントチケットのプラットフォーム会社 Peatix の共同創業者である竹村詠美氏は e27 とのインタビューの中で述べた。

彼女は自己変革を求めて Peatix を離れ、教育関係で新しいビジネスを始める計画を立てているが、その間も Unreasonable Institute でソーシャルエンタープライズアクセラレータを運営している。これは、世界最大のソーシャル、環境の課題解決をターゲットとしたプログラムだ。

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彼女は今日(原文掲載日:2月17日)、日本の大阪で開かれているグローバル・イノベーションカンファレンス HackOsaka で講演する。演題は「グローバル化の課題」だ。

これまでの彼女の経歴、そして日本のスタートアップエコシステムについての考えを聞くために私たちは竹村氏にインタビューを行った。

以下はその概要である。

自己紹介をお願いします。どのようにしてキャリアを始められたのですか?

大学卒業後、私は投資銀行の CS First Boston に日経平均先物・オプションのセールストレーダーとして入社しました。数字やスプレッドシートは好きでしたが、ここの職場は合わないとすぐに感じました。

1年後、Monitor グループという小さいコンサルタント企業に入りました。ここは多国籍企業の市場参入など、戦略的なプロジェクトにフォーカスしたところでした。

Monitor、McKinsey でコンサルタント業務をしていた頃、幸いにもいくつかのテック関係の顧客を担当したのですが、私はそこでインターネットの将来に魅了されました。

コンサルタント業務を4年ほどした後、エキサイト株式会社というインターネットメディア企業に取締役兼事業開発部長として入社する機会に恵まれました。それ以降、Peatix の共同設立を含めてインターネット業界で働いています。

Peatix を設立されたきっかけは何ですか?

私たち4人の共同設立者は Amazon Japan で出会いました。様々なメディア事業のプロダクトマネージャーとして働いていた時、作家や音楽家といった多くのクリエイティブな人たちが生計を立てるのに苦労していることを知りました。パッケージ化されたメディアの売上減に加えて、セールス側からは少ないマージンしか受け取っていなかったからです。

強い目的意識をもって、私たちはターゲットとするオーディエンス、つまり私たちの文化を新たなレベルに引き上げてくれるクリエイティブな人たちのためにインターネットの力を示せるような企業を創る決意を固めたのです。

いくつかの製品を試行した後、私たちはライブ体験に力を与える決意をして Peatix.com を立ち上げました。

Peatix の運営に際し一番の課題は何でしたか?

大きな課題は優れたチームを作ること、製品・市場のフィットを見つけること、そして健全な財務の維持でした。製品・市場のフィットに関しては、当初はとても困難でした。イベントやライブの体験を始めようとしている人を見つけるのが大変だったからです。

イベントを運営する人はたくさんいます。でもコミュニティレベルではごく少数です。ですから全ての市場に私たちは参画したのですが、最初は大変でした。潜在的なイベント運営者の目にとまるよう、一から大きなコミュニティを作らなければいけなかったのです。イベントプラットフォームを探している人を見つけることではありませんでした。

人材に関しては、4か国で国際感覚をもった人を集めるのが課題でした。例えば当初、私たちはシンガポールやマレーシアの知り合いが誰もいませんでした。ですから人材供給元として第三者からの紹介に頼ることができなかったのです。その代わり、幸いにも東南アジアで優れた人材確保を手助けしてくれるスタートアップコミュニティサポートを利用することができました。

最後に財務に関してですが、これには魔法のような回答はありません。ただ、当社の目的に賛同してくれる投資家を見つけるのはたくさんの時間とエネルギーを費やしました。昨年まで CFO がいませんでしたので、特に CEO からすれば実に長い時間がかかりました。

Peatix を離れた理由は何ですか?

企業が成熟していくにつれて、設立者がその会社を辞めてしまうのは珍しいことではありません。私の場合はいろいろと理由はあったのですが、主な理由はマネジメント構造をよりスリムにしたかったことです。

新しいプロジェクトとはどのようなものですか?

今はまだ詳細をお話できませんが、将来世代の教育に多くのエネルギーを注ぐつもりです。他方で日本にある Unreasonable Institute でソーシャルエンタープライズアクセラレータを運営しています。Unreasonable Lab Japan といいます。

今年は自分に再投資する機会の年なので、何か新しいことを拙速に始めようとは思っていません。

今回大阪で講演をされますね。スタートアップを大阪で運営するのと東京で運営するのとでは何が違いますか?

大阪は伝統的に東京よりも多くの起業家の方がいるところです。でもテックのスタートアップに関しては正反対のようです。

大阪生まれの方でテックの起業家の方はほとんどいません。東京、もしくは海外生まれの方が多いです。

主な違いとしては、資本へのアクセスの容易さ、潜在的な顧客の幅と深さ(特に大企業や広告主を相手にしたい場合)、そしてテック関係の人材プールではないでしょうか。

エコシステムの構築が進むにつれて大阪のスタートアップ環境は良くなってきていますが、まだ東京に水をあけられています。

日本の多くのスタートアップ企業にとっての課題は何でしょうか? どのようにすれば解決できますか?

最も顕著なのは、日本のスタートアップはグローバル化への準備ができていないことでしょう。

日本の市場は今でも相当な規模があるので、日本市場向けに超ローカライズされたサイトやアプリを構築した後に国際的な市場を相手に最適化を図るのは困難です。

サイトやアプリを多言語に「翻訳」するのは簡単なことですが、日本のスタートアップの多くは一定以上の規模の国際事業がありません。これに関しては、初めから国際的な人材を揃えるか、設立時にかなりの時間を海外で過ごすことで簡単に解決できると思います。

日本にずっと住んでいるとすぐに視野が狭くなってしまいます。でもかなりの期間を海外で過ごすと、ヒューリスティック(問題発見的)な見方ができるようになります。私は30か国以上を旅してシンガポールにも住んだ経験がありますが、グローバルな考え方、世界中の人と一緒に仕事をするコミュニケーションスキルの習得にとても役立ちました。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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HackOsaka 2016: ピッチコンテスト入賞者が決定——金融・建設・物流など既存エコノミーのディスラプターが上位を独占

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2月17日、大阪のスタートアップ・コミュニティ拠点である、大阪イノベーションハブ(OIH)と大阪市経済戦略局は、グランドフロント大阪で年次のスタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2016」を開催した。本稿はその取材の一部だ。 HackOsaka 2016 のクライマックスとなる最後のセッション「International Pitch Contest」では、スタートアップ10社がピッチ…

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2月17日、大阪のスタートアップ・コミュニティ拠点である、大阪イノベーションハブ(OIH)と大阪市経済戦略局は、グランドフロント大阪で年次のスタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2016」を開催した。本稿はその取材の一部だ。

HackOsaka 2016 のクライマックスとなる最後のセッション「International Pitch Contest」では、スタートアップ10社がピッチを行った。ピッチに参加した全スタートアップと、そのサービス内容について紹介したい。

※ これまでに開催された、HackOsaka 2015 の模様HackOsaka 2014 の模様はこちらから。

International Pitch Contest の審査員は、

  • 竹村詠美氏(Peatix.com 共同創業者、Unreasoable Lab Japan 日本事務局長)
  • William Tanuwijaya 氏(Tokopedia 創業者兼CEO)
  • James Riney 氏(500 Startups Japan 代表)
  • Allen Miner 氏(サンブリッジ グローバルベンチャーズ取締役会長)
  • Daniel O’Duffy 氏(WeWork Labs ディレクター)
  • Alex Farcet 氏(Startupbootcamp 共同創業者・最高経営責任者)

…の6人が務めた。(敬称略)

Gold Prize: Pawnhero(フィリピン)

副賞:賞金50万円と、日本航空からマイレージ50万マイルを3人分贈呈

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一般的な質屋は月利6%~10%と高利で、質草も宝石などに限られる。これに対し、PawnHero はモバイルを使った質屋サービスだ。ユーザは質入れしたい商品をスマホで撮影し見積を取得、宅配便でセンターに送ると商品が評価され、現金を手にすることができる。

質草の評価はセンターに集約されているため、利回りも低く宝石以外にも様々な商品が取扱可能だ。ユーザには、ATM で現金が引き出せたり、公共料金の支払、オンラインショッピング、モバイル通話料のトップアップ、他者に送金ができたりするカードが発給される。

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Silver Prize: Podaris(イギリス)

副賞:賞金30万円と、日本航空からマイレージ50万マイルを2人分贈呈

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都市のインフラ建設が複雑化する中で、複数の建設プロジェクトをコラボレーションさせられるプラットフォームを展開。ブランデブルグ空港、カリフォルニア高速鉄道など、世界では着手されながらも突然中止されたり、予算が超過したりするなど、毎日無駄になっている費用は世界で5億ドルを超える。

インフラプロジェクトには、政治家、エンジニア、建築家などとの多くのコーディネイトが必要になるが、Podaris はこれらの作業をオンラインで完結できるプラットフォーム。公共プロジェクトは無料で利用できるフリーミアムモデル。2015年8月に Startupbootcamp から輩出。Autodesk などの建築に関わる他のソフトウェアとも連携する。資金調達中。

Bronze prize: Shipwise(スペイン)

副賞:賞金10万円と、日本航空からマイレージ50万マイルを1人分贈呈

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ほとんどの物流はコンテナで実施されているが、これらは書類による非常に非効率な方法でやりとりされている。Shipwize はこれらやりとりをクラウド化し、可能なプロセスを自動化することで効率的な運送を実現するプラットフォーム。フリクションをなくし、ブロックチェーンを使い、サプライチェーンにつながるすべての情報を一つのプラットフォームの上で管理できるようにする。

AWS Prize: チカク(日本)

副賞:Amazon Web Services 提供 Amazon Fire タブレット

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チカクは 子供の姿をスマホで撮影し、インターネットで遠く離れた家族とをつなぐ IoT デバイス「まごチャンネル」を開発。スマホの操作が不得意な祖父母は「まごチャンネル」をテレビにつなぐだけで、離れて住む孫の成長をテレビで見ることが できるようになる。2030年に65歳以上の人は世界で10億人を超えると言われており、世代間によるデジタルデバイドを解決する。

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Special Prize: meleap(日本)

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meleap が提供するHADOは、空間認識技術に加え、スマートフォンを使ったヘッドマウントディスプレイ(HMD)、腕につけるモーションセンサーなどの技術を組み合わせて、仮想的に空間を生み出す技術を使ったスポーツゲームを提供。10人までが同時にゲームに参加でき、当面はレジャー施設向けの B2B モデルでビジネス展開。IncubateCamp 7th から輩出

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Fabelio(インドネシア)

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Fabelio は南ジャカルタを拠点とし、カスタマイズ可能な家具に特化した Eコマースプラットフォームを展開。中間所得層に向けて、デザイン性の高い高品質の家具を提供する。そのような家具が欲しい中間所得層はこれまで、価格の高いショップ、デザインを作って向上に依頼するか、IKEA のようなショップに行くしかなかった。家具は注文後無料で配達され、2週間以内であれば無料で返品が可能だ。

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Budo Finder(モンテネグロ)

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Budo Finder は合気道、剣道、柔道、空手に関するコミュニティ・マーケットプレイス。剣道の講師として、ヨーロッパの武術の競技大会に参加してきた創業者が設立。ヨーロッパのアクセラレータ One of 11 から2015年5月に輩出された。日本製の武術道具の販売に特化し、グローバルなマーケットに向けて展開する。

ACPAD Creator(ドイツ)

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ギタリストがパーカッションなどの音を出す場合 MIDI コントローラを使うことになるが、通常の MIDI コントローラは結線が大変になる(下の写真)。ACPAD Creator はギターの表面に装着可能なワイヤレスな MIDI コントローラで、Kickstarter でローンチから3週間で1,200件以上の予約注文を獲得した。現在はアコースティック・ギターに特化している。

ACPAD のマネジメント・チームはベルリンに拠点を活動しており、技術チームはインドを拠点に活動している。現在、300万ユーロを資金調達中。

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YesBoss(インドネシア)

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現在の大手Eコマースに共通するのは、対話型コマースだ。アジアのコマースでは特に、チャットが販売者と購入者の間の信頼関係の構築に寄与し、それが販売につながる。一方で、チャットはワントゥワンのコミュニケーションであるため、スケーラブルではない。

YesBoss は人工知能の活用により、人的な労力が必要となる部分の省力化を図り、SMS を使ってのメッセージのやり取りから、各種ベンダーやEコマースプラットフォームへの送客を図る。

これまでに70万件のメッセージをやりとりしており、62,000件に及ぶ取引を仲介した。ベンダやEコマースプラットフォームから成約した取引に対して、2〜20% の手数料を徴収するビジネスモデル。

Play Until Dark(日本)

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MeetMyDog は、犬を飼う気の合う人間同士をマッチングするモバイルアプリ。ユーザ自身と、飼っている犬のプロフィールや写真を登録することで、近隣にする人を検索し、つながり、デートすることができる。有料プロモーションをしない状態で、毎月1,000人の新規ユーザを獲得しており、これまでに25,000人のユーザを獲得している。

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HackOsaka 2015: Hack Osaka Award入賞者が決定——関西出身スタートアップに加え、欧州勢が健闘

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2月10日、大阪のスタートアップ・コミュニティ拠点である、大阪イノベーションハブ(OIH)と大阪市経済戦略局は、グランドフロント大阪で年次のスタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2015」を開催した。本稿はその取材の一部だ。 HackOsaka 2015 のクライマックスとなる最後のセッション「International Pitch Contest / Hack Osaka Awar…

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2月10日、大阪のスタートアップ・コミュニティ拠点である、大阪イノベーションハブ(OIH)大阪市経済戦略局は、グランドフロント大阪で年次のスタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2015」を開催した。本稿はその取材の一部だ。

HackOsaka 2015 のクライマックスとなる最後のセッション「International Pitch Contest / Hack Osaka Award 2015」では、スタートアップ10社がピッチを行った。入賞上位に輝いたスタートアップと、そのサービス内容について紹介したい。

※ 昨年開催された、HackOsaka 2014 の模様はこちらから。

International Pitch Contest の審査員は、

  • Don Burton(Techstars マネージング・ディレクター)
  • Tim Romero(創業者、投資家、ポッドキャスター、著述家)
  • 堀江愛利(Women’s Startup Lab CEO)
  • Khailee Ng(500 Startups マネージング・パートナー)
  • Allen Miner(サンブリッジ グローバルベンチャーズ取締役会長)

…の5人が務めた。(敬称略)

Gold Prize (Hack Osaka Award 2015) : mClinica(フィリピン・マニラ)

副賞:現金50万円、ボーナスマイル5万マイル×3人分(日本航空提供)、Amazon Kindle(Amazon Web Services 提供)

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(左から)Hack Osaka Award 2015 審査委員長を務めたアレンマイナー氏、MC のダイアン吉日氏、mClinica CEO Farouk Meralli 氏。

mClinica CEO の Frouk Meralli はカナダ出身だが、フィリピン・マニラで活動している。フィリピンの独立系薬局は組織化されていないし、POS も入っていないし、インターネットともつながっていない。したがって、製薬会社が、マーケティングや販売データの確保のために、薬局にアプローチするのは至難の技だ。

mClinica を使えば、薬を買う患者は自身の電話番号を提供するのと引き換えに、薬局で薬を買う際に代金の割引を受けられる。この割引した金額は薬局と精算する形で結果的に製薬会社が負担するが、どの薬局でどのような薬が売れているかの情報を取得することができる。製薬会社や薬局は、患者であるユーザに対して、薬に関するプロモーション情報などを配信することができる。

現在、ロシュやファイザーなど大手製薬会社をクライアントに抱えており、ローンチから6ヶ月間で薬局1,400店舗、患者2,000万人をユーザとして獲得した。昨年10月には、500 Startups、フィリピンの Kickstart Ventures、日本の IMJ Investment Partners から資金調達している

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Silver Prize: Blaze(イギリス・ロンドン)

副賞:現金30万円、ボーナスマイル5万マイル×2人分(日本航空提供)

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Blaze CEO Emily Brooke 氏

夜間の自転車の運転は危険であり、車との接触事故や出会い頭衝突などで、イギリスにおいても多数の事故や犠牲者が発生している。Blaze はシティサイクリストのためのレーザーライトを開発、走る自転車の進行方向前方地面に自転車のシンボルを投影することで、脇道から来る他の人や車に対して注意を促し、事故を未然に防ぐことを意図している。

東京のメーカーのレザーチップを使用しており、通常の利用であれば、バッテリの充電は月に一度でオーケー。イギリスで Kickstarter で5.5万ポンド(約1,000万円)の資金調達に成功し、その後、Index Ventures や Branson Family などから150万ポンド(約2.7億円)を調達した。オンラインでは47カ国に販売、イギリス最大の自転車チェーン店のほか、ニューヨーク近代美術館による MoMA Store では店頭で取り扱いがある。

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Bronze Prize: Up Performa(日本・京都)

副賞:現金10万円、ボーナスマイル5万マイル×1人分(日本航空提供)

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Up Performa CEO 山田修平氏

Up PerformaFounder Institute Kansai から生まれたスタートアップだ。プロフェッショナルのスポーツにおいては、ウエアラブルなどを用いてデータや分析が多用されている。それらのテクノロジーをアマチュアスポーツにも取り入れようという試みが Up Perfoma で、位置情報や動きを表すヒートマップ、走行距離やスピードなどを測定し表示する。

Up Performa のスポーツ・ウェアラブル・デバイスは、2015年中にクラウドファンディングに出品が予定されている。

Crosscorp Prize: SmartCheckups(ドイツ・ベルリン)

副賞:シンガポール、デリー、ジャカルタ、マニラ、東京、ホーチミンシティのいずれかにあるクロスコープ・オフィスの一年間利用権。

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不動産事業者や不動産管理会社は、貸出にあたって、物件内部の様子についてレポートを作成する必要があり、そのためには非常に多くの写真を撮影し整理する必要があるため、煩雑な作業となる。SmartCheckups では、あらゆる種類の物件について、あらかじめ調査すべき箇所がテンプレート設定されており、それに沿って写真を撮影したり、状況の確認をすることで作業を簡略化できる。

ベルリンのスタートアップであるが、サービスはベルギーからスタートした。現在、ターゲットとしている市場は、ドイツ、イギリス、ベルギー、フランス、オランダだが、日本においてもパートナー企業を求めている。

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SmartCheckups CEO Didier Vermeiren 氏

以下は入賞には至らなかったものの、このセッションで素晴らしいアイデアを披露したスタートアップだ。出場順に紹介したい。なお、入賞の是非を問わず、本ピッチに参加したすべてのスタートアップに対して、Amazon Web Services から250ドル分のクラウド利用権が進呈された。

Cofame(日本・大阪)

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Cofame COO 野口寛士氏

Cofame はモバイルアプリを使って、名刺を交換するユーザ・エクスペリエンスを新しくするスタートアップ。初めてあった人と名刺交換する動作を、モバイルアプリを使って行える。複数人とのミーティングにおいては、同時に複数人との間で名刺情報が交換できる。

また、テーブルを囲んでミーティングをしたときの配置を、アプリ上に名刺を表示する形で再現できるほか、Salesforce や Microsoft Dynamics CRM など、さまざまなコンタクト先管理ソリューション用に連絡先データをエクスポートすることが可能だ。

Cofame 創業者の野口寛士氏は、大阪市の「第一回シリコンバレー人材派遣プログラム」に選抜され、シリコンバレーを訪問後1ヶ月間のテント生活を経験。日米を含む数名のエンジェル投資家から資金調達をしている。

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インゲージ(日本・大阪)

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インゲージ 代表取締役 和田哲也氏

企業において、顧客からのメール対応をおろそかにすることで発生する機会損失は、年間4,500万円に上るとの試算がある。インゲージは、グループにおけるメール共有・メール管理ソリューション「Re:lation」を開発、企業内において、返信を要する顧客からのメールに対して、社員が忘れることなくメールを返信できる環境を提供する。

一見はウェブメールの画面であるが、チームの誰かが返信メールを書き始めると、他のユーザには誰がその作業をしているかをリアルタイムで表示。既に返信を完了しているメールとあわせ、返信の作業が社員同士の間で重複するのを避けることができる。

顧客へのメール送信にあたり、上長の承認が必要な企業においては、社員が書いた返信メールの内容が保留され、上長承認とともに送信されるオプション機能も活用できる。

Cashboard(ドイツ・ベルリン)

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Cashboard CEO Robert Henker 氏

Cashboard は1,000ユーロ(約13.5万円)から投資できる、投資口座を提供する Fintech スタートアップだ。ETF(上場投資信託)だけでなく、新旧の金融商品をミックスさせて自動運用することができる(ラップ口座に近いか?)。いくつかの質問に答えるだけで、Cashboard がどの金融商品に投資すればよいか、ユーザに対するポートフォリオを作成。あとは、口座を開くだけで投資が開始できる。

2014年はVCから初の資金調達を実施。年末には Seven Ventures のピッチデイで優勝し、衛星放送で400万ユーロ(約5.4億円)分のテレビコマーシャルが流せる権利を取得しており、2015年には、これを使ってドイツ国内向けのプロモーションを強化する。2016年には2回目のVC資金調達を実施し、ヨーロッパ全域展開を予定。2017年以降、中東やアジアへの世界展開を図りたいとしている。

M Square(日本・神戸)

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M Square CEO 亟々美和氏

M Square の共同創業者で CEO の亟々美和(じょじょ・みわ)氏は2010年、MBA を取得するためパリに居た。仕事を得るための面接などでパリ市内を頻繁に移動したが、頼りになるのは、パリ地下鉄のICカード「NaviGo」 だ。しかし、彼女は使い方がわからず、電車に乗るたびに切符を買っていた。

ロンドンの OysterCard、シンガポールの EZ Card、香港の Octupus Card、ソウルのTカード、東京の Suica など、世界には多くの IC カードがあるが、インターオペラビリティー(相互運用性)は無い。また、複数のモバイルウォレットを持てば、それだけ多くのアプリと暗証番号やパスワードを持たなければならないし、盗まれることもある。

M Square が開発する Depago は生体認証を使った決済ソリューションだ。昨年10月から開発を始めており、今年の6月をメドにプロダクトがローンチする予定だ。

DigitAddress(日本・大阪/東京)

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DigitAccess 創業者 王偉(ワン・ウェイ)氏

DigitAddress は、デジタル時代の住所暗号化ソリューションを提供。ユーザは住所に代えて、自身の住所を コード化したDAコードとして取得、商品の発送などにあたり、送付先をDAコードとして送り主に伝える。配達するオペレータは API を通じてDAコードから位置情報を取得、商品は送付先に無事に届けられる。

ドローンによる商品配達の時代を想定し、DAコードは住所よりも細かい位置情報を保持。これにより、ドローンを使った商品配達のオペレータは、地番が同じ複数の住居や建物があっても、依頼主に正しく商品を届けることができる。ユーザのプライバシーを守りながら、きめ細やかな配達先位置情報を伝えられるのが特徴。

創業者の王偉(ワン・ウェイ)氏は、物理学を学ぶため中国から来阪。経済産業省らが主催する UVGP (University Venture Grand Prix) で TOMODACHI 賞を受賞し(当時の名前は CODDRESS)、既に大手セキュリティ系企業からも資金を調達しているとのことだ。

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Stamp(タイ・バンコク)

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Stamp CEO Opie Lopansri 氏

Stamp は店舗が顧客誘導をしやすくするデバイスを開発している。電話の画面の上にそのデバイスを押し付けるだけ、紙の顧客カードでスタンプを押すのと同じことができる。導入が容易であるため、店舗にとって導入コストがかからず、操作が簡単であることが特徴。ユーザは貯めたポイントを仮想通貨として利用することができる。

Stamp は iOS / Android 向けにアプリを出しているが、あわせて SDK (Stamp Development Kit)を公開しており、サードパーティーのアプリ・デベロッパ向けが自社アプリに SDK を組み込むことにより、そのアプリを使って Stamp 導入小売店舗でサービスを享受できるようになる。

飛行機のマイル、クレジットカードのリワードポイントなど、ポイントは貯めたが下限ポイントに達していないため交換できないケースは少なくない。多種のサードパーティー・アプリや加入小売店舗を持つことで、Stamp が共通して使える Stamp のポイント通貨圏を増やすという考え方だ。2013年、シンガポールで開催されたスタートアップ・イベント Echelon 2013 のピッチに出場、2014年には ASEAN ICT Awards を受賞している。

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ハードウェア・スタートアップ向けクラウド「BERG」のMatt Webbが語る、ロンドンのスタートアップ・コミュニティTechCityの魅力

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読者の中には、TechCity の名前を耳にしたことがある人も少なくないだろう。イギリスのスタートアップ・ハブとして名高いロンドン東部に広がるこのエリアでは、近年、IoT (Internet of Things) を作り出すハードウェア・スタートアップの隆盛が顕著だ。 先月、グランドフロント大阪で、スタートアップ・イベント HackOsaka 2014 が開催されたが、その前日、筆者は TechC…

読者の中には、TechCity の名前を耳にしたことがある人も少なくないだろう。イギリスのスタートアップ・ハブとして名高いロンドン東部に広がるこのエリアでは、近年、IoT (Internet of Things) を作り出すハードウェア・スタートアップの隆盛が顕著だ。

先月、グランドフロント大阪で、スタートアップ・イベント HackOsaka 2014 が開催されたが、その前日、筆者は TechCity で活動するスタートアップ BERG の CEO Matt Webb と、世界的にも有名な Pebble の CEO Eric Migicovsky にインタビューする機会を得た。

本稿では Matt Webb の話を中心に取り上げたい。同席したジャーナリストの湯川鶴章氏や Eric からも質問が投げかけられ、リラックスした雰囲気の中で Matt の深い洞察を知ることができる貴重な機会となった。

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Pebble の CEO Eric Migicovsky(左)、BERG の CEO Matt Webb(右)

まずは、今、やっていることを教えて。(池田)

Matt: Matt Webb です。BERG の創業者です。プロダクトをネットにつなぐのをサポートするクラウドサービスを作っています。IoT が日常に流れ込んできていますが、IoT をやっているところは小さな会社が多いです。我々は彼らがプロダクトを作りやすくしています。

ハードウェアのスタートアップというのは、皆、共通の問題を抱えています。お客さんのプロダクトがネットにつながらなくなったら、どんなメッセージが表示されているかを確認してもらい、何度も方法も試してもらったり、ハードウェアが壊れたら、それがどんな状況なのかを聞き取る電話サービスも必要でしょう。でも、ハードウェアのスタートアップ一社一社は小さいので、すべての顧客サービスを自分で提供するのは難しいです。我々はクラウドにつながる API をハードウェアのスタートアップに渡し、ハードウェアを作ること以外の周辺サービスを提供することにしたのです。ハードウェアの Amazon Web Services ですね。

我々自身もネットにつながるプリンタを作っていたことがありますが、それに使っていたライブラリを集めて、ハードウェア・スタートアップに共通の問題を解決するサービスをすることにしました。

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チップにファームウェアを載せて、それをハードウェア・スタートアップに提供するようなことをやっているの?(Eric)

Matt: アイデアを考えついてから市場に早く出すことに注力しているので、現在はクラウドベースです。高性能な WebAPI を開発することができたので、これを提供することで、ウェブ開発者でもハードウェアを作れるようになりました。組込型の開発者だけではなくて。チップの世界へと足を踏み入れるのは、クラウドで勝ってからですね。

ウェブ開発者でもハードウェアを作れる環境を提供することで、ハードウェアの生まれ方が変わります。なぜなら、ウェブというのは、(プロダクトが完成を見るまでに)いろんなものが〝割り込んで来る〟分野ですよね。誰かがプロトタイピングしたものに、他の誰かが次々と何かを追加していく。違うプラットフォームでやっている人も加わって来る。この考え方をハードウェアの世界にももたらしたい。それこそが、BERG の目指しているものなんです。

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現在の BERG のユーザやお客さんは、どういう人たち?(池田)

Matt: この市場(ハードウェア向けクラウド)はまだできたばかりなのだけど、2つのグループに大別できます。俗に〝Hardware Innovative〟と呼ばれるハードウェア・スタートアップの人たちと、大企業の中でイノベーションをやっている人たちですね。大企業の人たちは必要なものを自社で持っているので、我々のサービスは必要ないのだけれど、プロトタイピングの段階でユーザ・エクスペリエンスを実験するのに組込型でやると時間がかかってしまうので、我々のサービスを使ってくれています。

他に面白いのは、London Hardware Collective というハードウェア・スタートアップの集まりですね。ロンドンでハードウェアを作り始めた会社が10〜20社くらい集まっていて、作ったアイテムは数百種くらいかな。Kickstarter でローンチしたり、顧客のために何かを作ったりしています。

「ロンドンは今や、ハードウェア・スタートアップの街だ」という記事を読んだことがあるんだけど、ロンドンはハードウェアのインキュベータとかも充実してるの?(池田)

Matt: サンフランシスコに PCH International という会社がやっている、Highway1 というインキュベータがあります。ハードウェアの世界ではいいインキュベータで、彼らの contract worker がロンドンで積極的に活動していましたが、それはひとまず終わりました。それ以外にも、ハードウェアのスタートアップに出資している昔ながらのVCが数人います。我々のシード資金調達も、そのようなところからしましたね。

ロンドンは非常に面白い街で、少し郊外のケンブリッジは電子産業で有名だし、ロンドンはすごくデザインに強い街なんです。エンジニアのハブにもなっている。5年前には何もなかったけれど、TechCity ができたことで、彼らは会社を立ち上げるという感覚を身に付けるようになったんです。

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つまり、TechCity はイギリスの他の地域からやってくる人も魅了していると?(Eric)

Matt: えぇ、そうです。面白い話があります。私の知っている会社はロンドン郊外でスタートしたのですが、Kickstarter で何かをローンチしたら、突然 TechCity に移ってきたのです。彼らは何をしていいかわからなかったけど、とりあえず TechCity に移ってきた。

そうして、2012年にはスタートアップの数が3,500社になりました。その2年前には15社だったのに。昨年はロンドン全域で、テックやデジタル系の会社からの新しい仕事の成長率が27%の伸びを見せたそうです。(筆者注:この数については諸説あるが、統計対象の違いによるものと考えられる。)

イギリス政府が資金調達やスタートアップのエンゲージメント積極的なの?(Eric)

Matt: 政府がもたらしてくれている最良のことは、TechCity という地域に、人々の注意を引いてくれていること。イギリスの金融危機はひどいものでした。そんな中、政府にはできて、他の組織にはできないことは何か。場所に光を当てて、そこに集まる人を魅了することだっだのです。

アメリカでは国外の人が働くのは大変かもしれないけど、ロンドンは、例えば、ポーランドにすごく優秀な iOS の開発者が居れば、その人を呼び寄せて仕事してもらうこともできるわけです。これは市場のスケールの違い(ヨーロッパという単一市場)から来ているものだけれども。

BERG は2013年の初めからシードラウンドの資金調達をはじめ、2013年9月にそれを終えたのだけど、この分野に投資してくれそうな個人投資家と会ったんです。ヨーロッパ全域では10人、イギリスでは12人、そしてアメリカでは100人。この人数の違いが、スタートアップの市場スケールの違いを物語っているわけですね。

でも、最初のドットコム・ブーム(1990年代末)のときに、アメリカに行ってしまったベンチャーキャピタリストとかは、最近イギリスに戻り始めました。私が TechCity に関わり始めたのは、サンフランシスコに行きたくないから。だって、ロンドンには友達がたくさん居るのに、ロンドンを離れたくないよ。(湯川氏と池田を指して)君達も東京にいるんじゃなくて、誰かにモノを言う前に、自分達が出身地の大阪に戻って来るべきじゃないの。(笑)

大都市ではコミュニティを作るのに時間がかかるけど、小さな街ではコミュニティを作って人々が会う機会を作りやすい。これはロンドンのような小さな街のメリットの一つだと思う。

最後に、現在のビジネスの状況はどう? BERG のビジネスはいい感じ?(池田)

Matt: えぇ、とっても楽しい。もともと BERG はデザイン・コンサルタンシーとしてスタートして、クライアント向けにサービスを提供していた。その後、スタートアップをするようになって、デザイン・コンサルタンシーをやっていたときには有効だった、あらゆるノウハウは使えなくなった。でも、マーケティングのやり方、プロジェクトのローンチのやり方、すべてを学ぶことができたのは、非常にエキサイティングな経験だ。

多くのスタートアップがイグジットを目指してアメリカに渡り、ベイエリアでアメリカ企業に買収されたりするのを狙っている。確かに、ヨーロッパは買収市場としては大きくない。なので、我々のようなスタートアップは、これからの動向を見守っている状況なんだ。ロンドンはニューヨークより数年後ろを走っているし、サンフランシスコよりは10年後ろかもしれないけど。

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時代の変化は速い。これは日本よりも欧米で顕著に思えるのだが、一年ぶり位に同じ街を訪れてみると、スタートアップのトレンドがガラリと変わっていたりする。コミュニティのコアにいる起業家の顔ぶれがそのままであることを考えると、ビジネスのピボットが頻繁に行われているのだろう。

ロンドンを拠点に活動する Matt が、新興のスタートアップ・ハブとしてベルリンを賞賛していたのは印象的だった。そして、ロンドンにもベルリンにも共通して言えることは、多種多様な人々が行き交い、スタートアップ・コミュニティが人種のるつぼ(melting pot)と化していることだ。スタートアップが世界的に受け入れられるサービスを作り出すために、これは日本のコミュニティにも求められる素地かもしれない。

Pebble の CEO Eric Migicovsky とのインタビューは、本稿の次編でお送りする予定だ。お楽しみに。

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HackOsaka 2014: コンペティションの優勝者は、Google Glass向け翻訳アプリを開発中の「Waygo」

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。 HackOsaka 2014 のクライマックスとなる最後のセッションでは、スタートアップ10社がピッチを行った。入賞上位に輝いたスタートアップを紹介したい。 Gold Prize: Waygo (副賞:50万円と、British Airways 提供によるロンドン往復航空券、トロフィー、P…

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。

HackOsaka 2014 のクライマックスとなる最後のセッションでは、スタートアップ10社がピッチを行った。入賞上位に輝いたスタートアップを紹介したい。

Gold Prize: Waygo

(副賞:50万円と、British Airways 提供によるロンドン往復航空券、トロフィー、Pebble Watch)

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Waygo CEO/founder Ryan Rogowski

Waygo は OCRを使った翻訳アプリだ。スマホのカメラを中国語にかざすと、インターネットにつながっていなくても翻訳して読み取ることができる。これまでにも、Echelon 2013 や Innovation Weekend Grand Finale 2013 の記事でも取り上げているので、我々の読者の中には既に知っている人も多いだろう。昨年には 500Startups のインキュベーション・プログラムに参加し、その後、90万ドルの資金調達を成功させている。

CEO の Ryan Rogowski が共有してくれたニュースが2つある。中国語→日本語に変換するバージョンが近々リリースされるということ、そして、Google Glass 向けの Waygo アプリのプロトタイプを開発中ということだ。メニューや看板を翻訳して読み取る上で、もはやスマホをかざす手間も必要なくなるわけだ。

半ば成功のステップを歩んでいて、既に創業者達が世界中を飛び回っている Waygo が Gold Prize を獲得したのは、シード前のスタートアップにチャンスを与えるという観点からはやや予想外だったが、それがコンペティションの公正さというものだろう。彼らのアプリがロンドンで受け入れられれば、ヨーロッパからアジアへの旅行者も増えるかもしれない。大いに期待しよう。

Silver Prize: TransferGo

(副賞:30万円とトロフィー、Pebble Watch)

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TransferGo Co-founder/CEO Daumantas Dvilinskas

世界には、家族が国外に居て、出稼ぎ先から送金するようなニーズが結構ある。銀行を使うと国際送金手数料が高いので、Western Union のような送金業者を使ったり、海外出稼ぎが多いフィリピン等では、モバイルで生活費を送金したりすることも極めて一般的だ。

リトアニアのビルニウスと、ロンドンに拠点を置く TransferGo は、国際送金を安価にするスタートアップだ。A国→B国に送金する際、次のような流れにになる。

  • ユーザは A国にある TransferGo の口座に送金(ユーザには、国内の振込手数料しかかからない)。
  • TransferGo はB国の自社口座から、翌営業日にB国の受取人に送金。

送金手数料は £2.50(約430円)/回+送金額の1.5% となっており、同社にとっての実質利益は70%と値は高い。一見、マネーロンダリングを助長するかのような雰囲気を伺わせるが、サービス提供国の金融当局からは、それぞれ免許を取得しているとのことだ。

2013年5月にローンチ、ローンチ当初の月間取引件数は941件だっだたが、2014年1月には6837件に達した。現在、2.1万人のユーザが居て、98% は友達に勧めたいと言っているとのことだ。現在はヨーロッパで展開しているが、近い将来、他地域への展開を検討しており、まずは最初にアジアでローンチを目指すとのことだ。

Bronze Prize: StudyPact

(副賞:10万円とトロフィー、Pebble Watch)
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StudyPact はユーザに学習機会の達成を促し、掲げた目標を達成できればお金がもらえ、達成できなかったらお金を支払うサービスだ。例えば、1週間で2時間、英会話の勉強をすることを目標に掲げ、達成できたら5ドルもらえるように設定したとする。達成したら5ドルもらえるが、達成できなかったら5ドルを支払い、この5ドルのうち半分の2.5ドルは応援してくれた他ユーザに分配され、残りの2.5ドルは StudyPact が受け取るしくみだ。

より効果的な学習環境を提供するため、DuolingoAnkiMemriseCourseraEdx などの学習教材プラットフォームと提携する。Anki を導入したプロトタイプが2週間後にリリースされる予定で、Android、Chrome、FireFox、iPhone 向けのアプリを開発する予定だ。Open Network Lab のアクセラレータ・プログラムに参加しているということなので、数ヶ月後に開催される同インキュベータの第8期のデモデイで、どのような成果を見せてくれるか楽しみだ。

Crosscorp Prize: Slumbor

(副賞:シンガポール、ジャカルタ、デリー、ホーチミンシティなどにある、Crosscorp のコワーキング・スペースが1年間無料で使える権利)

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AnSing Technology CEO Dr. Hu Junhao

Slumbor はシンガポールを拠点とするスタートアップで、枕の下にマットタイプのセンサーを配置することで、さまざまなバイタルデータを取得する。BLE (Bluetooth Low Energy)で取得した値をスマートフォンに転送、病気を予防することを目的としている。2014年1月〜5月、中国・深圳の IoT 専門インキュベータ「HAXLR8R(ハクセラレータ)」のプログラムに参加しており、その後、Kickstarter で資金調達を図りたいとしている。

入賞したのは以上4社のスタートアップだが、それ以外に注目に値するスタートアップを2社見つけたので、この機会に紹介しておきたい。

Ontrox

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Ontrox CEO 有田和樹氏

大阪に拠点を置く Ontrox はビッグデータを使って、交通渋滞の緩和を狙うスタートアップだ。ビッグデータを活用すると、さまざまな都市で見られる交通渋滞に一定のパターンが見受けられるという。Ontrox のアドバンテージは、同社固有の技術を使ってそれを見える化し、通常は長い時間がかかる計算をミリ秒単位で完了できる点にあると言う。

同じ技術は、コンピュータ・ネットワークのデータ・トラフィックを分析・最適化したり、ECサイトのユーザ行動を分析したりすることに活用できるとのことだ。JETRO の SVIP(Silicon Valley Innovative Program)の10社のうちの1つに採択され、シリコンバレーから全世界に通用するサービスのローンチを目指している。

Warrantee

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大阪に拠点を置くスタートアップの Warrantee は、数々の製品の保証書の電子化を目指している。製品を購入したとき、その製品に対する補償を有効にするには、必要事項を所定のフォーマットに記入して郵送したり、オンラインで入力したりする必要がある。しかし、この作業は面倒なので、実際には保証登録をしないまま製品を使い続けているユーザは多いだろう。

この登録作業をワンストップで提供するのが Warrantee だ。必要項目を予め入力しておけば、異なる複数のメーカーの複数の製品に、簡単に保証登録を完了することができる。メーカーのみならず、小売店が有償で追加補償サービスを提供するケースも多いので、これらの追加補償サービスへの登録をユーザに促すことで、Warrantee は小売店から一定の手数料を得られることを期待している。加えて、集まったユーザ情報を小売店は、新製品の発売や売出情報の告知に使うことができるので、プロモーションの観点からも、小売店から費用を徴収することができるだろう。


本稿で紹介したスタートアップは、いずれも、我々が日常的に東京で出会うスタートアップとは違った志向を持っていて、発想がユニークだった。その一つの理由は、彼らのうちの数社は、日本以外の市場からやってきていること、もう一つの理由は、数社は大阪を拠点としていることだろう。日本国内と海外でスタートアップの性格が異なることは容易に理解できるが、同じ日本国内でも、地域によって、違った視点が生まれることに改めて驚かされた。

今後、彼らの多くが、さまざまなイベントや THE BRIDGE 上で取り上げられる機会を楽しみにしたい。

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HackOsaka 2014: 大企業とスタートアップのコラボで〝おもろいもん〟を創る

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。 大阪を中心とする関西圏からは、Panasonic、シャープ、京セラ、オムロン、任天堂など、世界的にも名前が知られた大企業が数多く生まれている。地域のスタートアップ・コミュニティを活性化する上で、これらの大企業とスタートアップがどうコラボレーションしていくかは重要なトピックの一つである。 こ…

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左から:トーマツベンチャーサポート 斎藤祐馬氏、Bsize 八木啓太氏、
和える 矢島里佳氏、シャープ 上田徹氏、 KDDI∞Labo 江幡智広氏

これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。

大阪を中心とする関西圏からは、Panasonic、シャープ、京セラ、オムロン、任天堂など、世界的にも名前が知られた大企業が数多く生まれている。地域のスタートアップ・コミュニティを活性化する上で、これらの大企業とスタートアップがどうコラボレーションしていくかは重要なトピックの一つである。

この日2つ目となったセッションでは、コラボレーションの具体的な事例を交えながら、大企業とスタートアップの両側からの見方を議論した。パネリストは次の通り。

  • 八木啓太氏、Bsize 代表/デザインエンジニア
  • 矢島里佳氏、和える(あえる) 代表取締役
  • 上田徹氏、シャープ クラウド技術開発センター センター長
  • 江幡智広氏、KDDI 戦略推進部長 KDDI∞Labo ラボ長

モデレータは、トーマツベンチャーサポート 事業開発部長の斎藤祐馬氏が務めた。

スタートアップにできること、大企業にできないこと

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〝一人家電メーカー〟Bsize を創業した八木氏は、作りたい家電を作れるように、電子工学、デザイン、製造のすべての要素を自らマスターした人物だ。Bsize を創業する前、彼は製造工程を学ぶため富士フイルムに籍を置いた。銀塩写真の需要減からコダックが経営破綻に至った一方で、フイルム製造から化粧品を初めとする化学の会社に劇的な転身を成功させた富士フイルムの評価は、世間的にも高い。八木氏はそんな先駆的な会社とスタートアップの両方を経験している。

前職のことを悪く言うことはできませんが(笑)、富士フイルムのような先駆的と言われる会社でも保守的でした。我々はお客様にフィットするプロダクトを考えなければならないのに、上司や他部署をどう説得するかを考えてしまう。

これに対し、シャープという大企業に身を置きながら、スタートアップと数々のコラボレーションを実践している上田氏は、大企業にはできないことがあると教えてくれた。

ニーズがまるでないような市場、そして、その市場の需要が急速に伸びたりするのです。その多くは、インターネットによるものです。これは、大企業にはできない分野、逆に言えば、スタートアップにこそできる分野だと考えています。

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一方、KDDI は GREE に出資するなど、さまざまな新興ベンチャーやスタートアップと協業している。大手企業にはコンプライアンスや社内ルールがつきものだが、それに固執していたのはスタートアップとの提携はままならない。

既存のルールに則れば、たとえば、(提携先である)GREE の掲示板でユーザの誰かがマズい投稿をしないか、それを24時間リアルタイムでモニタしなければならない、ということになる。でも、そんなことは不可能。スタートアップとのコラボにあわせて、ルールをカスタマイズする必要がある。ファンドにLPとして参加するなどして、間接的にもスタートアップと付き合ってきて、付き合い方のノウハウが溜まって来たので、自社でも最近ファンドを作った。

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シャープやKDDIも数十年前まではベンチャーだったわけだが、日本産業を背負うまでに成長した現在、かつての自分達=ベンチャーと付き合う上で、いろんな制約に阻まれながらも、スタートアップ・コミュニティと関わろうとしているのだ。

時代を味方につける

「運も実力のうち」というのは、筆者の好きな言葉だ。何も他力本願というわけではなく、実力を持っていないと運もつかめないなので、実力も常に磨いておかないといけない。

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矢島氏が創業した 和える のコンセプトは、プロダクトを通して伝統的な職人のノウハウや精神を次世代へと受け継ぐことだ。同社が制作した藍染の赤ちゃん肌着は、藍染が抗菌効果があるにもかかわらず、直接肌に触れる形で使われる機会が無いことに疑問を抱いた矢島氏が、自ら考案し製品化したプロダクトだ。

特にプレスリリースを出したことはありません。メディアの方々から、問い合わせアドレスを通じて連絡をいただく感じです。6年前にローンチした頃は、職人さんに説明しても、なかなか意図を理解してもらえませんでしたが、最近では、皆が次の世代のことを考えるようになったでしょうね。現在では、200人の職人ネットワークができあがり、オリジナル商品を手作りで生産、販売しています。

他方、Bsize は東京・表参道にあるトヨタ自動車のショールーム「Intersect by Lexus」に製品を採用されるなど、大企業とのコラボレーションの好例が目立つ。八木氏はその背景について、メディアなどを含め世間に露出することが重要だと説明した。

あるメディアが記事のヘッドラインで、Bsize のことを〝一人家電メーカー〟と呼んだ。自分では一人であることが弱みだと思っていて、あたかも大企業のようなウェブサイトを作って、そのように見せていた。しかし、そのように呼ばれて、むしろそれが強みだということがわかった。創業に至ったストーリーも含めて、自分達が何者かということは露出した方がいい。

Osaka Innovation Hub で生まれる、コラボレーションの機会

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HackOsaka 2014 の会場ともなった、グランドフロント大阪には、スタートアップのオープンスペース「Osaka Innovation Hub」が入居している。シャープは、ここで CoCreation Jam と題して、同社の掃除機 COCOROBO を使ったハッカソンイベントを開催したそうだ。

上田氏は、そのときの様子を振り返りながら、起業家とのコラボレーションの可能性に胸をふくらませる。

弊社の社内では、こういうアイデアは絶対に出て来ないんです。CoCreation Jam のような機会を使って、ぜひこういうアイデアをシェアしてゆきたい。

THE BRIDGE でも、東京以外のスタートアップ動向の取材に注力しているが、今後、Osaka Innovation Hub で開催される数々のイベントにも注目してゆきたい。スタートアップが集まるインキュベーション・スペース等が各所に点在する東京と違って、大阪は多くのイベントが Osaka Innovation Hub に集約されているようなので、イベントカレンダーを定期的にチェックし、興味を抱いたイベントには、奮って参加していただきたい。

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HackOsaka 2014: 大阪をスタートアップ・ハブにするには?——IoTの雄3人が語る「スタートアップ・コミュニティの作り方」

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。関西地域のスタートアップ・コミュニティを活性化すべく、昨年には 500Startups の Dave McClure を招いて第一回が開催され、今回はその二回目となる。 イベントの目玉として、アメリカ・シリコンバレーから Pebble CEO の Eric Migicovsky、イギリス・ロ…

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これは19日大阪で開催された、スタートアップ・カンファレンス「HackOsaka 2014」の取材の一部だ。関西地域のスタートアップ・コミュニティを活性化すべく、昨年には 500Startups の Dave McClure を招いて第一回が開催され、今回はその二回目となる。

イベントの目玉として、アメリカ・シリコンバレーから Pebble CEO の Eric Migicovsky、イギリス・ロンドンから BERG の CEO Matt Webb が特別ゲストとして招かれた。Pebble は Y-Combinator 出身のスマートウォッチを制作するスタートアップで、 クラウドファンディング・サイト Kickstarter で出資受付開始から2時間で目標の10万ドルを達成、後に1,000万ドルを資金調達した。BERG はロンドンのスタートアップ・コミュニティ TechCity に本拠を置き、サードパーティ・デベロッパ向けに IoT 向けのクラウド環境を提供するほか、Little Printer という Google Calendar と連動して To-Do リストや新聞のヘッドラインが印刷される、小さなプリンタを開発している。

今回のイベントの最初のセッションでは、Pebble の Eric、BERG の Matt に加え、東京で 3D プリントのマーケットプレイス Rinkak を運営するカブクの稲田雅彦氏を招いて、パネル・ディスカッションが行われた。モデレータは、日本の著名なジャーナリストの一人である湯川鶴章氏が務めた。

シリコンバレー、ロンドン、東京の IoTトレンド

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パネルの冒頭、湯川氏は3人のパネリストに、それぞれが拠点とする地域の IoT のトレンドについて尋ねた。

カナダの Waterloo 大学で Pebble のプロトタイプを作っていた Eric が、シリコンバレーに引っ越してきて本格的にビジネスを始めたのは3年前のころだ。

生産ラインを持たないスタートアップがハードウェアを作ることはできるようになっていました。しかし、IoT スタートアップが投資家から資金を獲得することはできず、Kickstarter を使ってそれが可能になりました

もう一つ重要なのは、スマートフォンの普及です。皆がスマートフォンを持つようになったので、デバイスをインターネットにつなごうとするとき、接続のしくみを持たなくてよくなったのです。BLE(BlueTooth Low Energy)で、スマートフォンにつないでしまえば、そこからインターネットにつがるようになったので。

資金が調達できるようになったことと、皆がスマートフォンを持つようになったこと。この2つによって、Pebble のようなハードウェア・スタートアップが生まれているんだ。

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もともとデザインスタジオだった BERG が、IoT のしくみを手がけるようになったのは2012年からのことだ。彼はロンドンのスタートアップ・シーンについて現状を教えてくれた。

ここ数年で、ロンドンのスタートアップの数は、数千にまで劇的に増えました(関連記事)。ハードウェアにフォーカスしているスタートアップが多いわけではありませんが、ロンドンには優秀なデザイナーが数多く居るのです。今のところはまだ実験段階のようなものですが、それでも皆がハードウェア・スタートアップに着手し始めています。

一方、Rinkak の稲田氏は、東京のスタートアップが抱える課題について、いくつかの理由を挙げた。

東京では、ハードウェア・スタートアップの割合は、全スタートアップの5%くらいでしょう。数が少ない理由は3つに集約されます。

  • クラウドファンディングの市場が小さいこと。
  • 依然として、資金調達が難しいこと。
  • ハードウェア・スタートアップの成功事例が無いため、ソフトウェア・エンジニアがソフトウェア開発のみを続けていること。

特に、ソフトウェア・エンジニアは、ハードウェアのことを理解してくれません。我々は API を公開しているのですが、彼らには、その使い方がよくわからないようです。

資金調達や市場規模という点からは、東京はシリコンバレーの数年前の姿という見方もできる。ロンドンはそれ以上に、人材を初めとするコミュニティの要素が IoT 発展に大きく関係しているようだ。

これからの注目分野

続いて、湯川氏は3人に、IoT で今後最も注目している分野は何かと尋ねた。

Eric は、センサーが露出するようになってきていることが面白いと答えた。

BLE (Bluetooth Low Energy)の台頭です。これによって、スキーしているときだって、泳いでいるときだって、いつでもデータが取得できるようになりました。

いわゆるウエアラブル・コンピューティングだ。これに対し、Matt は少し違った分野に興味があると答えた。

ウエアラブル、それに、交通状況をフィードバックするスマートシティ、ヘルスケアなども興味深い。しかし、より興味あるのは家電の世界です。日常生活をより快適にしてくれるようなもの。パン焼き機がレシピをダウンロードしたり、冷蔵庫の牛乳が少なくなっていたらユーザがスーパーの前を通ったときにモバイルで告知してくれたりするようなものです。

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これに対し、稲田氏は独特の表現で、新しいデバイスと従来からあるデバイスの使われ方が変化していくだろうと語った。

デバイスがインターネットにつながることで、すべてのデバイスはユーザにより近づいてくる存在になります。その反面、これまで使っていたデバイスが、もう使わなくなって、壁の方へ遠ざかるようになるものもあるでしょう。

デバイスがユーザに近い存在になることによって、そのデバイスはファッション性を増すことになる。その結果、Pebble のスクリーンをユーザがボランタリーに作成し共有できる、Watch Face Generator のようなサイトが生まれたりもしている。このような展開はもともと Pebble が意図したものではないが、Pebble が hackble (内部構造にアクセスできる)なプラットフォームであるため、デベロッパのコミュニティを形成するようになったわけだ。では従来からあるメーカーは、hackable なプラットフォームには成り得ないのだろうか。Matt はこんな事例を紹介した。

Microsoft Kinnect にはジェスチャーセンサーが備わっていますね。本来はゲームでジェスチャーを読み取るためのものですが、これをハッキングして身体を3Dスキャンし、フィギュアを作ってしまった人たちが居るのです。Microsoft の意図がどうであれ、ユーザはハッキングを始めてしまいます。従来メーカーの生き残りは、コミュニティとうまくやっていけるかどうかにかかっているかもしれません。

大阪は、スタートアップ・ハブになれるか?

大阪は商人の街だ。日本を代表する企業の多くは東京に本拠を置いているが、依然、経営者の多くは関西出身者によって占められている。湯川氏は、海外からのゲスト2人に、大阪に商人が多い理由について、江戸時代から明治維新にかけての日本の歴史を説明しながらこう質問した。

私の父も商人だった。私が子供のころ、クラスメイトの両親は一人を除いて皆が商人だった。大阪には強い起業家精神が根ざしている。しかし、スタートアップ・ハブになれていない。みんな東京へ行ってしまう。どうすべきだろうか。

この状況は、少し前のロンドンにも似ていたと、Matt は語った。

ロンドンの会社も皆、アメリカに行ってしまう。それはロンドンに、資本が無く、大企業とつながる道が無く、コミュニティがなかったからだ。

企業の一つ一つが大きな組織ではないスタートアップではコミュニティの力が重要で、Eric はシリコンバレーでコミュニティの恩恵に預かっていることを強調する。

MVP(最小実現プロダクト)を作る上で、コミュニティからは、好意的な評価とそうではない評価が得られる。その中でもバランスを取りつつ、建設的だが批判的(constructive but overcritical)な考え方を持って仕事を続けることが重要だと思う。

経営者は孤独である。半ば独りよがりのような思い込みも、ディスラプティブなプロダクトを生み出すパッションにつながるし、一方で、人々からのフィードバックに耳を貸し、より世間に受け入れられるプロダクトを作る必要もある。従来企業なら、複数の役員が意見を戦わせることで、この相反する役割を担っていたように思えるが、スタートアップでは創業者一人が両方をこなさなければならない。それをサポートするコミュニティの力は、資金や市場機会と同様に重要だ。

IoT分野の雄が語る「コミュニティの作り方」

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左から:湯川鶴章氏、Pebble Eric Migicovsky、BERG Matt Webb、カブク稲田雅彦氏

コミュニティの無い地域でスタートアップしている起業家の目には、シリコンバレーの風景はまばゆく映る。Matt は昨年末にシリコンバレーを訪問したときのエピソードを紹介しれくれた。

UBER でタクシーに乗ってね、タクシードライバーと、ずーっと長話をしていたんだ。彼はシリコンバレーのスタートアップや彼らの動向に詳しくて、ずっとそんな話をしていた。しかし、彼はどこに駅があるか全然知らなかったんだ。こんなことは、ロンドンではあり得ない。(会場笑)

Matt はコミュニティを作る上で、名前をつけることが大事だ。ロンドン東部の Old Street 駅周辺は俗称 Silicon Roundabout と呼ばれたが、イギリス政府が積極的にスタートアップを誘致するにあたって TechCity と名付け、そこから人々の認知度が上がった(関連記事)。人々はこの名前を聞いて、起業家精神について考え始め、共に集まり、コミュニティを形成し始めた。

イベントをやることも大事だ。ロンドンでは、ハードウェア・スタートアップのイベントは、毎月2つくらいは開かれている。職探しのイベント、ネットワーキングのイベントは、ほぼ毎週。(Matt)

 

大阪の人たちは、既に重要なことを始めているよ。このイベントにもピッチ・コンテストがあるように。これは、コミュニティを形成する上で極めて重要。(Eric)

最後にモデレータの湯川氏は「大阪をどのようなスタートアップ・ハブにしたいか、考えてほしい。」と聴衆に質問を投げかけて、このセッションを終えた。

ロンドンの TechCity は、明らかにシリコンバレーとは違った道を歩き始めている。二番煎じに将来は無いからだ。東京や福岡とも違う、新たなスタートアップ文化が大阪から生まれることを切に願う。

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