オンライン完結の保険アドバイザー「Donuts」運営が総額5000万円の資金調達を実施、7つの質問の回答でベストプランを提案

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同社代表取締役の松井清隆氏

Sasuke Financial Labは3月2日、総額5000万円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先はKLab Venture Partners、Global Catalyst Partners Japan、マネックスベンチャーズ。株式比率や払込日などの詳細は非公開だ。

2016年3月に設立された同社。2017年9月には家計からファイナンシャル・プランナーのアドバイスを受けられるアプリ「ウェルスケア」の提供を開始した。ユーザーがアプリ内に登録した情報に基づき、専門家のアドバイスが受けられる同サービスは口コミをベースにリリース5カ月で1万DLを超えた。

さらにアドバイスだけでなく、家計の支出を実質的に改善してほしいというユーザーの声に基づき、ロボット保険アドバイザー「Donuts(ドーナツ)」の開発を開始。2018年4月にリリースを予定しており、事前登録も開始した。

「ウェルスケアもDonutsも家計をどう最適化するかをコンセプトにしています。ウェルスケアから多くの家庭が住宅や食費が家計の内訳を多く占めていることがわかりました。しかしそれらを短期間で大幅に削減するのは難しく、そこで着目したのが保険の見直しです」(松井氏)。

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Donutsは性別や保険で重視する部分などの7つの項目に回答することで、最適な保険をロボットが選択・提案する。提案後も電話審査や店舗窓口への来店などは必要なく、ネットと審査や申し込みのための書類郵送で完結するのが特徴だ。

取り扱いのある保険は死亡保険、医療保険、がん保険、就業不能保険の4種類。開始段階では4社、約30種類の保険商品の提供を実施する。マネタイズは同社が保険代理店となり、各保険会社と代理店契約を結ぶ手数料モデル。今後は取引企業を増やし、損害保険や貯蓄性の保険の取り扱いも視野に入れている。

保険の見直しは窓口が一般的であったり、ネットから比較できても窓口に繋げるケースが多いと語る松井氏。同社の調べによれば保険選びは人からが良いという人と対面以外での保険選びを希望する人は同程度の割合で存在しているという。ネット完結で時間的コストや手間の削減を強みとして、時間のとれない人や気軽に保険を見直したい層のユーザーを狙っていく。

「資料請求ボタンを押すと30秒後に電話がかかってくるサイトなどもあります。積極的に人に相談したいモチベーションの人には良いですが、必ずしも良いイメージばかりでない人たちに新しいチャネルを提供したいです」(松井氏)。

ベンチャーキャピタルからの出資は同社にとって今回が初めてとなる。調達資金はDonutsの開発やサポート体制の強化に充当する。将来的にはウェルスケアとの連携なども考えており、リリースより1年間で月間500件前後の契約数を目指す。

 

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