ウェルネステックのMiL(ミル)、プレシリーズAで1.15億円を調達——ベビーフードD2Cの「ミタス」やヘルスケアレストラン「倭」を運営

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MiL のメンバーと投資家の皆さん(一部)
Image credit: MiL

ウェルネステック事業を展開する MiL(ミル)は18日、プレシリーズ A ラウンドで1.15億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、MTG Ventures、みずほキャピタルのほか、個人投資家として All Rounder Agent 代表の森本千賀子氏、クラウドワークス COO の成田修造氏、予防医学研究者で Campus for H 共同創業者の石川善樹氏、名前非開示の投資家1名。

同社は今年1月にシードラウンドを実施し、MTG Ventures のほか、元陸上選手の為末大氏が運営す Deportare Partners、LVMH 出身でドラマティック代表の矢野麻子氏、LIFULL 代表取締役の井上高志氏、サーキュレーション代表取締役 CEO の久保田雅俊氏、FAW/一汽トヨタ(中国第一汽車とトヨタの JV)の商品企画室長・車種戦略室長を務めた河西健一郎氏から資金を調達している。

ベビーフード D2C の「Mi+(ミタス)」
Image credit: MiL

MiL は現在、ヘルスケアやフードテックをテーマに複数事業を展開。サブスク D2C によるオーガニック離乳食サービス「Mi+(ミタス)」、グルテンフリー料理などを得意とする西麻布の創作料理レストラン「」、ケータリングサービスなどを展開している。

MiL は2018年1月、連続起業家の杉岡侑也氏による創業。杉岡氏は学生のための就活支援サービスを提供する Beyond Cafe を創業後、非大卒者向け就職支援サービス「バズキャリア」の立ち上げに参加。人が長く活躍できる社会をテーマに、ヘルスケアやウェルネスに興味を持ち始めたという。食のヘルスケア化、エシカル化、EC 化が進む中で、資本力による競争の激しくないニッチな市場を狙う。

西麻布の創作料理レストラン「倭」
Image credit: MiL

食に関してはさまざまな流通チャネルがある中で、E コマース(D2C)で差別化や販売がしやすい領域としてベビーフードに着目。5歳までの子供がいる世帯にリーチするエントリーポイントと位置づけ、今後、さらに取扱領域を増やしていく考えだ。サブスク D2C では、サービスのデザインのみを行い、細かい生産体制の確立などはアウトソースすることが多いが、MiL は「資本力だけの勝負にならないよう、マーケティングが得意でリアルビジネスがしたい人たちを集めた(杉岡氏)」とのことで、シェフ、小児科医、栄養士など、机上だけでなく実際にモノを作れるメンバーがチーム内に在籍しているのも特徴的だ。

こういった多様なメンバーのスキルセットを生かし、LINE@ や Instagram などを使って乳幼児の食事相談などにも対応した結果、Mi+ のサブスク契約加速につながり販売累計は1万食を超えた。同社では今回調達した資金を使って、既存事業の成長に加え、新規プロダクトの創出や食にまつわる社会課題への取り組みを行い、次世代型食品メーカーを目指すとしている。

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