
Image credit: Technode(動点科技)
最新の IPO ニュースとして、中国の電気自動車メーカー NIO(蔚来)がニューヨーク証券取引所に上場を申請した。最大で18億米ドルを調達したいとしている。
NIO は8月18日に、アメリカ証券取引委員会に上場を申請した。引受証券会社は、JP Morgan、Morgan Stanley、Goldman Sachs など。NIO は9月にアメリカでの上場を計画していたと報道されたことがあるが、その際にはコメントを拒否していた。
以前の見積によれば、IPO が成功することで、同社のバリュエーションは約370億米ドルに達する見込み。
NIO は今年に入って初めて売上を出し始め、自動車販売売上が670万米ドル、それ以外を含めた全売上が700万米ドルと報告されている。2017年には7億5,900万米ドル、2018年の上半期には5億米ドル以上の損失を計上していた。上場申請書の中で、同社は次のように警告している。
マイナスのキャッシュフローがあり、最近になって売上を出し始めたばかりで、黒字には至っていない。この状況は将来も続く可能性がある。
NIO は同社の電気自動車「ES8」の最初の出荷を2018年6月に開始し、2018年には第2モデルが追加される予定。将来は毎年、新型車をローンチする計画だ。7月31日現在、NIO が出荷を開始している 481 ES8s は、あと17,000台分の予約注文に応じられていない。それにもかかわらず、これらのうち約12,000台分の予約には、既に前金の5,000人民元(約8万円)が支払われている。
同社は今回の上場申請の前に、Tencent(騰訊)、Baidu(百度)、Sequoia Capital(紅杉資本)、Joy Capital(愉悦資本)から総額21億米ドルを資金調達した。
NIO の ES8 は、Tesla の Model X の直接的な競合になるとされる。中国での販売価格は、ES8 の50万人民元(約800万円)に対し、Tesla Model X は90万人民元(約1,450万円)。NIO は価格が安いだけでなく、ブランド力とテスト性能で Tesla に劣っている。NIO は上場申請の中でこれを認め、EV 業界への新規参入者として、大きな課題に直面していると述べている。
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