
FX・国際決済を手掛けるシンガポール拠点のスタートアップ Wallex Technologies がプレシリーズ A ラウンドで資金を調達した。同ラウンドは BEENEXT がリードし、調達額については明らかにされていない。
また他の出資企業として、Central Capital Ventura(Bank Central Asia のフィンテック投資部門)や Indonusa Dwitama などが参加した。
新たに調達した資金は、プロダクト機能やサービスの開発に使われる予定。東南アジア地域における中小企業へより良いサービスを提供し、市場範囲をさらに拡大させる狙いだ。また近い将来、シリーズ A ラウンドでの資金調達も目指しており、シンガポール国内での市場拡大も行っていくという。
Wallex はバーチャル口座(入出金向け)や多通貨ウォレット、FX のコンバージョン(外貨両替)、国際決済、リアルタイムで FX 取引を行う機能を搭載した API など、幅広いオンラインキャッシュマネージメントソリューションを提供している。
中小企業は、1つのプラットフォームを通じこれらのツールを使うことで、現金管理やFXのリスクヘッジを簡単に行えるようになる。
中小企業向けのビジネスに留まらず、Wallex は複数の e コマースやオンラインプラットフォーム(同社の FX API 経由)と連携している。連携されたプラットフォームは、FX のリスクを減少させた上で、東南アジア地域の顧客に MCP(マルチ・カレンシー・プライシング)を提供できるようになる。顧客が決済する際に使われる通貨に基づき、Wallex は一定率で手数料を徴収している。
同社の他通貨ウォレットは現在、インドネシアルピアやタイバーツなど30以上の通貨をカバーしている。
共同設立者で COO の木我寛之氏は、以下のように語っている。
世界がよりグローバル化しつつある中、特に東南アジアにおいて FX 管理の必要性が増してきています。同地域のビジネス収益は、FX のボラティリティによって左右されやすいのです。弊社は中小企業の皆様、そしてより深い技術統合を求める次世代の企業の皆様を対象に、テックベースのソリューションを提供します。
以前の出資者には 500 Startups、KDV Capital、Amand Ventures などがいる。
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