中国で目覚ましい発展をみせている配送業界に市当局が規制を適用する対策が発表されたのは、北京副市長の Wang Hong(王紅)が主催する会合の場だった。北京におけるeコマース業界の年間売上は、2010年の120億人民元(約2,000億円)から2,630億人民元(約4兆3,815億円)へと成長した(北京市商務局データ)。同市における小売総売上高の22.4%を占める。
実際に、コネクテッドカーデータのマネタイズは10年以内に7,500億米ドル規模の産業へと成長するという報告もあり、すでに多数の企業がここから利益を得ようと乗り出している。そういった企業の1つである Mojio が2月20日、シリーズ B ラウンドで4,000万米ドルを確保したと発表した。同ラウンドをリードしたのは Kensington Capital で、この他に Amazon Alexa Fund、T-Mobile、Bosch、Relay Ventures、Deutsche Telekom Capital Partners、Assurant、Innogy Ventures、Iris Capital、Telus Ventures、Trend Forward、BDC IT Venture Fund が参加している。
Coupe は4日、サイバーエージェント(東証:4751)の藤田ファンド(若手経営者応援を目的とした活動の通称であり、正確にはファンドではない)から出資を受けたことを発表した。サイバーエージェントが Coupe の株式を取得したことにより事実上のグループ入りとなる。 藤田ファンドからの出資金額、サイバーエージェントによる Coupe の株式持分などについては明らかにされていないが、関係者によれば、…
Coupe は4日、サイバーエージェント(東証:4751)の藤田ファンド(若手経営者応援を目的とした活動の通称であり、正確にはファンドではない)から出資を受けたことを発表した。サイバーエージェントが Coupe の株式を取得したことにより事実上のグループ入りとなる。
藤田ファンドからの出資金額、サイバーエージェントによる Coupe の株式持分などについては明らかにされていないが、関係者によれば、Coupe にはサイバーエージェントグループ以外の企業とも取引関係があることや、将来的なイグジットの可能性を考慮して、完全子会社にはしていない模様。Coupe の共同創業者兼代表であり、自らもエンジニアでモデルである竹村恵美氏が、今後も同社の経営指揮をとる。
Coupe は2012年5月、当時女子大生だった竹村氏らが、サロンモデル探しを簡単にするウェブサービス「Coupe(クープ)」させたのが始まりだ。この際、サイバーエージェント・ベンチャーズ(現在のサイバーエージェント・キャピタル)からシード資金を調達している。現在、登録サロンモデルは710名、利用する美容師は8,000名、累積マッチング数は15,000件を超えているという。
Coupe のサロンモデル探しのサービスは好調で、登録している人の中には、月に15万円〜20万円稼いでいる人現れている。ただし、サロンから支払われる報酬は Coupe がほぼ介入せずにモデルに支払われるため、Coupe にとっては売上には大きく貢献しない状況が続いていた。そこで着手することになったのが、インフルエンサーやライバーのマネージメント事業だ。
インフルエンサーやライバーマネージメント事業が売上の核に
COUPE MANAGEMENT 専属モデルの3人。左から:齋藤天晴氏、相馬理氏、新納侃氏 Image credit: Coupe
これを可能にしたのは、Coupe に多く在籍する Coupe モデルの存在だ。竹村氏によれば、毎月400〜700名の新しいモデルの流入があり、Coupe モデルとしては常に700名ほどが在籍。特に男性モデルが多く、人気上位のモデル12名とは専属契約を結んでいるそうだ。芸能事務所などに在籍するパフォーマーとは対照的に、ライバーは個人が持つ情報発信力が高く、クライアントと良好な関係を自ら維持できる人が多いという。
アナウンサー志望だった竹村氏が、美容師の友人が抱えていた悩みに耳を傾け、Coupe を作ったのが今から4年前。当初は大学卒業後には内定先に就職するつもりだったが、Coupe がユーザに広く受け入れられていくのを目の当たりにし、次第に手放すのが寂しくなり、内定辞退を決めて Coupe を会社登記したという。その後もユーザは成長傾向にあったが、売上が伸び悩む中で Coupe にとって分岐点となったのが2017年10月頃、サイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)の北尾崇氏の参画だ。
出資元である VC の一担当者という役回りを超えて、北尾氏は Coupe のために政策信用金庫の融資を取り付けてくるなど、さまざまな経営支援を行った。竹村氏と北尾氏のスキルセットが全く異なることから、相互補完の関係を作ることができたのは良かったという。こうして、竹村氏や北尾氏が力を注げば注ぐほど伸びるという状態が生まれ、ライバーマネージメントの事業が順調に成長していった。
資金を他の VC や事業会社から調達する選択肢もあったと思われるが、竹村氏がサイバーエージェントグループ入りを決めた背景には、北尾氏らをはじめとするサイバーエージェント・キャピタルのハンズオンの存在があるようだ。もちろん、ABEMA TV などとの連携も考えられるが、所属するライバーたちの活躍の場を広げるという点では、なるべく多岐にわたるプラットフォームと取引関係を保てることが望ましい。今回のグループ入りが、業界全体の醸成に貢献する可能性も期待したいところだ。
今回の出資、グループ入りを受けて、サイバーエージェント 代表取締役の藤田晋氏、サイバーエージェント・キャピタルの代表取締役 近藤裕文氏が Coupe の役員に就任することも明らかになっている。
Orario は4日、社会人と就職活動中の学生をマッチングし、企業の学生採用活動を支援するリファラル採用サービス「就活メンターズ」を正式ローンチした。社会人が学生から OB 訪問を受ける行為をメンタリングと位置づけ、社会人が学生にキャリアアドバイスを実施し、企業に学生を推薦することで、OB 訪問を副業ビジネスに転じることができるリファラル採用サービスだ。 企業は「○○な学生を紹介してください」とい…
就活メンターズ Image credit: Orario
Orario は4日、社会人と就職活動中の学生をマッチングし、企業の学生採用活動を支援するリファラル採用サービス「就活メンターズ」を正式ローンチした。社会人が学生から OB 訪問を受ける行為をメンタリングと位置づけ、社会人が学生にキャリアアドバイスを実施し、企業に学生を推薦することで、OB 訪問を副業ビジネスに転じることができるリファラル採用サービスだ。
Orario は、大学が提供している情報サービスをキュレーション・アグリゲーションして受講時間割の管理を効率化するアプリ「Orario」を提供している。こちらはサービスを続行するも、サードパーティーによる Web スクレイピングなどで情報を取得されることに大学側の懸念が根強いことや、収入モデルを多角化する狙いから就活メンターズの開発に至ったようだ。ただ、中国の課程格子(ClassBox)に見られるように、チャーンレートの低い時間割アプリをもとに形成した学生コミュニティの市場価値は大きい。Orario の方も今後、新たな展開が期待できるかもしれない。