美容系YouTuber事業とコミュニティメディア展開のMAKEY(メイキー)、エイベックスが買収

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左から:西川哲也氏(エイベックス CEO直轄本部 国内新事業戦略投資グループ、MAKEY 取締役)、 加藤信介氏(エイベックス グループ執行役員 CEO直轄本部長 MAKEY 代表取締役会長)、中村秀樹氏(MAKEY 代表取締役 CEO)、深津佳智氏(MAKEY 取締役 CTO)、都築裕五氏(エイベックス・マネジメント執行役員、MAKEY 取締役)
Image credit: Makey

美容系 YouTuber 事業​やメイク・コスメのコミュニティメディア「MAKEY(メイキー)」を運営する MAKEY は4日、エイベックスグループ(東証:7860、以下エイベックス)により買収が完了したことを発表した。買収金額や諸条件などは明らかにされていない、今後も MAKEY は、オフィスや経営体制を維持するが、代表取締役会長にエイベックスのグループ執行役員で CEO 直轄本部長の加藤信介氏を迎える。事業開始から約4年半を経て、エイベックスへの事業譲渡という形でイグジットを迎えた。

MAKEY(設立当初の社名は Moob)は2014年8月、慶應義塾大学法学部の学生だった中村秀樹(現 CEO)氏や、深津佳智氏(現 CTO)らにより設立。10代から20代の女性のメイクのハウツーを投稿し合う情報共有メディアとして、MAKEY を2015年1月から提供している。現在のユーザ投稿数は6万件超、月間 PV 数は350万超。2017年前後からは、MAKEY 発の YouTuber を編集長に起用したり、インフルエンサーマーケティングの HUITMORE と提携したりするなどして YouTuber 事業を本格化させつつあった。

MAKEY
Image credit: Makey

エイベックスが MAKEY に関心を示したのは、YouTuber を始めとする最近ならではのアーティストの生み出し方、マネタイズの仕方を、エイベックスも積極的にキャッチアップしていきたいという思いからのようだ。SHOWROOM の前田裕二氏が以前、ダイヤモンドオンラインで「ファンビジネスの4象限」を紹介しているが、この図でいう既存のタレント発掘や養成の仕組みでトップタレントを生み出してきた芸能企業にとって、インフルエンサービジネスは新たな領域だ。また、MAKEY にとっても自社メディアから生まれたクリエイターに、より露出機会を提供していく上でエイベックスグループ入りは有利に働く。

今回の MAKEY と合わせ、エイベックスはライバー支援の TWH も買収する見込みだ。エイベックス傘下に置いて、MAKEY と TWH とまさに兄弟的関係になる予定で、MAKEY では今後、TWH らとも協力しながら、エイベックスの既存アーティストの YouTube 公式アカウントの設置や運営を担うなど、インフルエンサーマーケティングの知見やノウハウを大手芸能にも導入していくものとみられる。

MAKEY を代表する美容系 YouTuber
Image credit: Makey

MAKEY は、2015年4月に Open Network Lab 第10期、2015年7月に Incuabte Camp 8th に採択、2017年9月にニッセイ・キャピタルなどから資金調達している(調達額不明)。

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