Didi Chuxing(滴滴出行)による買収から約3ヶ月、Uber China は火曜日(10月25日)、買収後初となる主要戦略、モバイルアプリのアップグレードを発表した。
新しいアプリは今日(10月26日)付けで複数の試験都市でローンチされ、11月3日には中国全土に展開される予定だ。Uber China(優歩)によると、同社は2016年末までに国内400都市への拡大を見込んでいるという。
今回のアップデートでローカル機能の大幅な改善がなされた。主な変更点は以下の通りだ。
シンプルな UI やアプリ内から利用できる24時間カスタマーサービスなど、Uber China で人気のサービス内容は今回のアップグレードでも健在だ。アップグレードの際、中国本土の既存ユーザは元のアカウントからログインし、自分のいる地域向けにカスタマイズされた特典や割引を受けることができる。
これまで Uber の中国国内サービスは、People’s Uber、Uber Black、UberX、UberXL など都市によってさまざまだった。しかし今回の新しいアプリでは、サービスのカテゴリーを最も人気のある2種類「People’s Uber+」と「Uber Black」に絞っている。
Didi Chuxing との提携は Didi に出資している Tecent(騰訊) のサービス、WeChat(微信) や QQ とのより深い親和性をもたらしている。ユーザはこれらのアプリを通して旅程を共有することができる。
Didi のローカルデザインで好評だったものの多くが今回のアップデートに盛り込まれている。例えば、ユーザが車両を見つけやすくするための車体の色指定や、アプリ内でのライブ配信、文字及び音声メッセージング、さらにはユーザが配車を確定する前に運賃の見積もりを表示する機能などだ。
多数のローカル機能が追加された反面、中国国外のユーザに対するサポートは以前のバージョンに比べ軟弱化した。例えば、新しいバージョンは中国本土のユーザにしか対応しておらず、英語版インターフェースや国際クレジットカードによる支払いは未対応だ。しかし、これらの機能は今後のアップデートで追加予定だという。
Uber China でオペレーション部長を務める Kate Wang 氏はこう話している。
Uber China はプロダクト改良のためのさらなる投資をしながらも、手の届く価格で信頼できるサービスを保持していきます。
プロダクト以外の点でも、Uber China はマネジメント面でいくつかの大きな変化があった。Uber China の前社長である Liu Zhen(柳甄)氏は Didi の買収を機に同社を去り、中国版 Flipboard とも言えるニュースアグリゲーターサイト Toutiao(今日頭条) に今週(10月第5週)から加わっている。
Members
BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。無料で登録する