コーヒー豆で車を作る?ーー実は再利用可能なあの「残りカス」、こんなものにまで転用可能

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Image Credit: Kaffee Form

ピックアップ:Ford is making car parts—with waste from McDonald’s coffee beans

ニュースサマリー:コーヒー豆の残りかすの再利用に注目が集まりだしている。

Ford Motorは4日、マクドナルドが販売するコーヒー豆の粉を再利用し、同社が生産する車の部品開発に再利用する計画を発表した。CNBCによれば、同社はインテリアやボンネットへの利用を考えていると報じており、現状から20%ほど重さを軽減できるとしている。

Fordではまず、コーヒー豆の総量約30万個に相当するヘッドランプを取り囲む部品の製作に取り掛かるという。記事によると、提携を結んだマクドナルドのマックカフェでは2018年米国において、年間8億2200万カップのコーヒーが販売されているそうだ。

話題のポイント:今まで肥料としての再利用にとどまっていたコーヒー豆ですが、近年、そうした肥料への再利用に加え、新たな利用手法があらゆる角度から考えられています。ご紹介したFordの例以外にもいくつか取り組みがあります。

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University of Pennsylvania

たとえばバイオ燃料への再利用。ペンシルベニア大学による研究によれば、コーヒーの焙煎・抽出過程にて生じた残りかすには平均15〜21.5%の油分が含有されているそうです。また、油以外の個体部分はバイオマスペレットへの再利用が可能だとされており、一つのコーヒー豆の残りかすから2種類のエネルギー生成が可能であると述べられています。

同論文では、ニューヨークにおいてトラックを利用して875カ所のスターバックスコーヒーとドンキンドーナツを週に2・3回のペースで回収した場合、1時間当たり1215.3キロのコーヒー豆の廃棄物を得られるとしています。それらを全て上述したバイオディーゼル燃料へと再利用すると1時間当たり130キロ、バイオマスペレットを324.2キロの割合で生成可能と結論付けています。

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University of Pennsylvania

ちなみに、一人当たりのコーヒーショップ数(coffee shops per capita)は、ニューヨーク・マンハッタンが米国で第2位。その倍近くある第1位のシアトルでは、単純計算でバイオ燃料も倍近く生成できるということになるのではないでしょうか。

さて、車・バイオ燃料ときて次にご紹介するのはドイツのスタートアップ「Kaffee Form」です。同社は残りかすをタンブラー・カップの生産に再利用。販売する製品からはコーヒーの香りが漂うと言い、まさに、コーヒー好きには最高なタンブラーと言えるでしょう。

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Image Credit: Kaffee Form

Kaffee Formはこの製品を通して、日常に「コーヒー豆のカス」を登場させることで、環境保全への意識を変えていきたいとHPで述べています。ミッションに「reshape consumer habits」とあるように、身の回りにあるもので商品を生産することで、長期的に消費者行動を変えていくことを目指しています。

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Image Credit: Kaffee Form

特に日本では今まで、”リサイクル”と聞くとあまりエキサイティングな認識はされない存在だったと感じます。たとえば小学校などで「3R」として習うのが「Recycle, Reuse, Reduce」ですが、そこから発展してリサイクル活動へ結びつけるような教育はあまり目にしません。

米国では、以前ご紹介したRidwell社のように、個人や家庭で積極的なリサイクル活動を好んで行う傾向にあると感じます。

<参考記事>

その他にも米国スターバックスは完全にプラスチックストローを廃止したり、企業が環境保全に対してアクションを取ることも求められている風潮に変わりつつあります。日本では、スタートアップとしてこうした事業をあまり聞きませんが、世界的にトレンドになりつつある市場であると思います。

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