観光客にバス停をARでお知らせ、乗り換えアプリ「Moovit」に新機能

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Image Credit : Moovit adds AR navigation to its urban transport app

ナビ・乗り換えアプリ「Moovit」は、同アプリ内に、ユーザーが視覚的に駅やバス停を発見することを可能にする、AR (Augmented Reality) 機能を追加することを発表した。

Moovitは、サードパーティーに対する交通データの提供というビジネスも提供してはいるが、複数の交通オプションからユーザーに最適な移動ルートを提供する消費者向けのナビ・乗り換えアプリとして広く知られており、世界中に500万人以上のユーザーを抱えている。

ARナビゲーションというコンセプト自体は、何も今に提案された類のものではない。昨年にはGoogleが同社Google Map内で、スマホカメラを通し方向指示矢印を表示するAR機能を提供開始している。

「交通」へのAR応用例

本機能のターゲットは、交通機関の利用開始時や乗り換えの際、徒歩圏内にあるはずの地下鉄の駅やバス停の入り口を見失ってしまいがちな観光客だ。そんな状況では、アプリのマップを見ただけでは、どこにエントランスの階段・バス停があるのかは判断がつかず立ち往生してしまう。

同AR機能「Way Finder」を起動する際は、目的地を入力し、ナビゲートボタンを押してLive Directionをスタートさせる。その後、青色のWay Finderボタンを押し、スマートフォンを顔正面の位置にまで持ち上げ、カメラフレームに周囲の道路風景を収めると、アプリは画面が上部にAR画面・下部にマップといった形で分割表示される。

AR画面内には駅やバス停などの目的地の位置と、その場所までの正確な距離及び時間がポップアップ式で表示され、ユーザーは現在地から最短で目的地に到達できるという訳だ。

上述の例は、MoovitのAR機能とGoogle Mapの大きな違いを強調している。すなわち、Google MapのARは散策に特化しているのに対し、MoovitのARは公共交通機関の利用に特化しており、表示される情報も電車やバスの利用・乗り換えに特化しているという点である。

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Image Credit : Moovit adds AR navigation to its urban transport app

あまりよく知らない街・場所では、一般的なマップ・アプリだけでは自分の位置を正確に把握することは難しい。これまで私たちは、とりあえず歩き出して間違えた方角に進んだり、異なる道を歩いてしまったりと、貴重な時間を失ってしまいかねない。

Way Finderの誕生は、数カ月前にFacebookにポストされたユーザーによるアイディアに端を発しており、そのアイディアに触発されたメンバーが半年に一度のハッカソンで開発を開始したのが始まりである。Moovitのグロース及びマーケティング代表のYovav Meydad氏はこう説明する。

見慣れない場所を歩き回るのは極めて骨が折れる行為です。私たちは、ハッカソンで始まった独創的なプロジェクトを、実際にユーザーのニーズに応えるレベルのプロダクトにまで引き上げ、Moovitの革新性を次のレベルに発展させることができたことを誇りに感じています。Way Finderは、目的地までの徒歩移動を快適に変え、そして都市の移動をシンプルにするというビジョンを実現しました。

Way Finderは現在、MoovitのiPhoneアプリからベータ版が利用可能で、またAndroid版でもローンチされると予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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