スポーツ映像分析プラットフォーム開発のRUN.EDGE、シリーズAで約5.8億円の資金調達——KOIF、メディアシーク、データスタジアムなどから

SHARE:
RUN.EDGE のチームメンバー
Image credit: Run.Edge

プロサッカーチームやプロ野球チーム向けスポーツ映像分析プラットフォームを提供する RUN.EDGE は27日、シリーズ A ラウンドで約5.8億円を調達したことを明らかにした。リードインベスターは、KDDI とグローバル・ブレインが運営する KDDI Open Innovation Fund(KOIF)がリードインベスターを務め、メディアシーク(東証:4824)、データスタジアム、Spiral Capital Japan、Link-U、クロップス(東証:9428)、クイックソフト、旺文社イノベーションファンドが参加した。同社にとっては初の外部調達となる。

RUN.EDGE は2018年6月、富士通(東証:6702)が開発していたスポーツ分野向け映像検索・分析のコア技術をカーブアウトする形で設立。この際の資本金は1億6,000万円で、富士通が69.4%、スカイライトコンサルティングが30.6%を出資している。

FL-UX
Image credit: Run.Edge

RUN.EDGE はサッカー向けの映像分析コミュニケーションツール「FL-UX」、野球向けの映像分析コミュニケーションツール「PITCHBASE」を開発。日米のプロサッカーチームやプロ野球チームなどに採用されている。スポーツチームの戦略に関わる分野だけに、どのチームが採用しているかは開示されていないが、今までのところ、FL-UX については川崎フロンターレのほか2チーム、PITCHBASE については日米あわせ10球団が導入しているそうだ。

RUN.EDGE では、球団やサッカーチーム、ゲーム主催者などが撮影したゲーム映像に、各選手のメタデータを付与。これを SaaS の形でプロスポーツチームに提供している。従来であれば、球団やサッカーチームにおいて、コーチが選手らを集め、ビデオを再生しながら戦略や改善点を説明・指摘していたが、FL-UX および PITCHBASE を使えば、これらの一連の操作がオンラインを通じて行えるようになる。

<関連記事>

Image credit: Run.Edge

選手の動き、バッティング、ピッチング、ボールキャッチ、パスなどが、各映像シーン毎にタグ付けされ、映像の頭出しが非常に容易で事前編集する手間が要らない。1ゲームの元映像ファイルは MP4 一つに集約されているので、ファイルが分割されたり、肥大化したりすることもなく、タブレットなどで非常にスムーズに再生できるのが特徴だ。映像ファイルとメタタグのファイルは分かれており、ゲーム開始時のタイムコードをシンクロするだけなので、放送局が撮影したゲーム映像を使っても著作権を侵す恐れも低い。

今回リードインベスターを務めた KOIF の運営元である KDDI とは、スポーツ観戦者向けやアマチュア向けの展開において 5G 時代の未来の体験創造を目指すとしている。ちなみに、KOIF は2017年、自由視点映像システム開発の韓国 ESM Lab に出資していた。また、メディアシークとは、動画サービス・プラットフォーム向けの展開において画像認識技術に関する高いノウハウとビジネス経験で、日本プロ野球向けの展開において業界の先駆者であるデータスタジアムからは、業界の知見を享受するとしている。

同社は先週、サンディエゴで開催予定の EdTech カンファレンス「ASU GSV Summit」の日本予選で総合優勝した。3月には ASU GSV Summit 本戦に出場することが明らかになっている。