iPhone 12 Pro実機レビュー:5G通信速度の実際(2/7)

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Image Credit : VentureBeat

5G:今の混乱が収まる望みはある?

(前からのつづき)「5G」と略されている次世代移動通信規格は混乱を招く可能性がある。詳しくは、筆者が以前行った定義ローバンド・ミッドバンド・ハイバンドのガイドを参照されたい。これからの10年間で、5Gは過去10年間を支配していた4Gよりも10倍から100倍速い高速データ通信を提供するだろう。以前は600秒(10分)かかっていたものが、近くの5Gタワーの速度にもよるが、わずか60秒、あるいは6秒でダウンロードできるようになる。これは4K動画のストリーミング、複合現実、さらにはまだ見ぬ未来のアプリを可能にする第一歩だ。

全てのiPhone 12モデルは国ごとに同じ基本的な5Gハードウェアが搭載されている。Qualcommのモデム「Snapdragon X55」は2019年に発売され、間もなくより速く電力効率の高い「X60」へと進化する予定だ。結果、全てのiPhone 12がローバンドおよびミッドバンド(Sub6)5Gをサポートする。米国モデルはハイバンド(ミリ波)5Gもサポートする。今年のモデルは単一のバンドでマルチギガビット/秒(Gbps)を実現する。来年のモデルはSub-6とミリ波5Gを同時に使用し、さらに高速になる。Appleがどれほど5Gを待ち望んでいたかを考えると、iPhone 12がX60の登場を待たずX55で発売されたことは不運だった。

Verizonは2年前に世界初の5Gネットワークを立ち上げた。以来多くのAndroid 5G端末で1Gbps(2019年4月)から2Gbps(2019年6月)、さらには4Gbps(2020年4月)のダウンロード速度を謳ってきた。先週筆者が行ったVerizon 5Gネットワークのテストと今週のT-Mobile 5Gテストによると、現在、5Gネットワークで1Gbpsの標準速度を実現できるユーザーはほとんどいないことは明らかだ。

Speedcheck.orgの「iPhone 12の最初の週末」の速度チャートによると、米国のiPhone 12ユーザーは5G信号を得られる場所での平均的な5Gの速度を100Mbps近辺と見込んでおくべきだという結果が示されている。筆者のテストでは、4Gエリアでの速度は概して40Mbps以下に落ち、約1Gbpsとなったのはごく限られた主要都市だけだった。新しいiPhoneでは、実際に4Gネットワークを使用しているときでも5Gアイコンが表示され、ウォーキングや車での移動中にはブロックごとにダウンロード速度が上下するものと見ておくべきだ。宣伝では5Gが強調されているが、「ピーク」と「平均」とのパフォーマンスの差を理解しておくこともとても大切だ。

Image Credit : VentureBeat

筆者の環境では、iPhone 12 ProはT-Mobileのネットワーク上でピーク時に下り132Mbps、上り50Mbpsだった。これは筆者のiPhone 11 Proで1年前にT-Mobileの4Gネットワークでテストした時と比べて、ダウンロードで約30%の向上であり、アップロードは変化なしだった。筆者はiPhone 12が登場する前の数年間にも、この「5G」パフォーマンスに似た4G速度を断続的に経験している。

簡単に言うと、iPhone 12は成功するために必要な5G機能を備えて入るが、5G規格の約束が果たされるかどうかはキャリアにかかっている。それまでは、100Mbpsよりも速い通信速度を得られる回数の割合がユーザーにとって最も大きな変化となるだろう。実際にうまくいくかどうかを見守っていく必要がある。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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