(前編からの続き)
NFTをゲームにとって当たり前に

Image Credit: Big Time Studios
投資家はNFTに資金投入を始めているが、NFT自体がゲーム業界にどれだけ影響を与えることが出来るのかは非常に着目すべき点だ。North Island VenturesのTravis Scher氏は「ゲーム内資産市場は巨大ですが、プレイヤーには資産の権利が実質与えられていません」と述べている。ゲーム内の資産における所有権を証明できれば、メタバース実現へ一歩近づくことになるだろう。
「私たちのプラットフォームは他のゲーム会社を含み、NFTを簡単に導入できるプラットフォームです。イーサリアムのブロックチェーン内において多くの資金が流通していることに裏付けされるように、NFTには多くの資金が流れ込んでいます。第一世代のブロックチェーンゲームをプレイしているユーザーは、従来のゲームと比べて最大6倍もの資金を増やすことに成功しているのです。プレイやーが所有するアイテムを自由にコントロールできるようになれば、ゲーム企業にとっても経済圏が活性化しポジティブな状況となります。」
同社のフラッグシップゲームは、時空を超えた冒険を描く「Big Time」。
「ゲームはGod of Warのようなアクションと、World おfWarcraftのようなCo-opを入れ混ぜたもので、多くの戦利品システムを備えています。世界自体は3つのエリアに分かれていて、他のプレイヤーと出会いながら戦利品を見せ合うことが出来るスペース、6人のパーティーで戦利品獲得を目指すダンジョン、待ち合わせの場所として使えるエポックシティーです。」
同社によると、ゲーム業界はBig Timeの状況を見ながらブロックチェーンゲームの R&D を実施しており、現状、ゲーム会社はNFTの広報的リスクや実装による混乱を心配しているという。
「誰もが質の高いゲームと、技術を両立させたものを期待しています。我々は月間ユーザー数が10万人、20万人を超えた段階でNFTで得られる金銭的な利益が本当にあるのかをデータをベースに検証を進めていきます。」
今回のゲーム開発者には、過去にFortnite、God of War、Call of Duty、Overwatchなどの開発に従事していたメンバーが含まれる。設立チームには、最高技術責任者としてMatt Tonks氏(Fortnight、Gears of War)、アートディレクターとしてCarlo Arellano氏(World of Warcraft、God of War)、リードライターとしてBrian Alexander氏(Overwatch 2、Defiance)、リードデザイナーとしてTJ Stamm氏(Call of Duty、Medal of Honor)、リードコンセプトアーティストとしてTom Zhao氏(League of Legends、Sky: Children of the Light)が参加している。
Big Time』はPC版の開発が進められており、今年後半にはベータ版の発表が予定されている。来年初めには、アーリーアクセスでゲームを発売、同時にサードパーティーのオンボーディングも実装が完了する想定だという。
また、Big Time Studioは、エコシステム活性化を前提としてスタートアップへの出資も進めていくという。現在同社には25名のメンバーが在籍し、全員がリモートで働いている状況だ。
(後編に続く)
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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