Fringe81、事業の軸足をアドから「Unipos」へ——38億円調達し、Sansanグループ入りも視野

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Fringe81 創業者で代表取締役の田中弦氏
Image credit: Masaru Ikeda

アドネットワークや B2B の HR SaaS「Unipos(ユニポス)」を運営する Fringe81(フリンジ ハチイチ、東証:6550)が資本業務提携と資金調達を発表した。今後、Sansan(東証:4443)と日本政策投資銀行から総額38億円を調達し、社名を10月1日に Unipos 株式会社に変更する予定。6月末に開催される株主総会決議を経て決定される。東証マザーズへの上場状態は今後も維持される。

Fringe81 の前身は、ネットエイジ(現在のユナイテッド)の一部門。当時、経営危機にあったネットエイジを復活させる切り札として広告事業に参入したのが創業のきっかけ(創業当時の社名は RSS 広告社)。MBO、IPO を経て、広告事業とは全く別に、従業員が互いの行動を奨励しあえる HR SaaS「Unipos」 を2017年にローンチした。2020年7月の累計有料導入企業数は400社以上。

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創業者で代表取締役の田中弦氏は、昨年末にサイバーエージェント・キャピタルのオウンドメディアが掲載したインタビューの中で、コロナ禍で Unipos への影響は軽微であるものの、広告事業への影響が少なくないことを示唆していた。田中氏は同社売上構成を広告事業が7〜8割、Unipos が4分の1程度としていたが、資金調達や社名変更を機に Unipos へと事業の軸足を移すと見られる。

今回、Sansan から資金の提供を受けるが、将来的には Sansan のグループ入りを目指す模様。同社が状況の説明のために公開した補足説明資料によれば、Sansan からはグループ入りへの了解を口頭ベースで得ていて、Fringe81(将来は Unipos)はグループ入り後も、独立した形での経営が継続維持されるとしている。

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