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創業から15年、MBO・IPO・他業種参入を経てなお成長を続ける Fringe81 のサバイバル術

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 2017年6月に上場を果たした Fringe81(フリンジ ハチイチ)は、スタートアップの中では2005年設立の古株的存在だ(創業時の社名は RSS 広告社)。前身は日本のスタートアップ史のプロローグに必ず名前が出てくる会社ネットエイジ(現在のユナイテッド)の一部門で、当時、経営危機にあったネッ…

Fringe81代表取締役の田中弦氏

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイト掲載された記事からの転載

2017年6月に上場を果たした Fringe81(フリンジ ハチイチ)は、スタートアップの中では2005年設立の古株的存在だ(創業時の社名は RSS 広告社)。前身は日本のスタートアップ史のプロローグに必ず名前が出てくる会社ネットエイジ(現在のユナイテッド)の一部門で、当時、経営危機にあったネットエイジを復活させる切り札として広告事業に参入したのが創業のきっかけだ。(ちなみに、ネットエイジは ngi group、モーションビートと名称を変え、スパイアとの合併を経て、現在のユナイテッドに至る)。

MBO、IPO、そして祖業である広告事業とは全く異なる B2B SaaS への参入と体制を大きく変化させてきた同社は、おそらくコロナ禍の大きな社会変化に対しても最も強い適応能力を持つ会社の一つではないだろうか。進化論でダーウィンが語った「唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である」というフレーズは、この時代を生きるスタートアップへの励ましのようにも聞こえる。長きにわたり愛される企業を目指す Fringe81 のサバイバル術を、創業者で代表取締役の田中弦氏に聞いた。(BRIDGE編集部注:本稿はFringe81代表取締役の田中弦氏に上場までの道のりを聞いたインタビュー記事の転載になります。質問はサイバーエージェント・キャピタル編集部、回答は田中氏、です)

Q1. なぜ、広告と HR テックを事業に選んだのか?

「経営危機にあったネットエイジ(Fringe81 の前身)を復活させる切り札として広告事業に参入したのがきっかけ。(中略)人が辞めていくのをなんとかしたい。社内で目立たない存在の人に感謝を伝えたら、彼らが報われないかな、と考えたのが Unipos のきっかけだ」

企業において、祖業(創業時の事業内容)とその後のキャッシュカウ(安定して利益を上げられる事業)は同じであるとは限らない。むしろ、そこに需要があるかどうかわからないまま事業を立ち上げ、仮説検証をしながらピボットを続けるスタートアップにおいては、事業内容が当初の想定と全く違ったものになることも多い。そこには人員体制や社風の変化、時には混乱を伴うかもしれない。

最初にお目にかかった頃、Fringe81 はアドテクの会社だったと記憶している。その後、いくつかのサービスがラインナップされて、今は何の会社と形容すべきか?

田中:それは非常に答えるのが難しい質問。2017年6月に上場したタイミングでは、Unipos(ユニポス)は影も形も無かった。でも、その後、解約率が非常に低いサービスに育ち、Fringe81 は現在、アドと HR テックの2本柱になっているというのが正しい表現かなと思っている。

創業当初はアドサーバや DMP(Data Management Platform)を作っていたが、それらを一旦閉じ、現在では大きく分けて、アドネットワーク、広告代理業、Unipos を運営しているという状況。以前は、ソリューションに強い会社だったが、その後、全くやったことの無かった B2B SaaS を手掛けるようになり、3〜4年前からすると、だいぶ会社の中身が変わったな、というのが印象だ。

アドと HR テック、この2つの事業を選んだ理由は?

田中:最初からそれを意図的に選んだというわけではない。Fringe81 の前身は、ネットエイジ(現在のユナイテッド)の一部門だった。当時、経営危機にあったネットエイジを復活させる切り札として広告事業に参入したのがきっかけ。システム開発をしなくてもキャッシュが入ってくるのは広告くらいだったので、会社の危機を救うにはやるしかなかった、というのが当時の事情だ。

その後、Fringe81 を MBO することになるのだが、MBO というのはなかなか大変で、会社の仕組みをいろいろリセットしなきゃいけない。そのタイミングで人が辞めたり、人事制度が変わったり、混乱が起きる。人が辞めていくのをなんとかしたい。エンジニアやバックオフィスなど社内で目立たない存在の人に感謝を伝えたら、彼らが報われないかな、と考えたのが Unipos のきっかけだ。

画像提供:Fringe81

Unipos が生まれたのは、社内の混乱がきっかけだったと?

田中:そうとも言える。最初は段ボールを切り抜いて作ったもので、社員に「社内で頑張っている人に投票してください」とお願いして、その中の感動したものに、私が寿司をごちそうするというのをやってみたところ離職率が下がったのがきっかけ。「Fringe81 は社員が辞めずに、どうしてうまくいっているの」と周りの社長に聞かれることが増え、くだんの制度のことを話すと、多くの社長から「サービス化したら買うよ」と言われたので作ってみることにした。

Unipos を立ち上げて紹介し始めたところ、最初のユーザから5社目くらいでメルカリが採用してくれ、それがきっかけで広く使われるようになった。なにせ、Unipos は自分たちの社内課題を解決するためのものだったので、我々の思い入れが深い。役に立つ仕組みを他の企業にも広めることはいいことだし、ベンチャーは新しい人を採用した後、社風に慣れてもらって、社員のモチベーションをどう上げてもらうか、という課題へのソリューションとして受け入れられていった。

アドの事業が走っているところへ、新たに Unipos の事業を立ち上げることは難しかったか?

田中:B2B のクライアントビジネスしかやってこなかった会社に、突然、Web サービスの、SaaS のビジネスを組み込む、というのは会社のカルチャーが全く異なるので、今でも結構苦労しているが、やっと育ってきたという印象だ。広告事業が売上の7〜8割を占めるというのは変わっていないが、現在、会社全体の4分の1程度を占める Unipos の売上もだんだん増えてきている。

アドの事業は、顧客に提案して案件を勝ち取ってくるという狩猟民族的なビジネスで、コンペに負けたら終わり。しかし、Unipos は SaaS なので、一度契約していただくとずっと使っていただけ、農耕民族的なビジネスだと思っている。Unipos はスタートアップやスモールビジネスがユーザの4割程度で、地方の中小企業、病院、タクシー会社、美容院など、多様な業種で採用されている。

Q2. 創業後にやめたことはあるか?

「社長に王冠を被せている会社は死んだ方がいい(笑)。役員みんなで合意して、僕はマイクロマネジメントをやめた」

2005年にネットエイジ(当時)の子会社として創業、その後、2015年に MBO し独立会社となった Fringe81。同社がサイバーエージェントから出資を受けたのも MBO の頃だ。MBO 後ベンチャーキャピタルからの資金調達したことを機に、同社はスタートアップの宿命であるイグジットを目指す旅を始めたことになる。MBO の前と後で、田中氏の行動や考え方も大きく変化したようだ。

MBOの前後で何が最も変わったか? やめたことはあるか?

田中:ネットエイジ(当時)の子会社だったのが10年間、2015年に MBO して現在に至ることを考えると、子会社の時代の方が長かったことになる。子会社社長にはありがちかもしれないが、当時はなんでもやっていた。資金調達もやるし、営業もやるし、開発もやるし、設計もやる。全部やっていた。

しかし、MBO してベンチャーキャピタルから資金調達してからは、投資家にリターンをちゃんと返さないといけないという意識が強くなった。そのためには経営をしないといけない。それからはなるべく自分が現場に出ないようにし、現場を人に任せるようになった。以前から CFO や COO もいたのだが、現場に立たないと不安になってしまって任せきれず、マイクロマネジメントの権化みたいだったかもしれない(笑)。

僕はもともとインターネットサービスを作るのが好きなので、そういう点で農耕民族的かもしれないが、一方では、営業するのも得意なので、狩猟民族的なところもあるかもしれない。人間誰しもそうかもしれないが、やりたいことと得意なことは、若干ズレているかもしれない。現在は経営者になっていくプロセスが楽しくなってきている。いかにカオスな状態になっているものをうまく仕上げるか、というところに時間を注ぐようになっていいる。

現場を任せることができたきっかけは? 役員や社員の動き方は変わったか?

田中:役員合宿をやった時に、「ブレイクスルー・カンパニー(サブタイトル:小さな会社が大きく伸びる法則、Keith McFarland 著、 高橋由紀子 訳)」を読んで、まさにこれだね、ということになった。その本には、「王冠の法則」というのが出てくるのだが、「経営者が王様になる」のではなく、「会社が王冠をかぶる」べきだ、と。

つまり、リーダーが統治する経営から、組織が統治する経営形態に移行しないと、会社は大きくならない。社長に王冠を被せている会社は死んだ方がいい(笑)。役員みんなで合意して、僕はマイクロマネジメントをやめた。そこからは私から役員に、役員からはその先の部下へと玉突き事故のように権限委譲が進んだ。

仕事のスピードはもちろん速くなったが、むしろ、みんなと相談できるようになったのがよかった。以前は、自分が全てを決めるんだということで、一人で悶々としながら決めなきゃならなかったけど、こういう風にやろうと思うんですけど、どう思いますか、って言ってくれるようになった。それによって、私と役員との関係も変わっていった。

Q3. どのように投資家を選んだか?

「サイバーエージェントから投資を受けたかったというよりは、事業提携的な文脈が大きかった。Fringe81 も大きくなっていく中で、サイバーエージェントから多くのことを教えてもらった」

Fringe81(当時、RSS 広告社)がサイバーエージェント・グループから出資を受けたのは2007年12月。まれなケースではあるが、サイバーエージェント本体から投資が実行された。サイバーエージェントの広告配信事業子会社のマイクロアドとの間で、インターネット広告分野の企画・開発でシナジーがあると考えられたからだ。Fringe81 がこの投資から得られたものは、事業シナジー以上に遥かに大きなものとなった。

画像提供:Fringe81に上場承認おりたので沿革をふりかえってみた(調べるお)

サイバーエージェント・グループから資金調達したのは?

田中:実は、MBOのタイミングでは、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ(ITV)1社からしか調達していない。イグジットに至るまでのラストファイナンスでもCVC数社から投資を受けたのみだ。2007年12月、当時はまだサイバーエージェント・ベンチャーズ(サイバーエージェント・キャピタルの前身)が設立された直後で、当社はサイバーエージェント本体から出資してもらった。宇佐美さん(現 CARTA HOLDINGS 会長)がサイバーエージェントの取締役をされていた頃だ。

内藤さん(サイバーエージェント取締役 内藤貴仁氏)に当社の社外取締役に就いてもらい、事業面やマネジメントのスタイル、ガバナンスなどについても直接教えてもらった。その後、内藤さんの後を継ぐ形で、近藤さん(サイバーエージェント・ベンチャーズ 近藤裕文氏)に社外取締役に就いてもらっている。

その頃から、当社は新卒を大量採用する会社に変貌していったので、どうやって新卒の社員を抜擢するべきかなど、人事制度の整備が急務になった。そこでサイバーエージェントの人事担当を紹介してもらい、根掘り葉掘り聞かせてもらった。サイバーエージェントは、今でいう社内起業のような「CAJJ プログラム」や、その事業プランコンテスト「じぎょつく」をやっていて、当社でも子会社を多く作っていくことになると思っていたので、子会社社長をどうやって抜擢するべきか、など、ずいぶん参考にさせてもらった。

投資以上に、経営ノウハウで得るものが多かった、と?

田中:えぇ。サイバーエージェントは、子会社や事業をあれだけバンバン作っている会社としては、世の中でおそらく、最もうまくやっている会社。中途採用もしていると思うが、もちろん新卒が中心なはずで、それでいて、あれだけバンバン子会社を作って、よく人材が枯れないなって。それがやはり不思議で、Fringe81も大きくなっていく中で、サイバーエージェントから多くのことを教えてもらった。

元々、広告の会社だったサイバーエージェントが、ゲームを始めて、マッチングアプリを始めて、一時期は金融の会社もやっていた(サイバーエージェントFX のこと。同社はその後、ヤフーが210億円で買収し、YJFX となった)。広告事業だった会社が、なぜこうも変貌できるのかなって。Fridge81 もまさに変わりつつあるところで、その辺りについてすごく興味を持っている。

当初、サイバーエージェントから投資を受けたかったというよりは、事業提携的な文脈が大きかった。その後、Fringe81 も MBO して IPO を目指そうということになったので、近藤さんらの計らいもあって、サイバーエージェント・キャピタルの管轄に移管していただいて、今も株主としてお付き合いいただいたと聞いている。

Q4. どんな重要指標を見ているか? コロナ禍で変化したことはあるか?

「幸い Unipos のチャーンレート(解約率)は、0.8%程度と SaaS の中でもかなり低い数字。(最も効率がいい顧客獲得方法が)実はウェビナーだったというのは新たな発見だ」

田中氏が「狩猟民族的なビジネス」と「農耕民族的なビジネス」と形容したように、コンペが主要な顧客流入経路となる広告事業と、マーケティングが力を発揮する SaaS「Unipos」では、事業戦略は大きく異なる。一般的には SaaS ビジネスの方が売上や利益の予実管理がしやすく、事業をスケールさせやすいと見られている。Unipos のユーザや売上を伸ばすことで、Fringe81 にとっても株主にとっても、先行きの展望を描きやすくなる。

どのような数字を見ているか?

田中:Fringe81では3ヵ年計画を発表していて、基本的にはそれに沿った形で社内で指標を設定している。ただ、現在出している計画は新型コロナウイルスの感染拡大前のもので、広告事業に対しては一定の影響があり、予実にズレが生じてくることは否めないかもしれない。でも、(株主に対して)お約束した数字なので、少し時期は遅れるかもしれないが達成したい。実体経済と広告業界は密接に連携してしまっており、新型コロナウイルスの動向が見通しにくいのは悩ましいところだ。

いずれにせよ、広告事業と Unipos という二本柱は変わらないと思う。幸い Unipos のチャーンレート(解約率)は、0.8%程度と SaaS の中でもかなり低い数字。つまり、一度に入ったユーザほぼやめないサービスということだ。この種のサービスは(国内では)我々以外にあまりやっていないので、とっつきにくかったりわかりにくかったりするので、市場の開拓コストは少しかかってしまっているかもしれないが、解約率と成長率を見ている。解約率は極めて良いので、いかにして成長率を高めていくかが課題。

コロナ禍でマーケティング戦略は変化したか?

田中:これまで、顧客を獲得する上で最も効率が良いのは展示会に出展する方法だった。大企業の方々と直接名刺交換で、「このサービスは面白いね」などと直接話しかけてもらうことができた。そんな機会がコロナで全て奪われてしまったので、ウェビナーをバンバン自社で開催するようにした。顧客獲得コストが以前の3分の1位になり、これまでは対面が最も効率がいいと思っていたが、実はウェビナーだったというのは新たな発見だ。我々の場合、販売するサービスはピボットしていないが、集客方法がピボットしたことになる。

我々単独のウェビナーでも、毎回400〜500人くらいの方々に集まっていただいている。それを毎週やっているので、毎月2,000〜3,000人は集められている計算だ。以前は有名人に来てもらわないと集客できないなどの課題があったが、コンテンツをしっかり作り込めば、「ちょっと受けてみようかな」と思っていただけるようで、参加者のハードルは下がっているようだ。

プロダクトオーナーは別にいるし、ウェビナーはマーケティング担当者が企画するが、ランディングページとか、キャッチコピーとか、お客様が最初に触れるタッチポイントは僕が比較的コントロールしている。プロダクトオーナーはプロダクトを知り過ぎているので、僕は敢えて俯瞰的に見て、彼らが作ってくれたプロダクトを、潜在顧客となる企業の社長や人事担当者にどのように見せるかを積極的にマネージするようにしている。

Q5. 上場直前に経験したこと。そして、後に続く起業家たちへ

「予実管理へのこだわりを持てた人の方が後から苦労しなくていい。カルチャーを先にビシッと決めておけば、結構そのチームは強いんじゃないかと思っている」

上場したことで、その会社は名実共に公器となり、社内だけでなく多くの投資家に対しコミットが求められるようになる。事業拡大に全力を注いできたスタートアップが、理性のあるマネジメントを求められるようになる瞬間だ。上場前と上場後では何が変わるのか? サステイナブルな企業経営を続けるためのカギは何か? 売上の数字を追いかけるよりも大事なこととは何か?

以前は予期したこともなく、上場準備に入って経験し驚いたことは?

田中:上場準備に入ると、ものすごい予実の精度を求められるようになる。証券会社からも、監査法人からも、東証からも。A という事業の α っていう製品の売上がどの程度予算からブレたか、というレベル。ベンチャーは丼勘定なので、成長していればいいじゃないか、って思うのが正直なところだが、上場すると話が違ってくる。上場後に、「予算を絶対達成するぞ」みたいな感覚は、この上場準備の段階ですごく鍛えられた。

よく「上場準備は大変だ」と言われるが、上場してから求められるよりは、上場準備の段階で予実管理へのこだわりを持てた人の方が後から苦労しなくていい。ベンチャーキャピタルなどと話をしていても、彼らは「売上が上がっていて、利益が上がっていて、帳尻があっていればいいですよ」といった感覚だが、上場を迎えるとその中身、つまり、全体として売上が上がっていても「期待していた事業があまり伸びませんでした」といった話を詳らかにする必要が出てくる。

よく経営陣には、アクセルとブレーキが必要と言われる。田中さんはどちら?

田中:2014年に CFO が着任してくれたが(川崎隆史氏)、それ以前は僕がずっと CEO と CFO の両方をやっていたのと、僕の性格でもあるけど、結構細かいところまで見てしまう。財務はもちろん CFO が見てくれているが、僕と CFO で二人三脚っぽくやっている感じ。僕も本当は拡大傾向に走りたいところだが、締めないといけないところもあるので、ちょっと締める方に寄っている。その点、うちの CFO は攻めにも行ける人なので、うまく役割分担できていると思っている。

これから成長を夢見る起業家へひとこと

田中:企業は儲けるのが先か、カルチャーを作るのが先か、という議論をよく耳にするが、僕はカルチャーの方だと思う。仮に事業は死んでもカルチャーは残る。仮に事業をピボットするにも、カルチャーがしっかりしていれば、それをベースにピボット先の事業もアタリを付けやすい。どんなマネジメントスタイルにするか、どんなインセンティブを付与するか、全てはカルチャーの上に成立しているから。

長く事業することを考えるなら、カルチャーを先にビシッと決めておけば、結構そのチームは強いんじゃないかと思っている。市場規模とか、「こっちの業界は競争が激しいからあっち」とか考えるよりも、どんな事業にピボットしても、チームで同じ方向を向いて取り組めるので、サバイブ能力があると思う。

Fringe81 の場合、当初はカルチャーは確固としたものではなかった。もちろん、ふざけて起業したわけではないけれど(笑)、当初は親会社のカルチャーが強い会社だった。子会社だったので、当然と言えば当然だが。MBO して独立した会社になったときに、カルチャーが明確なものになった。そのおかげで、お客が離れてしまうとか、ピンチもいろいろあったが、乗り切れたような気がする。

事業会社5社と資本提携し、シリコンバレーのDB開発スタートアップとアドテク基盤を共同開発――Fringe81のこれからを代表の田中弦氏に訊いた

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先月下旬、アドテク・スタートアップの Fringe81(フリンジ ハチイチ)が4.2億円を資金調達した。Fringe81 はRSS広告配信事業に端を発し、デマンドサイドプラットフォーム(DMP)やディスプレイ広告の運用システムで群を抜いてきたスタートアップだ。 今回の調達先の5社はいずれも事業会社系の CVC であったため、事業シナジーを期待しての動きであることが推測できる。また、このタイミングで…

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Fringe81 代表取締役社長 田中弦(ゆづる)氏

先月下旬、アドテク・スタートアップの Fringe81(フリンジ ハチイチ)4.2億円を資金調達した。Fringe81 はRSS広告配信事業に端を発し、デマンドサイドプラットフォーム(DMP)やディスプレイ広告の運用システムで群を抜いてきたスタートアップだ。

今回の調達先の5社はいずれも事業会社系の CVC であったため、事業シナジーを期待しての動きであることが推測できる。また、このタイミングで、楽天の執行役員などを歴任した尾原和啓氏が、Fringe81 に執行役員として参画することが発表された。月をまたいで今月5日には、Fringe81 は NoSQLデータベース開発の Aerospike 社と最新機能の共同開発を発表している

アドテク・スタートアップにしては、いささか矢継ぎ早に守備範囲が広げ過ぎているように思えなくもないが、ここからどこへ向かおうとしているのだろう? 調達した資金の使途や今後のビジネス展開の方向性などについて、創業者で代表取締役社長の田中弦(ゆづる)氏に話を聞くことができた。

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Aerospike 社との共同開発

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Aerospike のチーム(Aerospike のウェブサイトから)

Aerospike 社は2009年に創業、アメリカ Mountain View に本拠を置き、オープンソースの NoSQL データベースを開発するスタートアップだ。通常、Fringe81 に代表されるサービスやアプリを開発する企業は、バックエンドやインフラについては、既に完成していて小慣れた環境を採用することが多い。予期せぬ開発上のトラブルやスケジュール遅延のリスク避けるためだ。完成品として出回っている環境でさえ潜在バグに悩まされるので、メンテナンスの難しいノンストップ運用を求められるサービスでは、敢えて枯れた技術や一世代前の環境を採用することも少なくない。

今回、Fringe81 では、同社の広告運用支援ツール「Humpty(ハンプティ)」に対して、Aerospike 社が開発中だった Aerospike バージョン3を検証しながら大規模適用するという、業界的には珍しい手法を取った。

数ある NoSQL データベースの中でも、Aerospike のベンチマーク結果が優れているのは知っていた。バージョン3 を開発中ということで、彼らも検証するにも、実際に大規模な実データを入れて回してみることは困難。実証実験ができるということで、Fringe81 と Aerospike で一緒にやってみることになった。DMP に適用しちゃおう、と。

実際にやってみると半年くらいはかかった。やってみてわかったのは、日本人(=Fringe81 のエンジニア)のデバッグ能力はすごいな、ということ。対して、インド人(=Aerospike)は、コーディングがすごく速い。東京(=Fringe81)、インド・バンガロール/シリコンバレー(=Aerospike)をつないで、デバッグしコードを修正していった。日本人が品質管理をすると、すごくうまくいく、というのが今回のプロジェクトを通じて感じた実感。(田中氏)

端的に言うと、Aerospike バージョン3 の導入により、Fringe81 はサービスの提供に要するサーバの台数を3分の1に減らせるのだそう。言い換えれば、これは同じサービスが基盤データベースを差し替えるだけで、3倍程度のパフォーマンスを出せるようになることを意味する。

アドテク分野の一つの特徴として、従来はバッチ処理でしか対応できなかった機能が、バックエンドのパフォーマンス向上により、リアルタイムで処理されるように進化してきている。これにより、例えば、ユーザに対してリターゲティングする際に、一定時間以上滞留しているユーザに対して広告単価を上げて設定してみるとか、ユーザの振る舞いに応じて、広告主は対照ユーザをリアルタイムに振り分けてみるとか、異なる条件で臨機応変に取り扱うことができるようになるのだという。

なお、Aerospike バージョン3 は、先週発表された、Fringe81 と D2C が共同で構築するスマートフォン・アドネットワークの基盤としても活用されるのだそうだ。

社員の新卒比率は50%

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画像は、Fringe81 のウェブサイトから

極論をすると、システム・インテグレーションやシステム・エンジニアリングの会社にとっては、エンジニアこそが資産。確かに、どんな企業にとっても社員こそが最大の資産なのだが、技術会社にとっては、プロダクトやブランドに増して、エンジニアの存在が企業価値に占める割合が大きい、というのが筆者の解釈だ。

Fringe81 のエンジニア比率は全体の30%、また、新卒比率は全社員の50% だという。筆者もこれまでに、幾度かシステム・インテグレーションを担う会社を経営してきたが、現実的に考えて2人に1人が実務未経験の状態でプロジェクトを回すのはかなり難しいと思われるので、もしこれが実現可能だとすれば画期的かもしれない。Fringe81 ではどのように実現しているのだろうか。

(新卒のエンジニアに対して)最初は OJT で大丈夫かなとも思ったのですが、そうでもなかったので、テクノロジーインターンシップを導入しました。

設計のやり方とか、ものすごい量の教育プログラムを Qiita にまとめていて、社員には Qiita にどのくらい投稿をしたかというのを、一つのミッションとして課しています。この Qiita にまとめた内容は一般にも公開しており、Scala を使っているところがまだ珍しいということもあって、いろんな人が見に来てくれる。

Qiita の投稿を見て、「◯◯さん(=投稿している、Fringe81 のエンジニアの名前)のファンです」と言って、社員採用に応募が来たりもします。(田中氏)

スタートアップにとっては、ユーザのエンゲージメントもさることながら、エンジニアを含む社員や将来の社員候補のエンゲージメントも避けて通れない重要課題。もともと社内教育用に作成したエンジニア養成用のコンテンツをオープンソースのように公開することで、新入社員の応募にも効果をもたらしているのは、ナレッジシェア・プラットフォームの有機的な使い方と言えるだろう。

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Qiita 上に開設された、Fringe81 の情報共有ページ

尾原和啓氏の参画

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執行役員に就任した尾原和啓氏

資金調達と時を同じくして、Fringe81 は尾原和啓氏が執行役員として参画することを発表した。尾原氏はこれまでに数多くのインターネット企業やコンサルティング・ファームを渡り歩き、昨年には「ITビジネスの原理」などの著書でも知られる人物だ。Fringe81 代表の田中氏とは、コンサルティング・ファームのコーポレイト ディレクションで現場の上司として、机を並べて仕事をした間柄である。

尾原氏は今春からバリ島に移住、勤務時間中は六本木ヒルズにある Fringe81 のオフィスとバリ島を映像・音声つなぎっぱなしにし、遠隔で経営に参画する。

バリ島のウブドは、シェアリズムを体現する文化をもっています。

ウブドには、(起業家で TED のスピーカーとしても有名な)Derek Sivers をはじめ世界中から creative thinker が集まってきているので、次のシリコンバレーになる匂いがします。(尾原氏)

バリ島といえば、争いを好まない現地人の気質、指揮者がいないのにハーモニーを奏でられるガムランに象徴されるように、ある意味、今日のシェアリング・エコノミーの原点のような文化が見受けられることで有名だ。同じインドネシアでも、渋滞や喧騒に悩まされるジャカルタとは対照的に、バリ島には穏やかな時間が流れており、最近では、筆者の周りでも活動拠点をバリ島に移すスタートアップの話をちらほらと聞くようになった。

ビジネスに注力しながら QOL(Quality of Life)も追求する生き方は、尾原氏に続く Fringe81 の社員たちにも参考になるところも大きいだろう。穏やかな時間が流れる遠隔地と東京を結んで仕事をするという試みは、Sansan の神山ラボなどの前例もあるが、このような動きが業績を伸ばしながらも優秀な社員の確保を模索するスタートアップの間でブームになることを、筆者は内心期待している。

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バリ島ウブドに広がる棚田の風景(via Flickr by Pandu Adnyana. CC BY 2.0 lincensed.)

2014年のアドテク業界では、VOYAGE GROUP をはじめ、FreakOut、ロックオン、サイジニアなど上場が相次いだ。スタートアップである以上はイグジットを目指すのが宿命であり、投資ラウンドのタイムラインを見る限り、そろそろ Fringe81 も IPO へのカウントダウンを始めそうに思えるのだが、代表の田中氏をもってして「うちには、キラキラしてるやつはいない」と言わせるほど、社員は実直で真面目なのが社風なのだとのこと。技術力を研ぎ澄まし、ユーザが求めるいいものを提供すれば結果は後から付いてくるという、自信の現れのようにも感じた。

ともあれ、先日発表された、D2C と共同構築するアドネットワークの行方は気になるところだ。スマートフォン向けのアドネットワークの既存プレーヤーは少なくないので、どのような仕掛けや戦法で競合に打ち勝とうとしているのか、それらが明らかになったタイミングで改めて取り上げてみたいと思う。

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Fringe81 オフィス玄関(Fringe81 のウェブサイトから)

アドテクのFringe 81、D2Cと協業でスマートフォン向けアドネットワークを構築へ

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先月、日本の大手メディア・広告系事業会社5社から総額4.2億円を資金調達したアドテク・スタートアップの Fringe81(フリンジ ハチイチ)だが、今日、D2C と協業でスマートフォンに特化したアドネットワークを共同構築・運営すると発表した。D2C はその名の通り、先の資金調達で Fringe 81 の株主となった NTTドコモや電通らが擁する合弁会社であり、資本関係を直接的に生かした形での最初の…

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先月、日本の大手メディア・広告系事業会社5社から総額4.2億円を資金調達したアドテク・スタートアップの Fringe81(フリンジ ハチイチ)だが、今日、D2C と協業でスマートフォンに特化したアドネットワークを共同構築・運営すると発表した。D2C はその名の通り、先の資金調達で Fringe 81 の株主となった NTTドコモや電通らが擁する合弁会社であり、資本関係を直接的に生かした形での最初の共同事業展開となる。

詳細については改めてお伝えできると思うが、Fringe 81 の創業者で代表取締役の田中弦(ゆづる)氏によれば、この新しいアドネットワークには Fringe 81 がシリコンバレーの Aerospike 社と共同開発した基盤技術がふんだんに取り入れられるとのこと。No SQL のオープンソース RDMBS「Aerospike」はサードパーティーによるベンチマーク・テストでも圧倒的なパフォーマンスを見せており、以前であれば、バッチでしか処理できなかったようなタスクを、ほぼすべてリアルタイムで実現している。

Aerospike のバージョン3シリーズでは、プラットフォームの運用に必要なサーバ/クラウドリソースが従来の3分の1程度で済むそうで、これまでのアドネットワークでは無理だった、詳細条件に基づくユーザのターゲティングも実現できるようになりそうだ。

今回、Fringe 81 が D2C と共同構築するアドネットワークでは、次のようなバリエーションの広告を提供する予定としている。

  • リッチメディア広告
  • インフィード動画広告
  • 大規模かつ多様なデータを利用したバナー広告およびインフィード広告
  • スマートフォン向けアトリビューション分析システムおよびサービス

これまでのアドテク・プラットフォームは、デマンドサイド(広告主)とサプライサイド(広告を掲出する先のメディア)のどちらかを向いているものが多かったが、今後、Fringe 81 では両者に対して包括的にソリューションを提供していくようだ。サービスのローンチを楽しみに待ちたい。

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立ち上げから3年で勝負は決まる−−Fringe81田中氏が語るベンチャーサバイバル8つのヒント

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日本では創業3年で90%が倒産と言われるほど、企業が生き残るのは難しい。その過酷な道を乗り越えながら、世の中に新しいサービスやインパクトを与えていくことをベンチャーには求められる。 かつてネットイヤー創業三番目の社員として入社、その後のネットエイジ上場時には役員も務めた田中弦氏は、現在Fringe81代表取締役社長としてベンチャー経営の舵取りをおこなう人物だ。 田中氏がMOVIDA SCHOOLで…

日本では創業3年で90%が倒産と言われるほど、企業が生き残るのは難しい。その過酷な道を乗り越えながら、世の中に新しいサービスやインパクトを与えていくことをベンチャーには求められる。

かつてネットイヤー創業三番目の社員として入社、その後のネットエイジ上場時には役員も務めた田中弦氏は、現在Fringe81代表取締役社長としてベンチャー経営の舵取りをおこなう人物だ。

田中氏がMOVIDA SCHOOLで語った、ベンチャーをサバイブさせる事業展開と資本政策の考え方についてまとめた。

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立ち上げから3年で勝負は決まる

新しい製品作りを目指してベンチャーを起こす人は多いが、創業メンバーや社員全員が夢を追って働ける期間は3年程度。

夢だけでそれ以上社員は追従しないし、自分自身も続かない。企業として生き残るためには、少なくとも創業から18ヶ月以内に数人は雇える状況を作らないといけない。

数年で成果を出さなければいけないのがベンチャーだ。その間、受託をして何とか企業を生き残らせようと考えることは、自身が思っている以上に時間や意識を取られてしまう。

人のために何かを開発するよりも、自分たちのサービスや製品を開発する時間に充てたほうがいい。ぜひ、体力の続く限り受託をやらずに進めて欲しい。

新卒の社員は採用すべき

ベンチャーという急成長する場において新卒社員は、どういった状況でも対応できる体力とポテンシャルを持っている。

企業が危機になった時に新卒社員が活躍することは大いにあるため、3年スパンで考えた時には、多少無理をしても新卒採用をしたほうが企業としての馬力もでてくる。3年間をいかに有効に使えるかが勝負だ。

何にどうお金を使うかで、調達方法は変わる

資金調達が終わり、スムーズに次の資金調達がいくとは限らない。景気がよくなったら、事業計画がうまくいったら、と調達のタイミングを考えているようでは遅い場合も多い。

リーマン・ショックの例にあるように、時代や社会情勢の中では難しい状況も突然やってくる。そのため、資金調達はできる時にしておくとよい。本当に資金調達が必要な時と、資金調達すべき時は違うと意識してもらいたい。

VCからの出資か、銀行からの借り入れか

VCからの投資の場合は、最低でも5年はお付き合いをする長期視点をもって出資をしていただく人との関係性を築こう。出資の場合は、優先株がいい場合とそうでない場合がある。優先株の中身の条件を設計し、先行している出資者との整合性がとれるように調整しよう。

VCだけが資金調達の方法とは限らない。3000万円程度の額であれば、場合によっては銀行からの借入が企業にとって良い場合もある。もちろん事業計画次第ではあるが、すぐにキャッシュが作れる状況であれば、銀行からの借入のほうがリスクは少ないこともある。

先行投資なのか、製品の拡充のためのお金か。もしくは運転資金としてのお金か。考えるべきは、何にどうお金を使うかを意識して、効率的に資本政策を実施して欲しい。

自社とのシナジーが生まれる事業会社からの出資も選択肢の一つ

起業後すぐに、リクルート(現リクルートホールディングス)とCCI(サイバーコミュニケーションズ)からファンドではなく直接出資をしていただいた。

事業会社からの出資は、事業面での利益リターンを条件とする事業提携などが含まれている場合がある。事業者から出資をいただくことができれば、場合によっては償還期間もないため長くお付き合いでき、企業のバリューも高まりやすくなる。

しかし、事業会社の投資契約は時間がかかり、条件面をしっかり熟考しないと後で面倒なことになることもある。契約においては事業上の縛りといった排他条項に気をつけ、契約書の書面を確認しよう。

排他条項であっても期間を区切ったり事業会社としてのコミットを求める工夫が必要で、そうした細かい配慮をすれば、自社と事業会社とのシナジーが生まれやすくなる。

自社の状況、市場、競合を考えて新規事業を立ち上げろ

新規事業や事業自体のピボットも珍しくないだろう。しかし、新規事業は失敗が多い。新規事業がある程度お金を作り出すまでの時間やお金を見通し、新規事業が失敗した時のリスクヘッジのために、本業でキャッシュ・フローが黒字になるまでは新規事業に手をださないほうが良い。

ベンチャーはニッチ・トップを選んでビジネスチャンスを作ることが多いが、あまりにそこを狙いすぎると次の展開が難しくなる。市場規模が小さいとスケールが難しく、反対に市場規模が大きすぎても競合が多く難しい。

市場規模と競合とのバランスを考慮しながら、自社の強みが活きる市場を選んでいくべきだ。新規事業のタイミング、自社の強み、市場規模と競合などのバランスを見て、事業展開を考えよう。

KPIによる数字の把握で危機管理のアンテナを張る

小さな目標達成の積み重ねが大きな達成を生む。アクセス数やアクセスあたりの売上、1人あたり売上、1時間あたり売上だけのみならず、週次における決算やアポ数、アポ突破数、受注率、解約数など様々な経営指数をもとに判断することは、売上を伸ばす際の材料となる。

数字の把握は、企業のピンチを察しやすくなる。日々数字を見るだけではなくその数字の裏にある現場を把握し、次に打つべき打開策を思考しよう。KPIは、目標達成のみならず危機管理としての指標の役割があることを認識してもらいたい。

自社での徹底した作り込みがサバイブの基盤になる

ベンチャーに必要なマーケティングとして、SEM、SEO、ABテストなどがある。お金のないベンチャーは、まずは社内で体制を構築しできる範囲の取り組みを実施する。そのためにも、まずはサイトのコンバージョンを高めるABテストが最優先だ。そこからSEO、そしてSEMといった流れとなる。

どれだけ真剣にユーザのことを考えてサイトを作り込むか。ボタンの色、形、文言などにも注意を払い細部にまでこだわる。地道な作り込みこそKPIに直接影響を及ぼすものだ。社内で徹底した作り込みをすることは、ベンチャーをサバイブさせていく基盤となりうる。

U-NOTEリンク】:スクール当日にライブで記録されたU-NOTEです。合わせてご参照ください。