新電力スタートアップのパネイル、民事再生法適用を申請——負債総額は61億円

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B Dash Camp 2016 Spring in Fukuoka でのピッチから
Image credit: Masaru Ikeda

新電力スタートアップのパネイルが18日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けたことが明らかになった。帝国データバンクによると負債総額は61億円。電力需給の逼迫から電力の仕入価格高騰など価格変動リスクに対応できず、財務状態が悪化していた。

パネイルは2012年、ディー・エヌ・エー(DeNA)出身の名越達彦氏により創業。エネルギー流通管理プラットフォーム「Panair Cloud」を提供し、経済産業省が2018年に開始した海外展開支援とユニコーン創出を念頭に置いたプログラム「J-Startup」にも選ばれている(情報開示:筆者は J-Startup 推薦委員の一人である)。事実上、累積調達金額は31億円以上、想定時価総額は760億円以上で、ユニコーン予備軍の一社と見られていた。

左から:Panair 代表取締役社長 名越達彦氏、PinT 代表取締役社長 田中将人氏、東電 EP 常務取締役 田村正氏(肩書や職位は全て2018年の PinT 設立当時のもの)
Image credit: Masaru Ikeda

2018年には、東京電力エナジーパートナー(東電 EP)と共同で、電力やガスを全国に販売する新会社「PinT(ピント)」を設立。ただ、この PinT をめぐっては、パネイルのCTO(最高技術責任者)が PinT に移籍し、その後 PinT の開発本部長に就任したことで、パネイルと東電 EP との関係が対立していた。

新電力の分野では、クリーン電力サービス「アスエネ」を提供するアスエネが先月シリーズ A ラウンドで3億円を調達。また、再生可能エネルギーのみんな電力は今月、シリーズ C1 ラウンドで11.5億円を調達した。電力の価格比較サイト「エネチェンジ」などを運営するエネチェンジは昨年、東証マザーズに上場している

Panair は2016年、B Dash Camp 2016 Spring in 福岡でピッチアリーナのファイナリストに選ばれている。