初期コストゼロの店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ「toypo(トイポ)」、5,700万円を調達——福岡から事業拡大へ

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Image credit: Toypo

福岡を拠点に、店舗向け顧客エンゲージメント支援アプリ 「toypo(トイポ)」を運営するトイポは、アーリーステージで資金調達を完了したことを明らかにした。前回ラウンド(エンジェルラウンド相当と推定される)には TLM(現在の mint)と田中邦裕氏(さくらインターネット代表取締役社長)、今回ラウンド(シードラウンド相当と推定される)には FGN ABBA Lab ファンド、F Ventures、East Ventures が参加し、両ラウンドを合計した累計調達額は5,700万円に達した。

toypo は、2020年1月にβローンチした飲食店やアミューズメント施設向けのエンゲージメント支援アプリだ。店舗単独のアプリではなく、WeChat(微信)のミニアプリ(小程序)のような「アプリの中の(店毎の)アプリ」の形をとる。会員証、スタンプカード、テイクアウト、事前注文、モバイルオーダーなどの機能を店舗は月額利用料だけで利用でき、顧客接点をデジタル化することで、効果的な販売促進や顧客満足度の向上を見込める。アプリのユーザは、お気に入りの店をまとめて管理し、お得な情報やサービスをアプリ1つで受けられる。

店舗用のダッシュボード
Image credit: Toypo

自社アプリを簡単に開発できるノーコードツールも出揃ってきたが、それでも店舗によっては、開発予算を十分にかけられなかったり、作った後の運用コストを捻出できなかったり、運用の中心となるべきマーケティング部門が無かったりする。このような店舗にとっては自社アプリを開発しても十分な効果を出せないし、予算が不十分だとアプリの品質も下がってしまう。一方で、店舗側にはアプリを出す出さないに関わらず効果的なマーケティングの実施ニーズがあり、toypo は彼らをターゲットとすることに成功した。

トイポの創業者で代表取締役の村岡拓也氏は、高校時代から「もっとお店を便利に使えたらいいのに」と、このアプリのアイデアを温めていたという。2019年4月に22歳で起業後は、福岡市内で飲食店を間借りし、自前で黒カレーランチの店を経営することを通じて飲食店のニーズを模索した。toypo では、店は基本無料で利用開始でき、客が2回目以降(すなわちリピーター)アプリを開いたときから店に利用料がカウントされる。この導入ハードルを下げたモデルが功を奏し、数十店舗で合計1万人ほどの客が利用しているという。

toypo のフォーカスは、店舗にとって費用対効果を高める一方、企画や運用のための負荷を下げることにある。飲食店はもとより、最近ではサウナーにとっての聖地の一つである「ウェルビー福岡」も toypo の導入を決めた。toypo のインターフェイスとサービスモデルの受け入れやすさは、同サービスが有料化された昨年10月以降、利用をやめた店舗が存在していない状況からも窺い知ることができる。同社では調達した資金を使って、toypo の開発強化に加え、福岡以外への事業展開を積極化するとしている。

<参考文献>

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