
Image credit: DNABlock
DNABlock は、メタバースのアバターをより包括的にするために、ソフトバンクなどから120万米ドルを調達を行った。
ロサンゼルスに拠点を置く同社は、クリエイターが多様性を持つ高品質な 3D アバターを簡単に作れるようにする。さまざまな企業が「Snow Crash」や「Ready Player One」などの小説に出てくるような、すべてが相互につながった仮想世界の世界であるメタバースを作ろうとしている(2022年1月25日から27日に、2回目のメタバースカンファレンスを開催予定)。
投資家には、ソフトバンクの SB Opportunity Fund、Spacecadet Ventures、Linkin Park の Mike Shinoda 氏、Twitchの共同創業者 Kevin Lin 氏などが名を連ねている。
DNABlock はこれまで、Fox や Apple TV+ といったテレビネットワークや、著名なビデオゲーム、音楽レーベル、ファッションデザイナー、アワードショーなどのプロジェクトをプロデュースしてきた。共同設立者の Anthony Kelani 氏と Luc Schurgers 氏は、アーリーステージから自力で会社を運営してきたが、今回のシード資金を利用して今年後半には、個人クリエイターやウェイティングリストに登録している企業など、より幅広いコミュニティに技術を提供する予定だ。
Kelani 氏は GamesBeat に次のように語った。
DNABlock は、ゲームとストーリーテリングへの愛情から生まれました。私たちは、創造性を発揮するのに、3D アニメーションに対する博士号レベルの理解は必要ないと考えています。
Lucと私は、技術的なバックグラウンドを持つクリエイティブな人間ですが、リアルタイムゲームエンジンがバーチャル制作にもたらした革命を目の当たりにし、この技術で 3D の制作分野を民主化できると実感しました。

Image Credit: DNABlock
同社は、Genies や Epic Games の Unreal Engine ベースの MetaHuman Creator など、多くのアバター企業と競合している。DNABlock は、メタバースをよりアクセスしやすく、すべての人に受け入れられるようにすることを使命と考えている。
私たちは、Unreal Metahumans と競合しているわけではありません。Unreal Metahumans のアバターを私たちのシステムに統合し、クリエイターがそれを使用できるようにしています。現状では、クリエイターがメタヒューマンを作成した後、実際に使用するには技術的な習得が必要です。
私たちはそのギャップを埋めました。3Dアバターを制作している会社には Genies がありますが、彼らはコンテンツ制作を重視しておらず、独自スタイルのアバターに限られています。私たちは、クリエイターがコードなしですべてを完全にカスタマイズすることを可能にします。(Kelani 氏)
DNABlock の技術は、Replikant というバーチャル制作ソフトウェアによるもので、これは写真からアバターへの AI パイプラインを用いて、クリエイターが自撮り写真をアップロードすると、カスタマイズ可能なアバターをわずか40秒で生成できるというものだ。
クリエイターは、あらゆるタイプのオリジナルキャラクターを作成し、服や小道具のライブラリからカスタマイズして、映画のようなアニメーションビデオをプラットフォームから直接レンダリングすることができる。
また、DNABlock では、カスタマイズ可能なマルチプレイヤー会場が用意されており、ファンは自分のアバターでライブイベントに参加し、すべてのプラットフォームにライブストリーミングすることが可能だ。クリエイターは Discord 上のプライベートな DNABlock コミュニティに参加して、経験、オリジナルアセット、コラボレーションの機会、プラットフォームのリクエストなどを共有することができる。
さらに、DNABlock は、クリエイターがオリジナルコンテンツやアバターアセットを NFT(非代替トークン)として流通させるためのソリューションを提供する。
同社の従業員数は11名。創業者は2017年に技術開発に着手し、2019年に法人化した。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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