フレッシュペットフードD2C「CoCo Gourmet」運営、5.6億円をシリーズA調達——会員数は5万人、猫用も開発へ

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「CoCo Gourmet(ココグルメ)」
Image credit: Biophilia

〝犬用完全栄養食〟を標榜するフレッシュペットフード「CoCo Gourmet(ココグルメ)」を開発・運営する D2C スタートアップのバイオフィリアは22日、シリーズ A ラウンドで5.6億円を調達したと明らかにした。このラウンドは DIMENSION がリードし、SBI インベストメント、三菱 UFJ キャピタル、ギークス(東証:7060)、ユナイテッド(東証:2497)、AG キャピタルと、名前非開示の企業と個人投資家が参加した。このラウンドはバイオフィリアにとって、2019年6月に実施したシードラウンドに続くものだ。

バイオフィリアは2017年、SMBC 日興証券出身の岩橋洸太氏(CEO)と、オラクル出身の矢作裕之氏(COO)により共同創業。彼らは日本における飼育犬の数は減っているのに対し、ドッグフードの流通金額は増えていることに着目(出荷量は減少)。ペットフードの市場は寡占である一方、高単価のプレミアムペットフードがブームとなっており、差別化した商品であれば D2C による事業機会があると考え、CoCo Gourmet を立ち上げた。

Image credit: Biophilia

ローンチからの2年半で、累計販売食数は650万食(これまでの成長率に基づいた2021年第4四半期末における推定数)、購入継続率は95%、商品を定期的に購入するアクティブユーザは5万人に達した。同社製品の特徴は、人も食べられる新鮮な食材を使ったフレッシュペットフードだ。これまで一部食材に輸入品が含まれていたが、ユーザからの要望を反映する形で、今春から原材料を全て国産食材に変えた。10月には、これまでのマルヒ食品(宮城・大崎)に加え、タカ商(長野)が CoCo Gourmet の製造工場に加わった。

バイオフィリアは今回調達した資金を使って、CoCo Gourmet の新レシピや小分けタイプの開発 ・事業拡大に伴う人材採用の強化を行うほか、現在の犬用に加えて、猫用の「CoCo Gourmet for Cat(仮称)」も開発する。同社の販売チャネルは D2C がほとんどだが、潜在ユーザとのタッチポイントを増やす意図から、全国10ヶ所ほどのペットサロンやペット用品店にも商品を卸しており、今後、実店舗やスーパーなどでの販売も検討するそうだ。また、3年以内には、アジアを足がかりに世界市場への進出を目指す。

この分野では今月初め、同様にフレッシュペットフードを D2C 展開する PETOKOTO がシリーズ A ラウンドで5億円を調達したのは記憶に新しい。同社は、保護犬猫マッチングサイト、ペットライフメディアなど複数の事業を展開し、ペットのゆりかごから墓場までをサービスできる体制を目指してサービスを拡充することを明らかにしている。また、前澤ファンドの傘下に入った犬猫生活(旧社名はオネストフード)は無添加ペットフードを展開している。

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