インドネシアのNFTコミュニティ〝超絶秘密結社〟、バリ島にギャラリーを開設

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Superlative Secret Society のメンバー。バリ島に開設したギャラリーの前で。
Image credit: Superlative Secret Society

先日、ジャーナリストの Micah Carnahan 氏が e27 に寄稿した記事で、NFT が東南アジア市場で広く受け入れられている理由を掘り下げている。この市場は、参入コストが比較的低いことに加え、デジタル資産に対する認知度が比較的早くから高く、導入率を急速に高めることが可能であることが挙げられる。

東南アジア市場で NFT の人気が高まるにつれ、 さまざまなコミュニティがデジタル資産をより多くの人に知ってもらうための取り組みを始めている。

インドネシアでは、地元の NFT コレクターコミュニティ「Superlative Secret Society(直訳すると、超絶秘密結社)」が、バリ島のレギャンに「Superlative Gallery」を開設するなど、新たな取り組みが行われている。

このギャラリーは、インドネシア初のオフライン NFT ギャラリーで、Superlative Secret Society のアートワークのアバターコレクションを展示する予定だ。これらのアートワークは、コミュニティのローカルアーティストによって制作され、NFT として購入することができる。

イラストレーターで Superlative Secret Society の創業者である Moh. Arif Wijaksana 氏は、報道声明で次のように述べている。

インドネシア初のオフライン NFT ギャラリーである Superlative Gallery の開設と運営に非常に意気込んでいる。デジタル資産の時代において、インドネシアのローカルアーティストが参加し、共に成長できることを光栄に思う。

ギャラリーの立ち上げに続いて、このコミュニティは1月11日から16日まで、Tokocrypto、ID NFT、MOT といった地元のブロックチェーン、NFT、仮想通貨エコシステムの著名人を特集した一連のイベントを開催している。

すべての人のための NFT

Superlative Secret Society の CEO 兼創業者 Prasetyo Budiman 氏は、e27とのメールインタビューで、このギャラリーは、地元のインドネシアのアーティストが NFT の使用を理解し実行するための旅を促進するコミュニティの方法の1つであると説明している。

ギャラリーのターゲット層は、NFT の愛好家、ホルダー、国内外のアーティスト、そして基本的には「NFT のようなデジタル資産の仕組みについて学び、理解したいすべての人」と、幅広い層を想定していると言う。

また、このギャラリーを開くのに理想的な場所としてバリ島が選ばれたのには、いくつかの理由があるようだ。

バリ島はすでに有名な観光地であり、インドネシアのアーティストのコミュニティが盛んで、島の住民は世界中の様々な国から集まっている。我々の目標は、地元のインドネシア人アーティストの作品を国際的な観客に紹介することだ。(Budiman 氏)

ギャラリーの内部。
Image credit: Superlative Secret Society

Budiman 氏は、このギャラリーがアーティストと世界の NFT アイテムのコレクターのプラットフォームになるように設計されていると言う。

これまでずっと、我々はオンラインプラットフォームを通じてのみ交流してきた。そのため、今回のギャラリーは、特にインドネシアの地元アーティストに焦点を当て、NFT の仕組みについて一般の方々に伝え、啓蒙する機会となっている。地元インドネシアのアーティストの作品を通じて、デジタルクリエイティブ産業、デジタルアセット、さらには観光産業の発展に、より貢献したいと考えている。

Superlative Secret Society が次に目指すもの

初のオフラインギャラリーの開設に加え、このコミュニティはインドネシアのアーティストがより多くの人々にアプローチできるよう、他のプログラムも導入する予定だ。例えば、ニューヨークのタイムズスクエアで7日間、インドネシアのアーティストの作品を展示する予定だそうだ。

我々は、一般の人々、特にホルダーやアメリカにいる私たちのコミュニティのメンバーにメッセージを送りたいのだ。会員からの支持は、最高のものを提供し、より多くの国際的な NFT のイベントに参加するモチベーションになっている。(Budiman 氏)

ギャラリーのオープニングでは、NFT コレクションの第2弾となる「REPUS」のティーザーも公開された。今回展示される作品の中には、すでに知的財産権が登録され、貿易ブランドの認証を申請中のものもある。

Superlative Secret Society は、2021年9月に OpenSea のプラットフォームに参入した。以来、このコミュニティには11,110の作品アバターが登録され、Discord には16,000人を超えるメンバーが参加している。

ツイッターを通じたチャットやコンタクトからスタートした我々は、多様なバックグラウンドを持っている。我々には、インドネシアのアート作品を国内外の市場に紹介することで、より多くの価値を与えたいという夢がある。このため、NFT の愛好家のためのプラットフォームを構築し、デジタルアセットコミュニティの構築を開始した……メンバーのほとんどは海外から来ており、彼らは我々が作った作品を集めていル。(Budiman 氏)

Superlative Secret Society は今後、インドネシアのアーティストコミュニティに NFT の良さを伝え続けたいと考えている。また、ジャカルタではポップアートの展覧会を数回開催し、バリ島ではこのギャラリーを運営する予定だそうだ。

【via e27】 @E27co

【原文】

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