SAR(合成開口レーダー)衛星開発のQPS研究所、シリーズBで49億円を調達——累計調達額は82.5億円に

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Image credit: iQPS

SAR(合成開口レーダー)を使った全天候型の観測衛星を開発する QPS 研究所は8日、49億円を調達しシリーズ B ラウンドをクローズしたことを明らかにした。同社は2021年12月にシリーズ B ラウンドのファーストクローズ(シリーズ B1 ラウンド、38.5億円)を明らかにしていたが、これに加え、セカンドクローズ(シリーズ B2 ラウンド)で10.5億円を調達したものだ。

シリーズ B2 ラウンドには、スパークス・アセット・マネジメント、SMBC 日興証券、みずほキャピタ、山口キャピタル、大分ベンチャーキャピタルが参加した。今回の資金調達により、これまでの累計調達額は約82.5億円に達した。

SAR 衛星は、SAR の採用により光学系衛星と異なり日光の当たっていない夜間でも撮影でき、雲や雨などの障害物にも影響されにくい。QPS 研究所のそれは、地上1メートルの分解能を持ちながら、小型・軽量で低コスト化に成功していることが特徴。従来の SAR 衛星の20分の1の質量、100分の1のコストで100 kg 級高精細小型SAR衛星の開発に成功した。

低コスト化により衛星を複数打ち上げが容易になり、世界中のほぼどこでも約10分以内に撮影が可能だという。10分単位の画像取得で、交通・鉄道・船舶往来の動向把握など利用分野の拡大が期待される。現在は2025年以降を目標に、36機の小型 SAR 衛星を打ち上げてコンステレーションを構築し、約10分ごとの準リアルタイム地上観測データサービスの提供を目指している。

via PR TIMES

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