ツイキャスのモイ、東証グロース上場へーー評価額は62億円規模

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ライブ配信サービス「ツイキャス」を運営するモイは3月24日、東京証券取引所への新規上場申請を実施し承認されたことを発表した。市場区分はグロースで証券コードは5031。104万1,800株を公募し、132万株を売り出す。なお、オーバーアロットメントは35万4,200株。主幹事はSBI証券が務め、上場予定日は4月27日。

価格の仮条件は4月8日に決定し、ブックビルディング期間は4月12日から18日にわたり実施される。最終的な公開価格決定日は4月19日。同社公開の有価証券届出書によれば、2021年1月期(第9期)の通期売上高は54億7,900万円で経常損失が1億3,600万円。足下の第10期第3四半期の売上高は49億3,900万円、営業利益1億9,500万円、経常利益が1億9,700万円となっている。上場時の発行済み株式総数(公募分を含む)は 1,316万7,800株で想定発行価格の470円から算出した評価額は約62億円。

モイの創業は2012年2月。赤松洋介氏が代表取締役を務めるサイドフィードの一プロジェクトとしてライブ配信サービス「TwitCasting(通称:ツイキャス)」が立ち上がり、2012年2月29日に会社を分割、モイとして新たに法人を設立した。その後、2015年にはユーザー数1,000万人を突破し、2021年7月末時点の累積登録ユーザー数は3,360万に達している。ツイキャスはユーザーがPCやスマートフォンのウェブブラウザやアプリを通じてライブ配信できるサービスで、配信者はライブ収益機能を使ってその配信を収益化することができる。

24歳までのユーザーが6割と中心で、女性が62%と半数以上を占める。ビジネスの中心はポイント販売で、ユーザーはこれを購入し配信を盛り上げたり、配信時間を延長するためのアイテムと交換する。ポイント販売売上は全収益の96%となっている。2019年1月期におけるポイント販売売上は12億2400万円で、翌年の20年には23億1900万円、21年には52億8,000万円と順調に推移した。主要株主は創業者の赤松洋介氏が59.7%、イーストベンチャーズが17.15%、Mandela Capital Limitedが4.61%、グローバル・ブレインが4.14%、SBI AI&Blockchainファンドが4.14%と続く。

参考記事:私たちがツイキャスをやめなかった理由(前半)

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