イグニション・ポイントは16日、スタートアップへの投資を通じた事業創出を目指す大企業や CVC に対し、経営人材を供給することでイノベーション加速を目指すバリューアップスタジオ「IGP X」を設立したと発表した。IGP X は、イグニション・ポイント100%出資による子会社である。 新会社の代表取締役には、アクセンチュアや日立コンサルティング出身でイグニション・ポイントのパートナーを務める田代友樹…
左から:IGP X 代表取締役の田代友樹氏、取締役の小寺規晶氏
イグニション・ポイントは16日、スタートアップへの投資を通じた事業創出を目指す大企業や CVC に対し、経営人材を供給することでイノベーション加速を目指すバリューアップスタジオ「IGP X」を設立したと発表した。IGP X は、イグニション・ポイント100%出資による子会社である。
新会社の代表取締役には、アクセンチュアや日立コンサルティング出身でイグニション・ポイントのパートナーを務める田代友樹氏、取締役にはアクセンチュア出身で複数のスタートアップの事業責任者を歴任した小寺規晶氏が就任した。このほか、IGP X にはイグニション・ポイントから数名が出向し、立ち上げ時点で合計5名ほどが業務に従事する予定。
独立したスタートアップと独立した大企業の間を、微妙なバランス感覚と距離感を取りつつ調整していく役回りが必要。肝は人材。スタートアップか、コンサルティングファームか、あるいは、大企業で眠っているか、そういったところから経営人材(IGP X では、バリューアップ人材と呼んでいる)を集め、フルハンズオンでオープンイノベーションを軌道に載せていくという試み。(小寺氏)
バリューアップ人材は、大企業とスタートアップ双方の文脈と言葉を理解し、双方の視点から中立的に事業運営に見極めできることが求められる。しかし、そんな人材が市場に豊富にいれば、これまでにもオープンイノベーションは随所で円滑に進んできたはずだ。IGP X では、大企業の事業創出を支援してきたイグニション・ポイントの人材や知見を活用しつつ陣容を整えるとしている。
IGP X が事業展開する上で原資をどう確保するかについては、これまでのコーポレートアクセラレータや CVC のように大企業側が一方的に負担することに限定せず、オープンイノベーションの結果生まれる事業からのレベニューシェアや、新事業体の株式やストックオプションの IGP X への付与など、可能性のあるさまざまな方法を目下検討中だという。
東京に拠点を置く AI スタートアップのシナプスは27日、エンジェルラウンドで資金調達を実施したことを発表した。エボラブルアジア(東証:6191)、名称非開示の事業会社1社、イグニション・ポイント代表取締役の青柳和洋氏をはじめ個人投資家数名から3,800万円を調達済。また今後、日本政策金融公庫の資本性ローン、東京都や江戸川区の中小企業向け制度融資などで合計6,000万円程度を確保する見込みだ。投資…
東京に拠点を置く AI スタートアップのシナプスは27日、エンジェルラウンドで資金調達を実施したことを発表した。エボラブルアジア(東証:6191)、名称非開示の事業会社1社、イグニション・ポイント代表取締役の青柳和洋氏をはじめ個人投資家数名から3,800万円を調達済。また今後、日本政策金融公庫の資本性ローン、東京都や江戸川区の中小企業向け制度融資などで合計6,000万円程度を確保する見込みだ。投資・融資を合計した調達額総和は約1億円となる。なお、今回の調達にあわせ、イグニション・ポイント代表取締役の青柳和洋氏と、ニューラルネットワークの権威である東京大学教授の伊庭斉志氏が、シナプスの社外取締役に就任することも明らかになった。
シナプスは2018年4月、エボラブルアジアで執行役員技術 GM を務めた片山善博氏(CEO)、中古自転車販売業ちゃりカンパニー(7月にクララオンラインが買収)の代表を務めた久保田哲也氏(CSMO)らにより設立。出張の需要がある企業ユーザを対象に、スケジューラに投入された出張予定をもとに、移動や宿泊方法をレコメンドするサービス「deppari」を開発している。サービス開始当初は、エボラビルアジアが運営する「エアトリ」への送客によるアフィリエイトでマネタイズするが、出資者にエボラブルアジアが含まれるものの、シナプスは将来、送客先を他の OTA に拡大する可能性を否定していない。今年11月からβ運用を開始し、来年1月に正式ローンチを迎える予定だ。
deppari では、ローンチ当初はデータが十分に溜まっていないので AI によるレコメンド機能は限定的な提供となるが、ユーザは自分で好みを設定することで、特定の出張目的地に出向くのに飛行機を使うのか新幹線を使うのか、日帰りか宿泊か、禁煙席か喫煙席か、東海道新幹線なら太平洋側か富士山が望める陸側か、普通席がいいかグリーン席がいいかなども選べ、これらを AI が学習し将来のレコメンドに役立てる(ダイナミックレコメンド)。個人ユーザが使う分には無料だが、将来的には会計 SaaS などと接続し、会計事務所や税理士事務所を通じたパートナーセールスで、中小企業への浸透を加速したい考えだ。
イグニション・ポイントは毎年2つずつ、インターネット・サービスを事業創出することを目標に掲げており、これまでに IoT を使ったホームセキュリティの「Secual(セキュアル)」、フォトブック・サービス「meGrid(ミーグリッド)」のしくみをベースにした日本とアジア向けの越境 EC サービス、クリエイティブスタジオの「POINT EDGE(ポイント・エッジ)」、小学生向けのオンライン英会話学習サービス「LEARNie(ラーニー)」といった事業を創出してきた。先ごろ、ペットの DNA を元にしたライフサイクル事業「Pontely(ポンテリー)」を発表したばかりで、今回の DANX は独立した会社形式での新規事業創出としては6つ目となる。
DANX Image credit: DANX
〝Day and Night Box〟という言葉に由来して名付けられた新会社 DANX は、人々の労働環境の多様化、シングル生活者の増加、地方創生といったさまざまなライフスタイルの変化に呼応して、飲食業にイノベーションをもたらしたいと考えている。元来、飲食業というのは決まった場所に店があり、そこを中心に商圏を拡大してきた。ユニークな食べ物を提供する店であれば地理的な商圏は拡大するが、一方で分厚い潜在顧客層を確保しなければ商売は成り立たない。立地条件が商売の良し悪しを決める要素の9割とさえ言われる飲食業だが、好立地の物件には供給量に限りがあり、都市部では賃料が依然として高止まりしているのが現状だ。
イグニション・ポイントは20日、ペットの DNA 情報をもとに、ペット流通の健全化とライフサイクル事業を行う専門会社 Pontely(ポンテリー)を設立したと発表した。ペット販売店舗との連携により、ペットの購入を検討する顧客に対して、ペットの DNA 情報をもとにした潜在的疾患などの情報提供を行う。当面は、犬のみからサービスをスタート。病的リスクを事前に通知することで、購入後の飼育放棄や殺処分の減…
左から:Pontely CSO 青柳和洋氏、CEO 田村壽規氏、COO 篠原大氏
イグニション・ポイントは20日、ペットの DNA 情報をもとに、ペット流通の健全化とライフサイクル事業を行う専門会社 Pontely(ポンテリー)を設立したと発表した。ペット販売店舗との連携により、ペットの購入を検討する顧客に対して、ペットの DNA 情報をもとにした潜在的疾患などの情報提供を行う。当面は、犬のみからサービスをスタート。病的リスクを事前に通知することで、購入後の飼育放棄や殺処分の減少を狙う。