市場は世界の8人に1人、薬を使わず光で花粉症やアレルギー性鼻炎の治療を目指す米Fluo Labs

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Fluo Labs の開発した携帯型デバイス「Flō」
Image credit: Fluo Labs
  • SXSW 2022 Innovation Awards の「Health, Med & BioTech」部門で最優秀賞を獲得

Fluo Labs が開発したのは、花粉症やアレルギー性鼻炎と〝うまく付き合う〟ための携帯型デバイス「Flō」だ。このデバイスを使うと、花粉症やアレルギー性鼻炎の患者は、アレルギーの薬を使わずに済むようなる。鼻に装着して作動させると、この製品は光を投射して体内の反応を誘発し、不快なアレルギー症状を抑えることができるという。同社は、FDA に市販の認可を申請中で、今年後半には消費者に提供を開始する予定だ。

Fluo(フランス語でネオンの意)の名を持つこのスタートアップは2020年、治療薬、抗ヒスタミン薬、鼻用ステロイド分野の専門家により設立された。同社の持つ薬を使わないアレルギー反応沈静化の技術は、15年以上にわたる最先端の研究、前臨床や臨床開発の成果で、これまでに2つの特許を取得済で、さらに3つの特許を申請中だ。PoC(概念実証実験)には既に成功しており、現在、FDA(アメリカ食品医薬局)のデノボ承認(市販前申請)を待っているところだ。

花粉症、季節性アレルギー、アレルギー性鼻炎に悩む人はアメリカだけで5,000万人(全人口の15%)、全世界で10億人(全人口の12.5%)に上るとされ、市場は非常に大きい。これまでに大々的な VC からの資金調達の記録はないが、昨年、投資型クラウドファンディングを実施し、41人の投資家から約2万1,000米ドルを調達した。その時点での時価総額は1,200万米ドルだった。また、同社は名前非開示の世界的ライフサイエンス企業からも資金調達している。

Fluo Labs のプロダクトは、これまでに CES 2021 Awards、P&G Ventures の 2021 CES Innovation Challenge にも選ばれている。

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