ChatGPTのデフォルト検索エンジンは「Bing」にーー課金ユーザーから提供開始

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

ChatGPTの弱点のひとつと言われたリアルタイムの情報アクセスがようやく改善しそうです。Microsoftは今週火曜日、この人気のChatGPTのデフォルト検索エンジンとしてBingを提供すると発表しました。MicrosoftはOpenAIに数十億ドルを投資し、このAIチャットボット技術を検索やメール、Word文書、Excelスプレッドシート、データ分析などあらゆるシーンに導入しようとしています。

MicrosoftのSatya Nadella CEOが火曜日にシアトルで開催されたMicrosoftのBuildカンファレンスで発表したもので、同氏はこの件を「OpenAIのパートナーと共に、Bingの最高のものをChatGPT体験にもたらすための計画の始まりに過ぎない」と発言しています。今回の発表を受けてChatGPT Plusサービスの加入者は、プラグインを有効にすることでBing検索を追加することができるようになります。また、ChatGPTの無料サービスのユーザーも近いうちに同様のことができるようになるそうです。

設定をONにしないとChatGPTは古いデータを参照したままとなる

現在、日本国内からはGPTを活用したウェブ検索体験は二つの方法で利用できます。ひとつはMicrosoftのブラウザ「Edge」を通じて提供されるBingChatです。自然言語で問いかけると、BingChatは都度、回答を生成して答えてくれる他、どの情報を参照したかをリンクとして提示してくれます。

二つ目の方法は今回発表されたBingをChatGPTから使う方法です。設定メニューにBingが表示されるので(現在は有料アカウントのPlusのみ)これをオンにすると、ChatGPTで質問した内容をBing検索結果として返してくれます。Bing検索で調べてください、と明確に指示しないとうまく動いてくれない場合があり、かつ、検索結果の表示までに数樹秒かかることもあったのでまだまだベータ版の域ですが、それでも重要な一歩になると考えられます。

なお、Microsoftは開発者がChatGPT、Bing、そしてWordやExcelなどのMicrosoft 365アプリへのCopilotチャットボットに対応するプラグインを作成できるようになるとも述べています。

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