授業をサボり学校のトイレに隠れて商談、数千万米ドルの資産を築いた15歳起業家の素顔

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Eric Zhu 氏
( Eric Zhu 氏の X から)

15歳といえば、一般的には高校1年生の年齢だが、アメリカ・インディアナ州在住のアジア系アメリカ人ティーンエイジャー Eric Zhu 氏は最近、その才能と行動力で注目を浴びている。彼はプログラマ兼起業家で、2,000万米ドルを資金調達した実績を持ち、学校の授業中にトイレで商談を行うなど、多岐にわたる才能を持った、いわゆるスラッシーとして活躍している。彼は魅力的なツイートでも知られており、14歳の頃から起業を始めた彼のストーリーに迫ってみよう。

現在高校2年生の Zhu 氏は、ベンチャーキャピタルの運用における非効率なプロセスに気付き、スタートアップの資金調達を助けるプラットフォーム「Aviato」を共同設立した。このプラットフォームは1,180万社以上のスタートアップのデータベースを保有し、資金調達とマッチングを支援している。しかし、これにとどまらず、彼ははエドテックスタートアップ Esocail を創業し、最大5万人の学生を対象にしたプラットフォームを運営していた(事業売却済)。

Zhu 氏の才能には投資家からも注目が集まり、Aviato は GitHub 創業者や NBA のサクラメント・キングスのオーナーなどから100万米ドルのシード資金を調達した。また、彼自身も Bachmanity Capital というファンドの共同設立者兼シニアパートナーとして、スタートアップに対して資金を提供している。このファンドのサイズは2,000万米ドルで、すでにスタートアップ6社に出資している。

一方で、15歳でこれだけの成功を収めているにもかかわらず、Zhu 氏は若すぎるという理由で LinkedIn のアカウントがブロックされたというエピソードもある。彼のユニークさは、ビジネスの才覚だけでなく、ユーモア溢れるツイートにも表れている。彼はトイレでの商談やオフィス作りなどを写真付きで投稿し、その斬新なアイデアやユーモアセンスが注目を浴びている。

彼の創業の舞台となったのは、オフィスではなく学校のトイレだった。彼は授業を受けながら会社をマネージメントし、トイレでビジネスを進めるという驚きのスタイルで成功を収めた。 shower thoughts(シャワーを浴びながら、ひらめきが生まれること)的なアプローチは、彼自身の言葉で「クソ投稿(shitposting)」がバイラルにつながる理由として挙げられている。

Zhu 氏は、オンラインリソースを駆使して独学でプログラミングを学び、そのスキルを活かして NPO を立ち上げ、300人以上の生徒にプログラミングを教えている。彼の両親はアメリカへの移民であり、当初は医者になることを期待していたが、Zhu 氏の才能とビジョンに徐々に理解を示すようになった。彼の未来がどのように展開していくのか、ますます注目が集まることだろう。

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