東大松尾研からスピンアウト、LLMで企業のDXを支援するELYZA/KDDI ∞ Labo12月全体会レポ

ELYZA コンサルティンググループ マネージャー 松浦大貴氏

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

ELYZAは、AIで知られる東京大学松尾研究室のメンバーがスピンアウトして創業したスタートアップで、ジェネレーティブAIのLLM(大規模言語モデル)の研究開発・社会実装に注力しています。特に企業が自社向けにフルカスタマイズ構築した、自社LLMを使ったAIサービスの構築・運用を支援しています。

ChatGPTを実現しているGPT-3やGPT-4といったLLMはクローズドモデルです。一方で、Metaの「Llama 2」はオープンモデルで提供されており、企業は費用を支払うことなく、自社サービスと連携したり、組み込んだりして利用できます。ELYZAは英語しか利用なかったLlama 2を日本語化し「ELYZA-japanese-Llama-2-7b」としてオープンソースで公開しています。

独自LLMを検討する上では、2つのポイントがあると思います。ChatGPTはクラウド利用が前提なので、企業がセンシティブな情報にAIを使いたい時、オンプレミス環境でLLMを使ったり、NVIDIAなどのエッジデバイスに載せたいといった場合におすすめです。専門的な知識を学習させたい場合にも活用すると良いと思います。(松浦氏)

ELYZAはLLMの社会実装にあたり、複数の産業分野の企業と協業したいと考えています。鉄道事業はLLMと相性が良く、この分野での事業の可能性を追求すべく鉄道事業者との連携を希望しています。また、コールセンター、技術戦略でジェネレーティブAIをコアに据えている企業とも連携したいそうです。

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