ヘルステックとエドテックに注力するスタートアップ Virtuleap は250万米ドルを調達した。このラウンドには、GED Ventures Portugal が参加した。

同社は VR（仮想現実）と AI（人工知能）を組み合わせて脳の健康を改善する「Enhance VR」を開発している。Enhance VR は記憶力、注意力、運動制御スキル、空間認識能力などのさまざまな認知能力の評価および改善をするために使用できる VR ゲームだ、

同社は、単一のプラットフォームでデータを収集することで、脳の健康スクリーニングとプロファイリングに不可欠な臨床所見を提供できると述べた。

神経科学者がこれらの短くて強烈で楽しいゲームを開発している。神経心理学的評価ツールの翻訳として機能し、AI 学習ツールを使用して分析される。

Virtuleap が開発した Enhance VR プログラムは、誰もが利用できる「心のジム」を提供することを目的としており、将来的には ADHD やその他の認知障害などの学習課題の治療法として役立つ可能性がある。プログラムは、記憶、注意、情報処理、精神的柔軟性、問題解決、運動制御、空間認識の7つの認知カテゴリに分類される。

同社はまた、2024年に発売する予定の第2の製品である Cogniclear VR も開発中だ。これは、仮想現実ベースの認知スクリーニングツールで、Lusíadas Saúde や Roche Portugal などのパートナーと共同設計されており、十分な精度が得られるように設計されている。認知障害（主観的認知機能低下など）を早期に検出できるため、アルツハイマー病などの認知疾患に関するより良い健康転帰のための早期介入ができるようになる可能性がある。

Virtuleap の CEO Amir Bozorgzadeh 氏は今回の投資で、認知危機が本格的に進行している現在、最先端の VR コグニティブソリューションの開発と商品化を強化することができると述べている。

同社は、心理測定データ、身体データ、生理学的データのボリュームデータセット（3分ごとに25万以上のデータポイント取得）を使用して、認知パフォーマンスとメンタルヘルスを相関させる可能性のある AI 学習アルゴリズムの作成に取り組んでいる。

GED Ventures Portugal はこの投資ラウンドをリードし、#Tech4Purpose への取り組みを強化した。GED Ventures Portugal のパートナー、Bibi Sattar Marques 氏は声明で次のように述べた。

Virtuleap への投資は、人々の生活、特に健康にプラスの影響を与えるテクノロジーに投資するという同社の戦略的アプローチを反映しています。テクノロジーと健康を結びつけることで、私たちは誰もがアクセスできるメンタルヘルスの新時代への道を切り開くことに全力で取り組んでいます。

GED は、ヨーロッパ、アメリカ、南米に拠点を置く独立した国際金融グループだ。現在、ベンチャー、プライベートエクイティ、インフラストラクチャーの分野で10億ユーロを超える資産を管理している。

主力製品である Enhance VR は、マーケティング活動を一切行わずに6万人を超える初期登録ユーザを獲得した。主要な VR アプリストアで入手可能であり、英語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、中国語の5ヶ国語に翻訳されている。同社は、2024年第1四半期までにドイツ語、フランス語、オランダ語を追加する予定だ。

科学的信頼性

同社は、研究への取り組みは4つの出版論文で明らかであり、そのうちの1つは有望なパイロット研究を紹介していると述べた。この研究は、ADHD を持つ生徒の処理速度を向上させる私たちの能力を明らかにした。

同社は、Penumbra、HP、BehaVR などの企業とのインバウンド商業契約（パイロット、ライセンス、開発サポートの組み合わせ）で180万米ドルを確保しており、同社の革新的なテクノロジーに対する業界の需要が明確になっている。

同社は Roche と協力して Cogniclear VR を開発している。この画期的なツールは、認知疾患の早期発見に革命をもたらし、速度と精度の点で現在のソリューションを上回る可能性がある。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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