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ヌーラボのプロジェクト管理SaaS「Backlog」、タスクカードをD&Dできる新機能「カンバンボード」を実装へ——多様なユーザの取込を目指す

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本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。 福岡に本社を置く SaaS 企業ヌーラボは29日、同社のプロジェクト管理ツール「Backlog」に新機能「カンバンボード」をリリースすることを明らかにした。この新機能は2020年1月以降、順次β版としてリリースされる予定だ。カンバンボードのリリースにより、視認性や一覧性が高まり、課題をドラッグ&ドロップ(D&…

明星和楽2019 のパネルセッションに登壇したヌーラボ代表取締役の橋本正徳氏
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。

福岡に本社を置く SaaS 企業ヌーラボは29日、同社のプロジェクト管理ツール「Backlog」に新機能「カンバンボード」をリリースすることを明らかにした。この新機能は2020年1月以降、順次β版としてリリースされる予定だ。カンバンボードのリリースにより、視認性や一覧性が高まり、課題をドラッグ&ドロップ(D&D)で状態更新でき、直感的なタスク管理が可能になるという。

ヌーラボは、ユーザ数100万人を超える Backlog のほか、ユーザ数が300万人を超えるオンライン描画ツール「Cacoo(カクー)」、チャットツールの「Typetalk(タイプトーク)」(ローンチから2年経過した2016年2月時点でユーザ数1.2万人、最近のデータは無い)といった各種 SaaS を提供している。

「カンバンボード」の機能
Image credit: NuLab

今回、カンバンボードをリリースする背景について、ヌーラボ代表取締役の橋本正徳氏は次のように語ってくれた。

Typetalk と Cacoo のユーザはエンジニアじゃない人も結構使っているが、Backlog は元々エンジニア向けのビューなので、ユーザがエンジニア寄り気味。カンバンボードを導入することで、エンジニアじゃない人でも利用しやすくなる。Backlog を、Typetalk や Cacoo のユーザにも使ってもらえるようにすることが目標だ。

ヌーラボでは同社の成長戦略として、Backlog、Cacoo、Typetalk を横断したクロスセルに注力することを掲げている。ヌーラボは元々エンジニア集団だったが、同社の成長に伴って管理やサポート部門の社員が増えたこともあり、エンジニアではない人材にも Backlog を使ってもらえる可能性・必要性に気づいたという。カンバンボードは当初、ヌーラボの非エンジニア社員に試験導入され、その反応を受け今回、一般ユーザにもリリースされることが決まった。

「Backlog」のユーザ職種
Image credit: NuLab

ヌーラボでは昨年、Backlog のサービス開始当初にはほとんど利用されていなかった、非エンジニア(事務、デザイナー、マーケター、営業など、さまざまな職種)による利用が約6割に達していることを明らかにしていた。「はたらくすべての人」に愛されるツールとしての開発に注力するとしており、同じく昨年には、ヌーラボアカウントという Backlog、Cacoo、Typetalk を横断利用できる SSO(Single Sign-On)のしくみをリリースしている。

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ネット接続鍵のtsumug、遊休空間をマネタイズできる「TiNK Desk」のPoCを福岡で開始——アプリ不要・LINEでワークスペースの確保が可能に

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本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。 インターネット接続型の鍵(コネクティッド・ロック)の「TiNK」や関連サービスを提供する tsumug は29日、TiNK を活用した空間アクセシビリティ制御による価値創造プロジェクト「Sharingkey」の第一弾として、新サービス「TiNK Desk」の実証実験を開始したと発表した。 TinK Desk では、遊…

明星和楽でのパネルセッション。左から:福岡市長 高島宗一郎氏、ABBALab 代表 小笠原治氏、Fukuoka growth next 運営事務局長 内田雄一郎氏、tsumug 代表取締役社長 牧田恵里氏、Qurate CEO & Founder Tom Brooke 氏、明星和楽 実行委員長 松口健司氏
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。

インターネット接続型の鍵(コネクティッド・ロック)の「TiNK」や関連サービスを提供する tsumug は29日、TiNK を活用した空間アクセシビリティ制御による価値創造プロジェクト「Sharingkey」の第一弾として、新サービス「TiNK Desk」の実証実験を開始したと発表した。

TinK Desk では、遊休空間に TiNK や他社製品を含むロックデバイスを設置することで、サービス利用者の入退室管理と制御を実施。アプリのインストールを必要とせず、LINE だけで利用開始の手続や施・解錠が行えるのが特徴だ。フリーランサー、複業を持つ人、テレワーカーなどに、オフィスや自宅以外のワークスペースを提供する。ユースケースとしては、マンションにある空室を同棟の居住者が使えるワークスペースにし、マンションオーナーやデベロッパがマネタイズすることができる。

「TiNK」
Image credit: Tsumug

日本では人口減少により、今後空き家や空室が急速に増えると予想されている。野村総合研究所は、同社の報告書「NRI 未来年表」で、2033年に日本国内の住宅空室率は30.4%に達すると予想。空室が増えることで建物の老朽化が加速し、治安の悪化など社会全体への影響は小さくない。tsumug ではこの点に着目し、福岡市の実証実験フルサポート事業に申請し採択され、今後、オフィス家具のサブスクリプションサービス「WAAK(ワアク)」と協業しながら2020年春の正式サービス開始を目指す。

tsumug には ABBALab が出資しており、また、昨日の発表で WAAK も FGN ABBALab ファンドから資金調達したことが明らかになった。FGN ABBALab ファンドには福岡地所が出資しており、また、tsumug の本社が入居する Fukuoka growth next の運営には福岡地所が関与していることから、TinK Desk の事業展開には、tsumug パートナーの APAMAN や、tsumug の本社が入居する Fukuoka growth next の運営に関与する福岡地所をはじめ、複数の不動産オーナーや物件管理会社が協力すると見られる。

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ABBALabら、Fukuoka growth nextを拠点とした新ファンド「FGN ABBALabファンド」を設立——スタートアップ14社への出資も明らかに

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本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。 ABBALab と福岡地所は29日、福岡市内で開催されている明星和楽2019で、新ファンド「FGN ABBALab ファンド」を設立したことを発表した。ファンドの LP は、ミスルトウ、西日本シティ銀行、福岡地所。ファンド規模は10億円。 主にオールジャンルのプロトタイプを持ったプレシードのスタートアップを対象に、1…

FGN ABBALab ファンドのパートナーを務める小笠原治氏(左)、榎本一郎氏(右)
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、10月29〜30日に福岡市内で開催されている「明星和楽2019」の一部。

ABBALab福岡地所は29日、福岡市内で開催されている明星和楽2019で、新ファンド「FGN ABBALab ファンド」を設立したことを発表した。ファンドの LP は、ミスルトウ、西日本シティ銀行、福岡地所。ファンド規模は10億円。

主にオールジャンルのプロトタイプを持ったプレシードのスタートアップを対象に、1社あたりの出資金額は300万円〜2億円を出資。事業可能性に応じて、シリーズ A までのフォローオン出資にも対応する。

今回の新たなファンド組成は、2012年に福岡市長の高島宗一郎氏の行った「スタートアップ都市宣言」に端を発する。この宣言を機に、福岡市にはスタートアップカフェFukoka growth next が作られることとなり、ABBALab と Fukuoka growth next の運営を通じて創業支援に取り組む福岡地所が今回ファンドを設立することとなった。

Image credit: Masaru Ikeda

新ファンドのパートナーには、ABBALab 代表取締役の小笠原治氏、福岡地所代表取締役社長の榎本一郎氏、ABBALab パートナーの縣ニキ氏が就任するほか、ABBALab と福岡地所から1名ずつアソシエイトが派遣され Fukuoka growth next に常駐する。

新ファンドの出資額は大きくないため、他のファンドからの出資の呼び水としたり、福岡のスタートアップが活動資金を得て、東京などの VC からフォローオンで出資を受けたりするステップアップ的な位置づけが強いようだ。

なお、FGN ABBALab ファンドからは既に14社への出資が実施されており、それらの名前も公開された。

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リモートワークの会話量が40%アップ、「1000万かけても価値がある」ヌーラボ”General Meeting“という方法 #明星和楽

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本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。 取材で福岡・明星和楽に参加しています。東京以外のスタートアップを取材する際、度々話題に上がるものに「コミュニケーションコスト」の問題があります。事業面ではやはり東京が大切ということで比較的早い時期に営業所を置いたり、そこで発生するやり取りや人間関係で頭を悩ませた結果、やっぱり東京に移転という例もあります。 福岡に本社を置くヌーラボもその…

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本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。

取材で福岡・明星和楽に参加しています。東京以外のスタートアップを取材する際、度々話題に上がるものに「コミュニケーションコスト」の問題があります。事業面ではやはり東京が大切ということで比較的早い時期に営業所を置いたり、そこで発生するやり取りや人間関係で頭を悩ませた結果、やっぱり東京に移転という例もあります。

福岡に本社を置くヌーラボもその一つです。同社は年に一度、「General Meeting」という1週間に及ぶ全社イベントを開催しており、東京、京都、ニューヨーク、シンガポール、アムステルダムなどで働く110名のメンバーが福岡の地に集まります。

一般的な社員総会の枠を超えて、経営戦略などの共有以外にも家族も参加できるバンド演奏などのパーティや利き酒、お菓子作りなどのワークショップも開催され、これを実施することで、同社の社内の会話量が40%も改善したというデータも出ているそうです。

海外からの交通費を含めると1000万円ほどのコストがかかるというこの取り組み。実施するメリットや方法についてヌーラボ代表取締役の橋本正徳さんにお話を聞きました。(太字の質問は全て筆者、回答は橋本氏)

General Meetingって具体的にどういうものなんですか?

会社の実績や次の3年間の抽象的な計画の話と1年間の具体的な計画の話を、世界中から集まった全社員と共有するミーティングがあります。

1週間あるんですよね

はい、それに合わせて超ポジティブな思い出づくりのために、3日間くらいのレクレーションなどの活動をやるんです。クラブを貸し切って家族や関係者を招待したパーティーや、ハッカソン、他には沢山のワークショップなどなどですね。前年度から社員が企画をして実行するようになりました。

会話量が4割増えたということですがこれは具体的には

コミュニケーションツール「Typetalk」を提供しているのですが、これらオンラインツールでの利用率がおおよそ40%アップした、ということです。またこういったいべんとを通じて「知らない仲」ではなくなったので話しかけやすくなったのだと思います。コミュニケーションにおいて、オンラインの強みは「情報交換」で、オフラインの強みは「感情交換」だと考えてます。

なるほど

リアルな場で会ってちゃんと感情が交換できている状態であれば、離れてオンラインで情報交換をしててもエモーショナルな部分を想像で補完できるので、コミュニケーションの内容や濃度が高まります。そうすると、会話することの価値が高まり、会話の量が増える結果になります。

それまではみんな喋らなかった?

以前がどうだったかはすでに忘れていますが、喋らなかったわけではないと思います。ただ一度も会ったことのない人と、衝突が発生しやすい仕事の会話をすることはハードルが高いと思います。しかも、異国で異文化で異言語な人たちとの会話となると、更にハードルは高まって、壁のような高さになります。

コストもバカにならないですよね。1000万円近くかかってるという話ですが、費用対効果は

日本中、世界中から100人近くが集まるのでどうしても費用はかかってしまいますね。DIY精神で極力自分たちでコンテンツを作ってますから節約はできてます。一方でやらないのであれば、組織の作り方や文化など諸々を変えていかないといけなくなり、それはきっと、ヌーラボっていう会社ではない別の会社になってしまうと思っています。

なるほど、コーポレート文化を作ることで説明コストが軽減できればこのコストは必要と考えられる、という話ですね。ありがとうございました。

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明星和楽2018サミットを前に、参加者100名が博多湾の島でミングルする「WARAKU CAMP 2018 SUMMER」が開催

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本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。 9月15〜16日、福岡市内のスタートアップハブ Fukuoka Growth Next で、通算9回目を迎えた「明星和楽 2018」が開催されている。それに先立ち、博多湾に浮かぶ能古島で開かれた WARAKU CAMP 2018 SUMMER には、登壇者や海外招待者を中心に約100名が参加した。 写真を中心に、WARAKU CAMP …

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オープニングアクトでは、書道家によるパフォーマンス

本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。

9月15〜16日、福岡市内のスタートアップハブ Fukuoka Growth Next で、通算9回目を迎えた「明星和楽 2018」が開催されている。それに先立ち、博多湾に浮かぶ能古島で開かれた WARAKU CAMP 2018 SUMMER には、登壇者や海外招待者を中心に約100名が参加した。

写真を中心に、WARAKU CAMP 2018 SUMMER の様子を振り返る。

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能古島には、福岡のみならず日本内外から明星和楽の参加者が集まった
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WARAKU CAMP の会場となったキャンプ場
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多忙な執務を合間を縫って、あの人も能古島に登場
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明星和楽の実行委員長、マツケンこと松口健司氏
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一堂に会した参加者の皆さん
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砂浜からは、福岡の街並みが見える
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日が暮れてパーティーが始まった
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DJ によるパフォーマンス
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パーティーピーポー
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パーティー終盤には焚き火。もともと SXSW にインスパイアされて始まった明星和楽は、次に Burningman を目指すらしい(一部実行委員の談)
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初代実行委員長、ヌーラボ CEO 橋本正徳氏が皿を回すレイトナイトパーティで、会場は大盛り上がり
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福岡では人気の六本松のカレー専門店「エメラダ」が出張ランチを提供
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ロシア・サンクトペテルブルクのインキュベータが自己紹介
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フランス・ボルドーのアクセラレータが自己紹介
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東京五輪の暑さ対策に対するワークショップで各チームがアイデアを披露
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各チームがアイディエーションにしのぎを削った
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投票の結果、得票の多かった優秀チームには、明星和楽での無料飲食権、AWABAR 福岡でのスパークワインボトル提供、ボルドーワインが贈られた
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ECサイトを改善してくれるロボアドバイザー「OMNI-CORE」、福岡のPearがiSGSなどから資金調達

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本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。 福岡拠点でコマース特化の改善サービス「OMNI-CORE(オムニコア)」を提供するPear(ピア)は9月15日、第三者割当増資の実質を公表した。引受先になったのはiSGSインベストメントワークスとnomad、大分ベンチャーキャピタルの3社で調達額は7000万円。出資比率などの詳細は非公開。 OMNI-COREはECサイト開設する事業者が…

本稿は、明星和楽2018 Summer の取材の一部である。

福岡拠点でコマース特化の改善サービス「OMNI-CORE(オムニコア)」を提供するPear(ピア)は9月15日、第三者割当増資の実質を公表した。引受先になったのはiSGSインベストメントワークスとnomad、大分ベンチャーキャピタルの3社で調達額は7000万円。出資比率などの詳細は非公開。

OMNI-COREはECサイト開設する事業者が抱える課題を解決してくれるコンサルティングサービス。ユーザーはあらかじめ用意されてある、コマースサイトでやるべきタスクをチュートリアル形式で解決することでサイトの完成度を高めることができる。また、具体的に改善作業ができない場合はサービスを通じてコンサルティングのプロをマッチング、有料でその課題を解決してくれる。

今後の追加機能としてGoogleアナリティクスと連動させたり、サイト構造の解析を実施することで、アクセス数や転換率、客単価などのデータを紐付け、自動的な改善施策の提示も開発を進めている。ビジネスモデルは月額課金で検討中。

従来こういった改善提案の業務は専門のコンサルタントが提供していたが、費用もかさむため、一定の売り上げが見込める商材でなければ依頼が難しかった。ここをシステム化することでコスト軽減し、より広範囲の事業者が改善に取り組めるようにする狙い。

Pearの創業は2017年8月。学生起業した島井尚輝氏が、従来型のECコンサルティング業務を統計とAIによって効率化しようと初期バージョンを開発した。現在のOMNI-COREはそれをベースに新たに作り直したもので、今年8月に公開。リリース1カ月で40社が利用している。

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8回目を迎えた「明星和楽」のテーマは融合——国や地域、世代、業界を超えた参加者が福岡に集まる

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2011年にスタートした明星和楽は、早くも8回目を迎えた。SXSW(サウスバイサウスウエスト)にヒントを得て、街を舞台にイノベーションを盛り上げようと始まったこのイベントは、福岡を飛び出して台北・ロンドン・高雄などでも開催。国際色豊かなスタートアップシティとしての福岡を作り上げるのにも、一役買っているようだ。 奇しくも、福岡の一大スタートアップ拠点となった Fukuoka Growth Next …

2011年にスタートした明星和楽は、早くも8回目を迎えた。SXSW(サウスバイサウスウエスト)にヒントを得て、街を舞台にイノベーションを盛り上げようと始まったこのイベントは、福岡を飛び出して台北・ロンドン・高雄などでも開催。国際色豊かなスタートアップシティとしての福岡を作り上げるのにも、一役買っているようだ。

Fukuoka Growth Next 玄関
Image credit: Masaru Ikeda

奇しくも、福岡の一大スタートアップ拠点となった Fukuoka Growth Next は創設から1周年を迎え、これまでに170社超のスタートアップや団体が入居し、そのうち19社が合計37億円を調達するまでに成長した。先月発表されたヤマップのシリーズ B ラウンド調達は、この合計金額をさらに押し上げることになるだろう。

入口では「明星和楽ソーダ」が販売
Image credit: Masaru Ikeda

福岡は他の地方都市にもインスピレーションを与えている。札幌では、NoMapsOpen Network Lab の活動が開始され、MakuakeMobike といった象徴的なテクノロジー企業の街へのインストールが始まった。神戸では先週開催された 078Kobe市が支援するスタートアップアクセラレータが開始され、沖縄ではスタートアップカフェコザなどを中心に、地域の起業家コミュニティが醸成される機運が高まりつつある。

下関名物の瓦そば。明星和楽で火がついて、全国展開なるか。
Image credit: Masaru Ikeda

「大人の文化祭」をうたう明星和楽には、イベント期間中、参加者の空腹を満たしてくれるキッチンカーや出店(でみせ)の存在は欠かすことはできない。今回は、チュロスやソーダといった明星和楽特製アイテムに加え、山口・下関名物の瓦そばが関門海峡を超えてやってきていた。抹茶の練り込まれた蕎麦に、レモンやもみじおろしが聞いたこの郷土料理は、「逃げるは恥だが役に立つ」で紹介されたのを機に各地でブレイクしている模様だ。

開会宣言する実行委員長の松口健司氏
Image credit: Masaru Ikeda

明星和楽の実行委員長は昨年以降、前任の橋本正徳氏(ヌーラボ創業者兼代表取締役)から現任の松口健司氏(サイノウ)に引き継がれた。松口氏は現役の大学生だったが、この春で無事に卒業。長崎の実家を離れ、大学生活のために福岡を拠点に活動していたが、卒業後も福岡でスタートアップ支援を続ける意志を固めたようだ。明星和楽に関わるボランティアメンバーの顔ぶれもまたそうだが、初回開始から8年目を迎え世代交代の波が訪れつつある。

基調講演を行った、エメラダの古川直樹氏(右)。モデレータを務めたのは、明星和楽の前実行委員長でヌーラボ代表取締役の橋本正徳氏(左)。
Image credit: Masaru Ikeda

オープニングの基調講演のスピーカーを務めたのは、エメラダの古川直樹氏だ。古川氏は、アメリカ、中国、イギリス、日本における、エクイティによる資金調達と株式型クラウドファンディングの比較、中小企業の融資残高とオンラインレンディング残高の比較を示し、インターネットを通じた企業向けの資金供給事業に大きな市場機会が潜在していると述べた。

BEENEXT の前田ヒロ氏
Image credit: Masaru Ikeda
iSGS インベストメントワークスの佐藤真希子氏(左)と、ABBALab の小笠原治氏(右)。
Image credit: Masaru Ikeda

投資家セッションには、BEENEXT の前田ヒロ氏、ABBALab の小笠原治氏、iSGS インベストメントワークスの佐藤真希子氏が登壇。潜在起業家と思われる聴衆からは、事業を始めたときや資金需要が出てきたときなど、どのタイミングで投資家に連絡を取ったらよいかとの質問が寄せられ、3人の投資家からは、具体的な資金需要が出てくる時期を待たずに、ななるべく早い段階から投資家らとのコミュニケーションをとったほうがいいだろう、との提案があった。

学生ハッカソンのプレゼンテーション
Image credit: Masaru Ikeda

明星和楽の最終日の一週間前からは九州の大学生が即席チームを編成し、企業がもつ課題解決に主眼を置いたハッカソンが開かれた。昨年あたりから、この種の企業提案による課題解決型ハッカソンや PBL(問題解決学習 )を教育現場などに取り入れる傾向が全国各地で散見されるようになった。

学生と市長との対話会
Image credit: Masaru Ikeda

ハッカソンに加え、起業意識を持つ学生(高校生や大学生)らが福岡市長の高島宗一郎氏と対面し、自身の夢や福岡に対する思いを披露する機会も持たれた。福岡市はかねてから、学生起業家向けの奨学金制度を運用するなど、学生からの起業家育成にも積極的だ。九大起業部F Ventures のスタートアップ投資部などからも多数が参加していたようだ。

左から:ginco の森川夢佑斗氏、近畿大学教授の山﨑重一郎氏、nayuta の森山瞳氏ミスターエクスチェンジの波止紗英氏
Image credit: Masaru Ikeda

ginco の森川夢佑斗氏、近畿大学教授の山﨑重一郎氏、nayuta の森山瞳氏を交えてのブロックチェーンに関するセッション。モデレータは、ミスターエクスチェンジの波止紗英氏が務めた。ブロックチェーンが将来実現できることの可能性、Proof of Work などに対する解釈が、各者各様で興味深い内容となった。

Taiwan Startup Meet-up
Image credit: Masaru Ikeda

福岡市はかねてから台湾スタートアップの招致活動に積極的だが、今回の明星和楽は SLUSH Tokyo の直後に開催されたこともあり、SLUSH Tokyo に参加した台湾スタートアップが台湾への帰路で福岡に立ち寄り、明星和楽に参加した。台湾スタートアップ総勢10社が Taiwan Startup Meet-up に参加。

PhotoMusic
Image credit: Masaru Ikeda

レゲエミュージシャンの DOZAN11(ex. 三木道三)氏が先ごろ開発した面白いソフトウェアを紹介してくれた。その名前はシンプルに「PhotoMusic」。写真を読み込ませると音楽が演奏される。透明の部分と白色の部分には何も存在しないとみなし、それ以外の部分を色に応じて音楽を奏でてくれる。

左から:GMO ペパポ 代表取締役の佐藤健太郎氏、福岡市長の高島宗一郎氏、菅本裕子氏、明星和楽実行委員長の松口健司氏
Image credit: Masaru Ikeda

トリを飾ったのは、イベントへの協賛をはじめ明星和楽を初回から応援しつづけている GMO ペパボ代表取締役の佐藤健太郎氏、HKT48 卒業後 Instagram でフォロワー数35万人を抱えるインフルエンサーに転身した「ゆうこす」こと菅本裕子氏を交えてのスタートアップセッション。

高島氏は7年前に始まった明星和楽が、現在の福岡におけるスタートアップコミュニティの発展のきかっけになったと強調。また、今年9月には9回目となる明星和楽が開催されることも発表された。

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テックとクリエイティブの祭典「明星和楽2016」が福岡で開催、地方スタートアップ・シーンを牽引するエネルギーは今年も爆裂

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2011年に福岡でスタートした明星和楽は、今回で6回目を迎える。THE BRIDGE が Startup Dating として産声をあげたのも2011年であるから、明星和楽のこれまでの足取りは他人事とは思えない。おそらくは、このイベントが一つの起爆剤となり、福岡市からはスタートアップ・シーンを後押しする数々のプロジェクトが生まれ、そして、数多くのスタートアップも生まれるようになった。「わが街にも明…

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2011年に福岡でスタートした明星和楽は、今回で6回目を迎える。THE BRIDGE が Startup Dating として産声をあげたのも2011年であるから、明星和楽のこれまでの足取りは他人事とは思えない。おそらくは、このイベントが一つの起爆剤となり、福岡市からはスタートアップ・シーンを後押しする数々のプロジェクトが生まれ、そして、数多くのスタートアップも生まれるようになった。「わが街にも明星和楽を…」ということで、今年からは札幌でも同様の SXSW インスパイア系イベントが催されるようになった。

先週からこの週末にかけ、Fukuoka Startup Selection(10日)、福岡市のスマートシティ構想を牽引する「都市革新フォーラム」(11日)、そして、明星和楽(12日)と福岡のテックやスタートアップ界隈は一段と賑わいを見せた。筆者は、先週リスボンで開催された WebSummit での登壇と取材を終えてからの福岡入りだったので、すべてをカバーすることはできなかったが、本稿では12日の明星和楽の模様を中心にお届けしたい。

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今年の明星和楽の幕開けを飾ったのは、福岡を中心に活動するゴスペルシンガーグループ「Team Surprise」の皆さん。福岡随一の繁華街・天神のショッピングモール「ソラリアゼファ」の特設ステージで繰り広げられた、リズミカルで美しい歌声のパフォーマンスが参加者の高揚を誘った。

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西鉄の天神駅コンコース横のライオンスクエアでは、公開スペースに置かれたちゃぶ台の前で、往年のファミコンゲームに耽りながら VJ/DJ がサウンドをミックスするという「ヤミナベスクランブル」が展開。

ヤミナベスクランブルの横には、littleBits を使った生き物のような作品。ツイッター上の反応具合によって、動きが変わるように設計されているのだとか(生き物のような微妙な動きは、一番下のビデオで見てください)。

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旧大名小学校で繰り広げられていた、マッチョでインテリジェンスな筋肉戦士「ALLOUT」による赤外線銃を作ったサバゲー。会場が小学校跡地の体育館ということもあり、大人だけでなく、子供達もこのアトラクションに熱狂していた。

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災害時に役立つサービスやアプリケーションを、災害時を想定した環境下で開発してしまおうというハッカソンイベント「Popup Commons Bootcamp」。旧大名小学校には、イベントに必要な物資を運搬するためのコンテナと数帳のテントが設置され、電源は自家発電、インターネット環境は WiMAX を足回り回線とする WiFi で確保。テントの中では、参加したチームメンバーがアイディエーションに没頭していた。

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福岡を代表するコンテンツクリエイター KOO-KI 木綿達史氏、BASE 進浩人氏らによる、企画づくりの広げ方講座。モデレータを務めたのは、福岡アジア都市研究所の中島賢一氏。

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この日は、福岡マラソンも開催されていた。マラソンの本部会場近くに設置された明星和楽のブースでは、大阪のロボティクス・スタートアップ PLEN が参戦。多くのマラソンランナーがブースを訪れたそうで、マラソンとロボットという面白いコラボレーションが生まれるかも。

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おなじみの顔ぶれと並ぶ、九州大学の学生で学生団体「Loqui(ロクイ)」を主宰する松口健司氏(左から2番目)。彼は、福岡市のスタートアップ支援活動などにも頻繁に参加している。まわりからイジられ、半ば強引に「来年も明星和楽やります」と言わされていた。イベントを継続していくには、若い世代を巻き込むことも重要だ。

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先週、博多駅前で起きた道路陥没事故の対応に追われる高島宗一郎市長は、市役所からテレビ電話でパネルディスカッションに参加。IPO を支援する福岡の証券会社幹部の人たちとともに、福岡から上場するスタートアップが出てくることの重要性を強調。挑戦する起業家のロールモデルとしてヌーラボが早々に上場すべきだと進言し、モデレータを務めた橋本正徳氏(ヌーラボ代表取締役)は、思いがけず話の矛先が自分に向いてしまい苦笑いしていた。

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台湾・ロンドンを経て発祥の地に帰還した「明星和楽」ーーテクノロジーとクリエイティブの祭典が福岡にもたらす価値

福岡を拠点に活動する二人のメディア人、市來孝人と小松里紗による福岡現地取材シリーズ。“福岡のスタートアップ事情に興味のある人”に向けて、現地のキーパーソンの生の声をTHE BRIDGEを通して発信していきます。 福岡で働く面白い方をゲストに迎えるラジオ番組「福岡移住計画ラジオ」(〜2015年9月)にDJとして出演してきた市來孝人と、福岡IT界隈で知る人ぞ知る会員制バー「Bar Sumica」オーナ…

福岡を拠点に活動する二人のメディア人、市來孝人小松里紗による福岡現地取材シリーズ。“福岡のスタートアップ事情に興味のある人”に向けて、現地のキーパーソンの生の声をTHE BRIDGEを通して発信していきます。

myojo waraku

福岡で働く面白い方をゲストに迎えるラジオ番組「福岡移住計画ラジオ」(〜2015年9月)にDJとして出演してきた市來孝人と、福岡IT界隈で知る人ぞ知る会員制バー「Bar Sumica」オーナーを務めつつ、WEBメディアで取材なども手がける小松里紗による、福岡現地取材企画がスタート。

記念すべき第一回は、2015年11月15日に福岡・天神エリアで開催される「明星和楽2015」を取り上げます。

テクノロジーとクリエイティブの祭典「明星和楽」とは

明星和楽」とは、2011年に「テクノロジーとクリエイティブに関わる人々が集まる」ことを目標にスタートしたイベントです。

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記念すべき第一回を福岡で開催。その後、2012年は引き続き福岡で、2013年にはロンドン、2014年は台北と、海外での開催を経て、今年再び始まりの地福岡へと戻って来ました。

テクノロジーにアートやクリエイティブを掛け合わせ、無機質ではない、テクノロジーの魅力的な活用を提案すべく、スタートアップからアーティストまで様々な方が集まるのが「明星和楽」の特徴です。

「明星和楽」はどういう意図で立ち上げられ、再び福岡に戻って来た今、どんな将来を見据えているのでしょうか。

実行委員会から橋本正徳さん、村上純志さんのお二人にお話を伺いました(スーパーバイザー・孫泰蔵さんからのメッセージも)。

「明星和楽らしさ」をポーズで表現してくださった橋本正徳さん(右)、村上純志さん(左)。スタートアップカフェにて。
「明星和楽らしさ」をポーズで表現してくださった橋本正徳さん(右)、村上純志さん(左)。スタートアップカフェにて。

小松:まずは「明星和楽」がはじまったきっかけを教えて頂けますか。

村上:きっかけは、橋本さんがツイッターで「SXSWみたいなものを日本でやりたい」とつぶやいたことですね。

橋本:「孫泰蔵さんもそんなこと言ってたよ」って(THE BRIDGEの)平野さんが反応してくれて。ならば福岡でやろうと動き出したのがきっかけです。

小松:そんなきっかけだったんですね!イベントの名前はどのように決まったのでしょうか?

村上:明星という名前は、「スターを生み出したい」という思いを込めて付けたんです。

橋本:「明星がいいんじゃない」って言ってくれたのは、平野氏ですね(笑)。

明星和楽2011(福岡)オープニングにて。孫泰蔵さん(右)・橋本正徳さん(左)
明星和楽2011(福岡)オープニングにて。孫泰蔵さん(右)・橋本正徳さん(左)

小松:実際に、これまでの回数を経て「スターが生まれている」という実感はありますか?

橋本:ありますね。テック系でいうと、SmartNewsの浜本(階生)さんが以前CrowsNestというサービスを作っていて、それを明星和楽にプレゼンしにきてくれましたね。

小松:それは何回目のことですか?

橋本:初回(2011年)です。そこで明星和楽を体験したあと実際にSXSWに行ったり、CrowsNestを元にしてSmartNewsを開発したり。明星和楽が何かのきっかけにはなったのかもしれないですね。スタートアップ界では彼が一番目立っているところかな。他にはConyacの山田尚貴さんが明星和楽に出たあと、ユーザー数が激増した、という記事がTech In Asiaで掲載されたり(※明星和楽にはアジア圏のテックメディアが参加)。

ユーザーに向けて開催されるベント

小松:スタートアップを対象としたイベントはいくつかありますが、このイベントとその他のイベントが異なる点などありますか?

橋本:よく行われているピッチイベントなどは大体、投資家に向けたものが多いですよね。僕は日頃、投資家に話すよりユーザーに向けて話したいなと思っているのですが、そういう場ってあまりないんです。明星和楽がそういう場になればいいなと思っていますね。明星和楽は一般のお客さんも参加される場なので、その中で自分たちのプレゼンスを上げてくれたらいいなって。今年は、サムライインキュベートさんが落し物.comやtrippieceと企画を持ち込んできてくれています。

小松:業界の人だけではなくて、一般の人も対象としていたんですね。

橋本:そうなんです。SXSWに出場したTwitterが注目を浴びて、人気サービスとなったようなストーリーが、明星和楽でも作れるんじゃないかなと思っています。

村上:福岡という街は、テストマーケティングにも相性がいいですからね。海外の人にも「いきなり東京に行くとコストが高くなるから、まずは福岡どうですか」とよく話しています。

橋本:東京の企業も、福岡をテストマーケティングの場として使うことが多いんですよ。

小松:明星和楽もテストマーケティングの場として使って欲しい、と。

橋本:明星和楽は方向性としては、投資家を巻き込むような立て付けではないので、「ここから起業家が生まれる」というようなイベントではありません。すでに生まれた起業家たちの実証実験の場になって、認知されて、(その起業家達が)スターになればいいなと考えています。

明星和楽2012(福岡)、ワークショップ実施の模様
明星和楽2012(福岡)、ワークショップ実施の模様

小松:場所を提供してあげて、やりたいことを持ってきてほしい、ということですね。

橋本:参加者、おのおののゴールがあるという感じですね。最初「明星和楽」という名前に決めたときに、いろんな方から「クリエイティブフェス」のような、もっと分かりやすい名前はどうかと言われたんです。ただ、分かりやすいとつまらなくて、クリエイティブとつけたらクリエイティブの人しか来ないし、福岡とつけたら福岡のイベントみたいになっちゃうし。記号みたいな名前にして、みんなで意味をつけていこう感じになっていますね。

村上:例えばスタートアップ以外でも、初回に来てくれて、今回も来てもらいたいなと思っているのが、音楽プロデューサーのkzさん。2回目の福岡と4回目の台北にはRev.fromDVLの橋本環奈ちゃんにも出てもらいました。当時は、まだ今程有名ではなかったのですが、予算も限られる中、事務所の社長が心意気で台湾行きを決めてくれました。

橋本:向こうのテレビに取り上げられたり、行列が出来たり、すごかったです。

小松:テクノロジーの枠にとどまらず、一般向けのイベントとしても面白そうですよね。

村上:面白いのが「SXSWを目指している」と言いつつ、誰も行ったこと無い中で目指しはじめたんですよね(笑)。

橋本:最近、ようやくエニセンスの市江さんが行きました。それまでは人から聞いたり、YouTubeで見て学習して。

村上:想像を膨らませた結果、明星和楽のオリジナリティに繋がっているのではと思います。

橋本:全然違うらしいです(笑)行ったことある人からすると。

小松:今携わっている方の体制は、どのような形なのでしょうか?

橋本:中心で動いているのは4-5人くらいのメンバーで、15人くらいが常時会議に参加していて、当日になると150人くらいの体制になります。ただ、明星和楽は「お客さん」と「運営者」という関係ではなく、みんなが明星和楽の当事者、という認識です。

明星和楽2014(台北)では、福岡のDJと台湾のDJのコラボも。
明星和楽2014(台北)では、福岡のDJと台湾のDJのコラボも。

「明星和楽」が福岡で開催されることの意義

小松:明星和楽を再び福岡で開催することで、福岡という街にどういう変化や影響を生み出すことが出来るでしょうか?

橋本:初回と比べると、スポンサードしたいという話も増えていて、賛同してくれる方が増えそうだなと感じていますね。でも、自分たちでも明確に「こういう変化を生み出す」とわかっていなくて、まずは明星和楽を通して「福岡に、九州に、日本に人が集まる」という部分が、街に貢献することになるのかなとは思っています。一回一回のゴールは明確には定めていないけれど、福岡という街、もしくは明星和楽というものが、おかしな人が何かを起こすようなお祭りになれたらいいなと。

村上:参加したみんながそれぞれ何かを持ち帰って、それぞれで何かを生み出してもらえれば。

橋本:そういえば、福岡市をスタートアップ都市にしていくということも、明星和楽で発表してもらいました。

村上:2回目の時ですね。1回目から市長は参加してくださっているんです(2012年に福岡市 髙島市長らによる「スタートアップ都市宣言」が行われた)。

明星和楽2012(福岡)にて、「スタートアップ都市宣言」を行ったパネルディスカッション。髙島宗一郎福岡市長(左から3人目)、孫泰蔵さん(左から1人目)、小笠原治さん(左から2人目)、トニー・ヒューズさん(左から4人目・英国貿易投資総省 Tech City)。
明星和楽2012(福岡)にて、「スタートアップ都市宣言」を行ったパネルディスカッション。髙島宗一郎福岡市長(左から3人目)、孫泰蔵さん(左から1人目)、小笠原治さん(左から2人目)、トニー・ヒューズさん(左から4人目・英国貿易投資総省 Tech City)。

小松:福岡市と言えばアジアの玄関口としての可能性もよく取り上げられますが、このイベントも、玄関としての役割を果たすのではないですか?

橋本:前回、台北で実施して次は福岡。台北で体感した人が次福岡に来てもらえる可能性もあるので、そうなると玄関チックな仕上がりになるかなと。福岡の街をアジアから日本への玄関とするなら、そのドアノブのひとつになればいいなと思っています。「これが玄関のドアノブか」って。それが、再び福岡でやる意味にもなるので。

村上:ロンドンと台北で実施したときも、いずれも現地のスタッフを巻き込みました。彼らと改めて福岡で一緒にやってもいいですよね。

橋本:交流会だけだと何も起こらないですけど、イベントに向けて一緒にやっていくっていうのはやっぱり楽しいじゃないですか。ある意味、一緒に仕事をしたという実績にもなりますし。

村上:明星和楽全体も、まだざっくりとしたタイムラインしかきっていなくて、企画は国内外から持ち寄ってもらえるようにしているので、是非お待ちしています。

台北の西門紅楼にて行われた、明星和楽2014(台北)。
台北の西門紅楼にて行われた、明星和楽2014(台北)。

2015年、開催のテーマは『シリアスプレイ』

大人になっても本気で遊んでいる人たちを世界中から集め、講演やワークショップなど多種多様なコンテンツを実施し、遊ぶことを忘れてしまった大人だけでなく、若い世代やファミリーが本気で遊ぶ(創造する、想像する)場を提供するという意図が込められているそう。

そのコンテンツは、今後イベント特設サイトで公開予定。また出展希望も引き続き募集中とのこと。問い合わせはメールにて info( アットマーク) myojowaraku.netから。

最後に、明星和楽のスーパーバイザーである孫泰蔵さんからのメッセージをお届けします。

「2011年から始まった明星和楽。こういうことは続けたときに価値が出ます。初回の明星和楽で「伝説が始まる」とお話しましたが、それから5年経ち、初回の明星和楽が徐々に伝説となってきました。2015年も、もちろん参加します。アジアの玄関の「ドアノブ」、明星和楽で是非、お会いしましょう。」

Photo by 明星和楽実行委員会

聞き手・執筆:小松里紗、構成:市來孝人

プロフィール

hiro小松里紗:「ad:tech tokyo 2012」に「Club売れるネット広告つくーる」のキャストとして参加したことがきっかけでWEB業界へ。福岡のITベンチャー・株式会社エニセンスを経て、WEBメディアの立ち上げや運用に携わりながら福岡で会員制バー「Bar Sumica」を経営。WEBや飲食業にとどまらず、MCやライターとしてもマルチに活動。
Facebook:https://www.facebook.com/komatsurisa
Twitter:https://twitter.com/komatsu_risa

hiro市來孝人:メディアプランナー/プロデューサー。PR会社勤務の後独立し「ラジオを通し地域を盛り上がる試みをしたい」と考え、「福岡移住計画ラジオ」を企画し自ら出演(〜2015年9月)。ラジオをきっかけに繋がった福岡の方々の声を、さらにWEBを通し広く・定期的に伝えていくべく当連載を企画。「SENSORS」「AdGang」等でも編集・執筆を担当。
Facebook:https://www.facebook.com/takato.ichiki
Twitter:https://twitter.com/takato_ichiki

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明星和楽が教えてくれた4つのこと

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「すごいことが起こった!gate’s貸してくれるって!4000人入るよ!」 (参考:橋本正徳氏のブログ) ーー このあたりの会話からもう1年以上経つのかと思うと、本当に時が流れるのは早い。 はしもっちゃん、やいぶさん、むらじゅん、いちえさん。明星和楽の中心にいるメンバーを親しみを込めてこう呼ばせてもらっている。 そして彼らをはじめとする、本当に多くの人達が奇跡的に集まらなければ、この無…

「すごいことが起こった!gate’s貸してくれるって!4000人入るよ!」
参考:橋本正徳氏のブログ

2011_hashimoto-san
ーー

このあたりの会話からもう1年以上経つのかと思うと、本当に時が流れるのは早い

はしもっちゃん、やいぶさん、むらじゅん、いちえさん。明星和楽の中心にいるメンバーを親しみを込めてこう呼ばせてもらっている。

そして彼らをはじめとする、本当に多くの人達が奇跡的に集まらなければ、この無茶苦茶なプロジェクトは日の目を見ることも、3000人を集めることもなかったんだろうな。

二回目となる明星和楽は9月8日と9日の二日間に渡って開催された。StartupDatingのメンバーも会場入りし、二日間の様子をレポート、企画を担当したStartup Show Caseのステージも無事、盛況に終えることができた。

イベントの様子はこの他にも沢山のブログやニュースに掲載されているので、ぜひ読んでみて欲しい。TechWaveのこの記事なんか、ハチャメチャ感をすごく上手く伝えてくれていると思う。ありがとう湯川さん。

このプロジェクトに関わらせて貰った1人として、明星和楽が私に教えてくれたことを少し書いてみたい。

大きな夢を描く

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「4000人集める」ーー冒頭の話を橋本さんから聞いた時、私は直感的に無理だと思った。初めての企画、有志という制約、1回目を失敗すれば2回目はないという恐怖。

いくつもの思いが頭を駆け巡った私は、会場をまず埋めることを考えて「会場を半分にしたほうがいいんじゃないか」と提案した。1年目は日程も3日間と長かったので、プログラムを埋めることも困難だ。しかし、彼が出した答えは「全部使う」というものだった。

もしこの時「そんな馬鹿な」と計画から逃げていれば。

もしこの時「じゃあ500人規模で小さくはじめましょう」となっていたら。

福岡をアジアの中心にする、ここから明星という明日のスターを生み出すという夢は、なんだかもっとちっぽけなものになっていたかもしれない。

仲間を信じる

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正直、東京と福岡で企画を綿密に詰めることは難しい。全員、有志でやってることもあって、みんな普段の仕事と並行して準備を進めている。

距離と制約のはざまで、私がやるべきことは、福岡の現場状況をよく理解している彼らを信じ「企画に手を出さないこと」だった。当然、最初から携わった企画を途中で手放すというのは大きな苦痛だ。代わりにStartupDatingは海外からの招待(※全て池田さんにお任せ)と情報発信に集中した。

結果はご覧の通り。初回の1250人はまだ物足りなかったが、2回目の3000人は明らかに会場を狭く感じさせてくれた。仲間を信じる。たった数文字だが、これがなければなにも始まらない。

リスクをとる

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リアリティ溢れる話題だが、このプロジェクトを始める時、いくつか確認したことがある。その中に「お金のことで絶対にケンカしない」というものがあった。有志での企画は経験上、特にお金は深刻な問題に関わる可能性がある。失敗した時には具体的なダメージが発生するし、成功すれば余計な欲が顔を覗かせる。

つまり、失敗しても、成功してもリスクはやってくる。重要なことはその両方に心を奪われず、無心でやるべき目標に向かって走るということだ。実は初回のイベントは収支のバランスが悪かった(赤字とは書きません)。でも、不思議なぐらいそのことで文句をいう人や抜ける人はいなかった(はず)。

もちろん、取れるリスクには限界があるので、ある程度計算は出来ていたのかもしれないけど、それでも一回目のイベント終了後すぐに「来年をどうしよう」「次は365日後だね」と声が上がったことは、プロジェクトが上手くリスクをコントロールできていた証拠なんだと思っている。

スーパーバイザーを引き受けてくれた孫泰蔵さんは、常々このリスクに対する構えを話題にしている。彼の言葉や存在は本当に大きい。

責任を果たしてやりきる

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StartupDatingとして、明星和楽でやるべきこと、それは情報の発信に他ならない。日本からアジア、世界へと標榜する以上、しっかりと言語の壁を超えて、海外にこの熱狂を伝えなければならない。

前回に引き続き、パートナーメディアでもあるTech In Asiaに参加してもらい、早速ショーケースの話題を伝えてもらった。

でも、残念ながらこのショーケース・ステージ以外は全て日本語で開催されている。海外からやってきても日本語がわからなければその多くを楽しむことができない。これでは真の意味で国際イベントにはなれないだろう。つまり、まだまだ私たちにはやるべき、乗り越えるべき課題が沢山あるということだ。

明星和楽にはfacebookのグループが存在し、そこで日々企画に関する話題が持ち上がっている。興味深いのは、実施されなかった企画だ。思いつきで企画を上げても誰かがやってくれるわけではない。

主催側が用意するもの、持ち込み、スポンサー企画、その由来は様々だけれども、それぞれが主体的に「やるべきこと」を考えて動いている。目的を共有し、やるべきことをみつけてやりきる。

明星和楽は「やりきることの出来る人達」の地道な積み重ねで成立しているのだ。

最後に

仲間を信じてリスクをとり、やるべきことをやりきって明星和楽に参加している主催者、ボランティア、裏方さん、全ての方を尊敬したい。

また来年もこのプロジェクトは実施される。福岡を本当の意味でアジアの中心に、テクとクリエイティブの集まるスタートアップの地にすること、明星(スター)を生み出すことが目的だからだ。私たちも引き続き役割を果たして、次回、みんなと再会できるのを楽しみにしている。

追伸:明星和楽の中心メンバーやいぶさんこと山田ヤスヒロ氏がこんなことをつぶやいていた。

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彼の大好物はテキーラと無茶振りだ。強烈な仕事のある方はぜひコンタクトして彼の素晴らしい腕前を確かめて欲しい。

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