中国発の体験型エンタメ「マダミス」を手軽に楽しめるようにするSally/KDDI ∞ Labo12月全体会レポ

Sally CEO 平石英太郎氏

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

小説にせよ、ドラマにせよ、ミステリーにはそのシーンを第三者視点で見るものが多い。つまり、読者や観客が自ら犯人や被害者になることはかなり稀です。マダミスはプレーヤーが自ら主人公になる対話型ゲームで、登場人物として、一度きりの物語を紡ぎながら楽しむことができます。このジャンルを「マーダーミステリーゲーム」、略してマダミスとSallyでは呼んでいます。

マダミス(中国語では「劇本殺」と表記)が生まれた中国では、映画やスポーツに続いて3番目に市場規模の大きなエンタメ分野に成長しており、2022年度末では4,600億円に達したことが明らかになっています。平石氏は2020年の夏頃に初めてマダミスに触れ、ほぼ毎日のように見知らぬ人とのゲームにふけっていたそうです。

外から見るのではなくて、自分がミステリーの登場人物になることで、どうやったら自分が解けるのかをすごく切実に体験しようというのが面白さのポイントです。(平石氏)

ただ、中国で生まれたマダミスには、いくつかの課題があることに平石氏は気づきました。まず、パソコンや専用ソフトウェアが必要で環境構築が面倒で、複数名でゲームをオンラインで楽しむ際に、必要となる司会者を見つけることが難しいことがわかりました。それに、同じシナリオでは複数回遊ばないので、シナリオの取り揃えが少ないと飽きてしまいます。

そこでSallyが開発したのがアプリの「ウズ」です。ウズを使えば、ユーザーはスマホだけで簡単に遊ぶことができる上、全国にいる作曲家やゲームクリエイター1,000人以上が参加して制作したオリジナルシナリオが400以上も用意されています。平均課金額は有名ストリーミングサービスの2倍、平均使用時間は有名漫画アプリよりも長いそうです。

Sallyでは地方自治体や企業と連携し、リアルの場や企業商品とリンクしたシナリオを作成し、ユーザに楽しんでもらいながら、マーケティング効果を訴求できるB向け商品の開発にも取り組んでいます。企業各社とは、企業が持つ既存アセットと連携したコンテンツの開発、エンタメ業界むけにファンダム構築を支援するサービスなどで業容拡大を狙います。

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