東南アジアでAI活用の森林再生とカーボンクレジット供給支援、ArkadiahがGGVやHIRAC FUNDらからシード調達

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Arkadiah の共同創業者。左から、CEO Reuben Lai 氏、地理空間責任者 Gerry Ong 氏
Image credit: Arkadiah

東京とシンガポールを拠点とするクライメートテック企業 Arkadiah は25日、Golden Gate Ventures がリードし、The Radical Fund と HIRAC FUND(マネーフォワードベンチャーパートナーズ)が参加したシードラウンドのクローズを発表した。なお、調達額は開示されていない。

新たな資金調達により、Arkadiah は AI モデルを強化し、製品提供を拡大し、プロジェクト開発者、自然気候の投資家、土地所有者、企業とともに「規模を拡大するための強力な立場」になることを計画している。

同社は、森林再生やアグロフォレストリー(森林農法)といった自然ベースのソリューションが、パリ協定の1.5℃目標のために2050年までに必要な緩和の30%に貢献できるという考えに基づき、2023年に設立された。しかし、現在の再生プロジェクトは、手作業によるプロセスの遅れに直面しており、資金調達、規模拡大、スピードアップの妨げとなっている。

Arkadiah は、AI を活用した自然再生を通じて荒廃した土地を蘇らせることで、解決に貢献することを目指している。

Arkadiah 独自のプラットフォームは、AI、LiDAR、衛星画像を活用し、透明性が高く検証可能なデータを提供する。このプラットフォームは、プロジェクト開発者、土地所有者、企業のためにプロセス全体をデジタル化することで、自然ベースの気候ソリューションの実施を簡素化する。これにより、高品質の炭素除去や生物多様性の豊かな生態系の構築が促進される。

世界の熱帯林の15%を占め、生物多様性の重要なホットスポットであり、農業に依存する経済を抱える東南アジアは、自然ベースの気候ソリューションが地域の気候目標達成に大きな役割を果たすための戦略的な位置にある。

以前は Grab Financial Group を率いていた、Arkadiah の CEO 兼共同創業者の Reuben Lai 氏は次のように語った。

私たちは、自然にポジティブな未来を築くというビジョンを共有する投資家の皆様のご支援をいただき、感激しています。変革的な AI とデジタルモニタリング技術を通じて、プロジェクト資金調達の機会を加速させ、必要な土地修復の規模を拡大し、アジアで最高品質の炭素除去および生物多様性クレジットをもたらすことを切望しています。

Arkadiah は、東南アジアとオーストラリアで15以上のプロジェクトを実施し、現在パイロット事業を支援している。

【via e27】 @E27co

【原文】

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