気仙沼発、廃棄漁具アップサイクルのamuが7,500万円をシード調達——新素材ブランド「amuca」を加速

SHARE:
Image credit: amu

廃棄漁具を活用した新素材ブランド「amuca(アムカ)」を軸に、アップサイクルのナイロン素材を開発する amu は4日、シードラウンドで7,500万円を調達したと発表した。このラウンドには ANRI、UBE(東証:4208)、ANOBAKA、七十七銀行(東証:8341)、日本政策金融公庫が参加した。

amu は2023年5月、大学在学中にガイアックス(名証:3775)で「TABICA(現在の名前は aini)」をローンチし、大学中退後、サイバーエージェント(東証:4751)で AbemaTV の番組プロデューサーを務めた加藤広大氏により創業。使用済みのナイロン製漁具を回収し、アップサイクルすることで新しいナイロン素材の開発を行っている。2023年10月には、Incubate Camp 16th で総合順位5位、ベストグロース賞第1位に輝いたのは記憶に新しい。

漁具を海に投棄することは深刻な社会問題となっており、毎年約800万トンのプラスチックゴミが海洋に流出しているという。このうち約40%が漁具であり、海洋生物の命を奪う「ゴーストギア」を発生させる原因の一つとなっている。また、使用済みの漁具は産業廃棄物として処理され、多くが焼却や埋立てによって処理されている現状がある。

同社は、この問題に取り組むため、2023年10月に amuca を立ち上げた。使用済み漁網の回収・買い取りサービスを行い、全国から集めた廃漁具を用いて、ナイロンの原料であるεカプロラクタムを生成、販売している。2028年までには1,000トンの漁具回収を目標としており、今年中には、集めた漁具から作られるナイロン素材が完成する予定だ。

また、amu ではナイロン原料だけでなく、それを加工したナイロン素材「amuca NYLON」の販売や、ナイロン製品の企画・開発も手掛けている。この循環システムにより、高いリサイクル率でのサーキュラーエコノミーの実現を目指している。今回調達した資金は、漁具の回収費用や amuca の開発・製造費用に充てられるほか、海外の展示会への出展などにも活用される予定だ。

via PR TIMES    Summarized by ChatGPT

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する