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Image credit: Onedot(万粒)
中国・上海を拠点に各種事業を展開する Onedot(万粒)は14日、シリーズ B ラウンドで20億円を調達したと明らかにした。このラウンドには、前澤ファンドのほか、ユニ・チャーム(東証:8113)など既存投資家が参加した。これは同社にとって、2020年5月に明らかになった10.5億円の調達に続くものだ。
Onedot は2016年2月、ユニ・チャームと、ボストンコンサルティンググループ傘下 BCG Digital Ventures の共同プロジェクトからカーブアウトした、両社の合弁による異色のスタートアップだ。したがって、ユニ・チャームは創業以来の株主であり、今回の投資はフォローオンでの出資となる。
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Image credit: Onedot(万粒)
Onedot は、鳥巣知得(とす・ちとく)氏により創業。鳥巣氏は学⽣起業家として活動後、ナップスター経営企画部部⻑を経て BCG で Onedot のプロジェクトを担当し、Onedot カーブアウト・法人設立と共に、BCG を退職して社⻑に就任した。
Onedot は育児メディア「Babily(貝貝粒)」を展開するほか、日本企業の中国進出なども支援し、2022年9月には医療検索サイトを運営するメディカルノートによる共同出資で「Xikang Wanjia(繫康万家)」など、訪日医療プラットフォームを運営するワンメディカを設立している。ワンメディカは昨年12月、シリーズ A ラウンドで ANRI などから3.5億円を調達した。
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人口14億人超とされる中国市場の大きさを背景に、さまざまな事業に展開を図る Onedot だが、今回フォーカスとなっているのはペット市場だ。中国のペット市場は現在6兆円規模で、1億2,000万匹を超える飼育数があり、有望視されている市場だという。近年、中国でも少子化が進行し、子育て関連市場が伸び悩む中で、若い女性を中心にペットブームが到来し、ペット関連市場は急成長を遂げている。
中国の20~30代女性を中心に、ペットを飼育する層が増えており、ペット市場が飛躍的に伸びている。(鳥巣氏)
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このモメンタムを捉えようとして、Onedot が新たに参入したのがペットのクイックコマース事業「Petnote(寵本本)」だ。中国語ではペットを「寵物」と書くので、その「本本(ノート)」ということになる。同社では上海などの主要都市に80ヶ所にダークストアを配置していて、ユーザがスマホでペットフードや用品を注文すると、30分から1時間以内に専用の小型倉庫から届けられる。一部地域では黒字化も果たしているが、今回調達した20億円はすべてこの事業に投じられ、中国全土でのさらなる拠点展開が加速される。
ペットオーナーは、重いペットフードを持ち運ぶのが大変だったり、ブランドや味による好みが強いため、店頭の品揃えでは満足できない需要がある。私たちはそのニーズをつかむことができた。(鳥巣氏)
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中国のペット飼育数は、人口当たりでは日本よりまだ少ないものの、若年層を中心に急速に増加している。経済発展に伴い、ペットへの支出を惜しまない中間所得層の拡大も後押ししている。鳥巣氏は、日本には質の高いペット関連製品やサービスがあり、このモメンタムが、輸出機会の増加につながる可能性があると考えている。Petnote もまた、日本から中国への有力な販売チャネルになれると前向きだ。
Onedot では今後、Petnote を通じて、ペットの健康管理やオンライン健康相談、動物病院の紹介を行うサービスなども合わせて提供し、急成長する中国ペット市場にて、総合的な O2O プラットフォームとなることを目指すとしている。
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