動画:レアキャラがいると知り、プレーヤーが続々と押し寄せるセントラルパーク
米国時間の土曜午前中にまたまた起きた「ポケモンGO」のサーバーダウン。ソーシャルメディアには、各国ユーザの悲痛の声が集まりました。記事執筆時点の現在(米国の午前9時半)では、既に復旧している模様です。
前代未聞の勢いで世界を旋風する「ポケモンGO」ですが、一説には、アプリをCIAの絡む陰謀だと指摘する声も。これが事実かどうかはさておき、この現象はもはや、ただ遊んで楽しむゲームの範疇を超えてきました。
米国政府は、ポケモンGOを規制することも検討しているようです。公共の安全が危ぶまれるようでは、そうした動きも当然なのかもしれませんね。どんなことが起きているのか、氷山の一角をまとめてみました。
ポケモンを追っていて崖から転落
サンディエゴでは、男性2人がポケモンを追いかけていて崖から転落。男性は、21歳と22歳。怪我の程度は公表されていません。事件が起きたのは深夜1時過ぎで、ひとりの男性はお酒を飲んでいたのではないかとのことです。落ちた先が浜辺だったからまだ良かったものの、場所を間違えていれば死も免れなかったかもしれません。
via. NBC Washington
女性が川付近で死体を発見
ワイオミングでは、ポケモンGOを楽しんでいた19歳の女性がとんでもない目に遭いました。Big Wind Riverという川沿いでポケモンを追いかけていたところ、橋の近くで死体を発見。CNNの取材には、「ポケモンGOがなければ、あんなところには行かなかった」と答えています。こんなことがあっても、彼女はゲームを続けるとコメントしています。
via. CNN
一人でいるプレーヤーを誘き寄せる犯罪
via. CNN
ポケモンGOで自分の家が「ジム」にタグづけされてしまった男性
「ジム」は、ゲーム上でポケモンと闘う場所のひとつです。通常は、地図上の公園や教会などの建物に設定されるものが、間違って個人宅がジムに設定されてしまいました。被害を受けているのは、Boon Sheridanさん。彼の自宅は古い教会を改装したもので、どうもポケモンGOが古い地図を使っていたのではないかとのこと。Boonさんにとっては笑いごとではありません。ひっきりなしに自宅前に人が集まって来て、近所迷惑にもなっています。
These cats figured it out, the bench in the park across the street is close enough to be ‘in’ the gym. pic.twitter.com/HAlVp84cd6
— Boon Sheridan (@boonerang) 2016年7月9日
via. Independent
フルタイムで遊ぶために仕事を辞めた男性
ニュージーランドに住む24歳の男性が、ポケモンGOをフルタイムで遊ぶために仕事を辞めました。彼はこれから2ヶ月間をかけて、全部で151いるポケモンを制覇するためにニュージーランド中を巡ります。6年間続けてきた仕事からしばらく休もうと考えていた矢先にポケモンGOが登場。冒険に出ることを後押しされたと言っています。
via. Fortune
車を運転中に夢中になって木に激突
オーバーンでは、車を運転中にポケモンGOを遊んでいた28歳の男性が木に激突しました。幸いなことに軽傷で済みましたが、フロントガラスは割れ、車はズタズタ。夜の11時近くで他の車などが少なかったから良かったものの、もっと大きな事故になっていた可能性は十分あります。
via. NY Daily News
ティーンエイジャーが車に跳ねられる
ペンシルベニア州に住む15歳の女の子が、車の通行が多い交差点で車に跳ねられました。女の子は、鎖骨と足を怪我しましたが、命に別状はありません。母親は、そんなに車の通行量が多いところにポケモンを設置するのが問題だとゲームを批判。女の子が連れて行かれた病院では、ポケモンGOによって運び込まれた患者は彼女が初めてではないとコメントしています。
via. NY Daily News
と、ポケモンGOが起因している事故や事件を見つけるのに苦労はしません。開発会社の Nianticのブログによると、初期の試験運用は日本のテストユーザと実施されていた模様。今後、日本を含む各国でもアプリがダウンロードできるようになるでしょうが、米国と同様、公共の安全が危ぶまれるような状況にならないとは断言できません。
一方で、ポケモンGOによって普段行かないような場所などにも人が足を運ぶようになり、それが犯人逮捕に繋がるなど、プラスに働くケースも見られています。また、ポケモンGOが登場してから、Jawbone UPユーザの運動量が大幅に伸びるなど健康面での利点も指摘されています。
From Pikachu to Charmander—we've #GottaCatchEmAll! UP wearers playing #PokemonGo got 62.5% more steps on average. pic.twitter.com/yWL2zTIipp
— Jawbone (@Jawbone) 2016年7月11日
その影響がプラスでもマイナスでも、一部の人々がポケモンGOにその行動を支配され始めているのはたしか。オンラインなら、その影響範囲はあくまでそのゲームのプレーヤーだけにとどまりますが、ARとなると誰もが巻き込まれる可能性があります。現実世界、そして私たちは、ポケモンGOにどこまで振り回されることになるのでしょうか。
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