360°評価ツール提供のCBASE(シーベース)、4億1,400万円をシリーズA調達——ハラスメントリスク検出AI開発へ

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Image credit: Cbase

360°フィードバックツール「スマレビ for 360°」など HR サーベイ SaaS を開発・提供するシーベースは28日、直近のラウンドで4億1,400万円を調達したと発表した。ラウンドステージは不明だが、シリーズ  A ラウンドと推定される。このラウンドに参加したのは、三菱 UFJ キャピタル、SG インキュベート、静岡キャピタル。なお、調達額には金融機関からのデットが含まれる。

シーベースは2019年、人材大手エン・ジャパン(東証:4849)の執行役員などを歴任した深井幹雄氏らが MBO(経営陣による事業買収)により独立する形で設立。以来、HR サーベイ SaaS のスマレビシリーズを中心に、360°フィードバックや組織診断などを提供してきた。

360°フィードバックツールは、上司や部下など社内外の関係者に多面的な評価アンケートを行い、フィードバックする人事評価システムだ。360°フィードバックツールは決して新しいものではなく、日本市場に初めて紹介されて半世紀以上が経つ。以前は人事研修に多用されていたが、最近では、管理職の育成や組織エンゲージメントに活用されていることが増えているという。

360°フィードバックツールは、社員一人一人に気づきを持ってもらったり、会社のミッションバリューを社員に浸透させたりするための手段を、システムとしての必要に迫られた大企業で導入が進んできた。シーベースでは、今回出資を受けた SG インキュベートと静岡キャピタルの親会社(西部ガスと静岡銀行)らの支援を得て、地方の中小企業への導入に弾みをつけたい考えだ。

新型コロナウイルスの拡大でリモートワークも増え、上司が部下の状況を把握することも難しくなりつつある。社員が精神的に参ってしまう、退職に追い込まれる、といったリスクを事前に察知することは会社にとって重要だ。シーベースでは今後、評価結果からハラスメントを犯すリスクの高い人物を検知できる AI を開発し、機能を追加提供する考えだ。

スマレビは SaaS ではあるが、企業が導入する際のオンボーディングは、シーベースが支援する。事業のスケールに従い、より多くのコンサルタントが必要になると思われるが、シーベースは評価に特化しており、その結果に基づいた対策や行動については他社と協業関係にあるため、オンボーディングについても、これらの企業と協力して進めていくことができる、とのことだった。

via PR  TIMES

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