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#WebSummit 2021のピッチ・コンペティションは、AIで生地メーカーの繊維ロスを防ぐ「Smartex」が優勝

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本稿は、WebSummit 2021 の取材の一部である。 リスボンで開催されていた WebSummit 2021 で、3日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティション「PITCH」で、生地メーカーが不良品を限りなく0%に近づけられるソリューションを開発するポルトガルの Smartex が優勝した。本稿では優勝した Smartex を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。 コン…

本稿は、WebSummit 2021 の取材の一部である。

リスボンで開催されていた WebSummit 2021 で、3日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティション「PITCH」で、生地メーカーが不良品を限りなく0%に近づけられるソリューションを開発するポルトガルの Smartex が優勝した。本稿では優勝した Smartex を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。

コンペティションには、世界中から千社に及ぶスタートアップがエントリし75社が参加を許され、や準決勝を経て決勝では勝ち残った3社が戦いに挑んだ。ピッチの審査条件は、プロダクトの可能性、ディスラプティブかどうか、財務面での評価、チーム構成、ピッチの品質の5点。聴衆の投票も25%の割合で(つまり4人目の審査員として)加算された。決勝はの審査員を務めたのは次の方々だ。

  • Reshma Sohoni 氏 —— Managing Partner, Seedcamp(イギリス・ロンドン)
  • Hanna Hennig 氏 —— CIO Simens(ドイツ・ミュンヘン)
  • Juan Pablo Ortega 氏 —— Co-founder, Rappi(メキシコ・メキシコシティ)

Smartex(ポルトガル・ポルト、中国・深圳、アメリカ・サンフランシスコ)

生地の丸編みの工程においては、繊維の歪み、縫い目が一定でないなどの不具合が生じることがある。通常は一連の工程が終わってから人の目による検査を行うため、不具合が見つかった時には修正ができず、そのピースを丸ごと廃棄に回さざるを得ない。Smartex では編機にカメラをつけ生地を編んでいる状態を常にモニタし、画像解析と人工知能により不具合が確認できた時、即座に編機を止めることができる。人が状態を修正し、そこから編機を再稼働巣るので、繊維ロスを最小限にとどめることができる。

従来の方法では、生地を編み上げた後、染色や仕上げの段階まで進んでから不具合が見つかることもあり、この場合、時間や水など多くの資源を浪費することになる。ポルトガルの Tintex Textiles での事例では、Smartex が初期段階で直接介入して不良品の生産を回避したことで、最大21,613リットルの水を節約できることがわかった。同社では、顧客が Smartex の技術を取り入れたことで、これまでに合計750万リットルの水と670億トンの生地を節約できたとしている。

LiSA(ドイツ)

LiSA は、企業がライブコマースを実施するのを支援するプラットフォームだ。ライブビデオ、リアルタイムの顧客交流、シームレスなオンラインショッピングを組み合わせ、ライブ配信中の商品購入、グループチャット、2人のモデレーターによる遠隔操作などの機能が搭載されている。スタッフやインフルエンサーが発信するライブストリームを、オンラインショップ形式に変換し、客は通常のオンラインショップのように、動画の中から欲しい商品を選び、ショッピングカートに入れることができる。

同社によると、中国ではすでに e コマースの売上の17%がライブストリームで行われており、アメリカではすでに250億米ドルの売上を上げているという。LiSA は、消費者のプロセスを簡素化することで、画面の向こう側にいるアシスタントに質問したり、情報を収集したりした瞬間に購入することができるようになる、といった体験で差別化しようとしている。小売業者にとっては、視聴者を収益化し、消費者との直接的な関係を築くことができるメリットが得られる。

Okra Solar(オーストラリア)

Okra Solar のミッションは、いまだに十分な電力供給を受けられない世界の11億人の人々に、クリーンで安価な信頼できる電気へのアクセスを提供することだ。同社のスマート・ソーラー・マイクログリッドとソフトウェアは、カンボジア、インドネシア、フィリピンなどの未電化地域に電力を供給してきた。マイクログリッドで最もコストがかかるのは太陽電池や蓄電池ではなく、配電と電力調整であることから、スマート IoT デバイスと連携させることで、発電された電力がその場所で消費されるよう工夫した。

電力が余ったときや、ある家が一定期間大きな電力を必要としたときだけ、ネットワークを通じてメッシュ内の近隣システム間で電力を共有する。同社では電力消費を管理するためのデバイスを作り、地元の電力会社にそのデバイスを販売し、需要家の家に設置してもらっている。Okra Solar のソフトウェアは、ソーラーシステムを制御するだけでなく、モニタリングシステムや請求書作成も行う。プラットフォームでは、ユーザは電力料金をいくら支払わなければならないのかがリアルタイムでわかるようになっている。

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WebSummit、リスボンで2年ぶりに対面型で開幕——世界中から4万人が参加、会期中はマスク着用を義務付け

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本稿は、WebSummit 2021 の取材の一部である。 世界最大のスタートアップカンファレンス「WebSummit」がリスボンに帰ってきた。昨年はコロナ禍のため完全オンライン開催となったが、世界で最もワクチン接種率の高いポルトガル(Our World in Data が公開している10月25日現在の数値で、2回の接種を終えた人は全人口の86%)の政府の全面的な協力を得て、今年は2年ぶりに対面型…

Image credit: WebSummit

本稿は、WebSummit 2021 の取材の一部である。

世界最大のスタートアップカンファレンス「WebSummit」がリスボンに帰ってきた。昨年はコロナ禍のため完全オンライン開催となったが、世界で最もワクチン接種率の高いポルトガル(Our World in Data が公開している10月25日現在の数値で、2回の接種を終えた人は全人口の86%)の政府の全面的な協力を得て、今年は2年ぶりに対面型で開催となった。

11月1日から4日までのイベント開催中は、ポルトガル政府のガイドラインに沿う形で、ステージ上で話す登壇者などを除き、参加者は常時マスクの着用が義務付けられる。また、入国とイベント参加に当たっては、新型コロナウイルスの陰性証明かワクチン接種証明の提出が求められる。

日本のワクチンパスポートは、複数の国や地域で隔離の緩和措置を受けるのに有効だ。ポルトガルの隣のスペインでは日本のワクチンパスポートは有効だが、WebSummit 開催地のポルトガルでは認められていない。おそらく、外交上の両国協定の有無に起因し、日葡間の人の往来がさほど多くないためだろう。WebSummit では特別措置が図られ、参加者は特別の隔離措置を求められない(ポルトガルから日本帰国後は14日間の隔離が必要になる。これが理由で筆者は今回、現地参加を断念した。)

2019年の WebSummit では7万人以上が現地参加し、コロナ禍で現地開催中止を余儀なくされた2020年は10万4,000人がセッションやネットワーキングに専用アプリを使ってオンライン参加した。今年の現地参加はチケット販売ベースののべ人数で4万人となっているが、航空便の減少や入出国時の隔離措置の影響から、この数値はやや目減りすることが予想され、参加者数は2年前の半数程度と見られる。

Image credit: WebSummit

期間中、WebSummit には、70社以上のユニコーンの創業者や CEO をはじめ、Twitter 共同創業者 Biz Stone 氏、Amazon CTO の Werner Vogels 氏、チャレンジャーバンク N26 の共同 CEO Maximilian Tayenthal 氏、WWW の発明者 Tim Berners-Lee 氏、俳優の Amy Poehler 氏、ミュージシャンの Tinie Tempah 氏、元サッカー選手の Thierry Henry 氏、Black Lives Mattersの共同創設者 Ayo Tometi 氏をはじめ700名以上が登壇する予定。

WebSummit は、CEO の Peter Cosgrave 氏、Daire Hickey 氏、David Kelly 氏によって2010年に設立、ダブリンで150名を集めるイベントからスタートし、2016年にリスボンに移転した。これまでに、姉妹イベントとしてカナダのトロントで Collision、香港では RISE を開催している。来年には、日本の経済産業省や東京都との契約により WebSummit Tokyo が開催され、香港からマレーシアへの移転が発表された RISE は当面、香港で開催が継続される。

WebSummit を運営する Manders Terrace の2019年の売上高は4,790万ユーロ(約63.4億円)に達した。イベント体験を最大化するスケジュールチェックやネットワーキングのための専用モバイルアプリは、国連や CES 2022 にライセンス供与されることも明らかになった。同社は現在、共同創業者の Kelly 氏がチームを去った後、WebSummit の名前を利用して無断でファンド「Semble Ventures(旧称:Amaranthine)」を設立したとして、1,000万米ドルの損害を主張する訴訟を起こしている。

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#WebSummit 2020のピッチ・コンペティションは、エチオピア発のデジタル診療記録システム「ABAY-CHR」が優勝

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本稿は、WebSummit 2020 の取材の一部である。 リスボンで開催されていた WebSummit 2020 で、3日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティション「PITCH」で、エチオピア発のデジタル診療記録システム「ABAY-CHR」を開発する Lalibela Global-Networks が優勝した。本稿では優勝した Lalibela を含む、ファイナリスト3チー…

本稿は、WebSummit 2020 の取材の一部である。

リスボンで開催されていた WebSummit 2020 で、3日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティション「PITCH」で、エチオピア発のデジタル診療記録システム「ABAY-CHR」を開発する Lalibela Global-Networks が優勝した。本稿では優勝した Lalibela を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。

コンペティションには、世界中から千社に及ぶスタートアップがエントリし140社が参加を許され、準決勝を経て決勝では勝ち残った3社が戦いに挑んだ。昨年の WebSummit の PITCH に引き続き、2年連続で医療系スタートアップの優勝。今年の姉妹イベント Collision の PITCH でも、医療系スタートアップが優勝していた

ピッチの審査条件は、プロダクトの可能性、ディスラプティブかどうか、財務面での評価、チーム構成、ピッチの品質の5点。決勝はの審査員を務めたのは次の方々だ。

  • Anna Scally 氏 —— Head of Technology and Media, KPMG(アイルランド)
  • Theresia Gouw 氏 —— Founding Partner, Acrew Capital(アメリカ・シリコンバレー)
  • Cristina Fonseca 氏 —— Venture Partner, Indico Capital Partners(ポルトガル)
  • Wayne Ting 氏 —— CEO, Lime(アメリカ・サンフランシスコ)

Lalibela Global-Networks(エチオピア)

Lalibela Global-Networks は、公衆衛生医療分野で28年にわたる経験を持つエチオピア系アメリカ人の医師 Wuleta Lemma が設立したスタートアップ。患者を中心に、どの病院・診療所でも機能するエンドツーエンドのデジタル診療記録システム「ABAY-CHR」を開発している。一般的な紙の診療記録の場合、患者が診療カードを破棄してしまうと、以前の診療記録は参照されることなく、医師は病歴を確認することができない。また、異なる医療機関で診療されると、以前の診療記録が引き継がれることもない。

ABAY-CHR では診療記録は病院サーバやクラウドに暗号化された形で保存され、病院の担当医師らは、自らのパスワードでログインして必要な患者の記録を閲覧できる。大病院でなくても、農村部にあるクリニックでもノーコードで導入できるのが特徴。Lalibela は月次利用料を徴収するが、紙で運用されている現在のシステムに比べコストを大幅に下げることが可能。エチオピアのみならず、周辺諸国や南アジア諸国への導入を目論む。Jack Ma Foundation(馬雲公益基金会)のトップ20ファイナリストに採択。

Rheaply(アメリカ・シカゴ)

近年、企業や組織はサステナブルな目標の設定を求められるようになっている。2016年に設立された Rheaply はクラウドベースのプラットフォーム「Asset Exchange Manager(AxM)」を提供、循環型経済の拡大に取り組んでおり、企業が使用済みの機器やその他のリソースを販売、レンタル、購入できるようにしている。再利用が優先され、企業は二重購入や不必要な資本投資を避けることができる。

Rheaply には現在6,000人以上のユーザがいて、その大半は、大学、製薬会社、バイオテクノロジー企業、テクノロジー企業、政府機関などだ。そのネットワークによって、14.5トンの廃棄物が埋め立て地に行くのを避けることを可能にし、2019年には全体で130万ドルを節約したことになるという。また、プラスチックに関しては、プラスチック製品を30万ドル以上を節約することに貢献したという。

swIDch(イギリス・ロンドン)

swIDch は、CNP 詐欺(デビットカードやクレジットカードを提示しない、e コマースなど非対面決済で行われる詐欺の総称)の不正撲滅を目指すサイバーセキュリティスタートアップだ。特許取得済みのアルゴリズムにより、決済会社がネットワークが使えない環境でも、追加インフラを必要とせずに動的なクレジットカード番号の発行を可能にする。カード番号が動的に変化するため、ユーザはカード番号が仮に漏洩したとしても不正な請求がもたらされる可能性がなくなる。

オフライン取引では、カード番号はカード券面に印字されておらず、標準的な EMV(セキュリティチップ)や、非接触または磁気ストライプ決済を採用。オンライン取引では、カードをスマートフォンにタッチすると、ワンタイムの動的なカード番号が表示される。このカード番号は、標準的なカード会員データと同じフォーマットを採用しているため、どのオンライン加盟店でも使用できる。動的または静的な仮想カード番号を使うことで、セキュアな環境維持に用いられるトークンサーバやメンテナンスコストも発生しない。

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#WebSummit 2019のピッチ・コンペティション「PITCH」は、歯に貼ったバイオセンサーで血糖値を測定する「Nutrix」が優勝

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本稿は、WebSummit 2019 の取材の一部である。 リスボンで開催されていた WebSummit 2019 で、4日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティションで、歯に貼るバイオセンサーで血糖値を測定する「Nutrix」が優勝した。本稿では優勝した Nutrix を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。 コンペティションには、世界中からスタートアップ1万社以上がエントリ…

Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、WebSummit 2019 の取材の一部である。

リスボンで開催されていた WebSummit 2019 で、4日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティションで、歯に貼るバイオセンサーで血糖値を測定する「Nutrix」が優勝した。本稿では優勝した Nutrix を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。

コンペティションには、世界中からスタートアップ1万社以上がエントリし、WebSummit 開催期間中に会場内で断続的に予選が繰り広げられた。準決勝では16社から3社へ、決勝ではその3社がガチンコで戦いを挑んだ。奇しくも、決勝に残った3社中の2社が イギリスのスタートアップでサブスクリプションサービスを提供するスタートアップとなった。

審査員の皆さん
Image credit: Masaru Ikeda

ピッチの審査条件は、プロダクトの可能性、ディスラプティブかどうか、財務面での評価、チーム構成、ピッチの品質の5点。決勝は、Mada Seghete 氏(Branch)、Bradley Twohig 氏(Lightspeed Venture Partners)、Tony Zappala 氏(Highland Europe)が審査員を務めた。

Nutrix(スイス)

前列左から:Maria Hahn, CEO of Nutrix、プレゼンターの Pedro Miranda, CEO of Siemens Portugal
Image credit: Masaru Ikeda

世界中で糖尿病に苦しむ人は4億2,500万人に上る。実に世界人口の11人に1人は糖尿病で苦しんでいる計算になり、患者の数は2045年までに6億2,500万人にまで増加する見込みで、これを防ぐことは世界的な急務になりつつある。Nutrix は、ステッカータイプのウエアラブルなバイオセンサーを使った血糖値モニタリングシステムを開発した。

Nutrix
Image credit: Masaru Ikeda

血液を採取することなく、歯の表面にステッカーのように貼り付けたセンサーで血糖値を測定できる。Nutrix は病後のケアよりは罹患を防ぐ(未病)ことに特化しているが、将来は人工膵臓(マイクロニードル型のインスリン投与)など連携した糖尿病患者の QoL 向上への応用も考えられる。

BeRightBack(イギリス)

Gregory Geny, CEO of BeRightBack
Image credit: Masaru Ikeda

旅を計画・準備するのには、非常に手間と時間がかかってしまう。BeRightBack は旅のサブススクリプションサービスで、月額50ユーロ(約6,000円)を支払うだけで、年間3回旅に出られるサービス。行きたい場所と行きたい時間を入力するだけで、60秒間でフライトや宿泊先の予約が完了する。

BeRightBack
Image credit: Masaru Ikeda

宿泊先は、目的地に所在する空室のあるホテルから BeRightBack が選ぶので、ホテルにとっては空室率を減らせるメリットがあり、BeRightBack にとっては空室の多いホテルへの送客で利益率を高められるメリットがある。現在、世界50都市に対応。10ヶ月前にローンチ、現在の MoM 成長率は27%。97%の顧客が BeRightBack での体験を「非常に良い」または「良い」と答えている。

Banjo Robinson(イギリス)

Kate Boyle, CEO of Banjo Robinson
Image credit: Masaru Ikeda

Banjo Robinson は、同名のネコのキャラクタが幼少期の子供に手紙を送ってくれるサービス。キャラクタが世界中を旅しながら、そこでの出来事を伝えたり子供からの問いかけに手紙で答えてくれる。子供にとっては読み書きが上達するのに加え、地理に詳しくなり、スマートフォンやタブレットに依存しなくなるなどのメリットがある。回答内容については、両親がカスタマイズできる。

Banjo Robinson
Image credit: Masaru Ikeda

イギリスでサービスを展開しているが、アジア、ヨーロッパ、南アメリカでは、子供が手紙を通じて英語を学ぶコンテンツの提供も始めた。Techstars に参加後、以前に比べ220%の成長を遂げているとのこと。セサミストリートで知られる NPO セサミワークショップの投資部門 Sesame Ventures と Collaborative Fund からプレシードラウンドで数百万ドルを調達している。

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WebSummit 2019がリスボンで開幕——〝アンチ米国政府〟のキーノートスピーカーらの登壇で幕を開ける

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本稿は、WebSummit 2019 の取材の一部である。 世界最大規模のスタートアップ・カンファレンス「WebSummit 2019」がポルトガルの首都・リスボンで開幕した。イベントはまだ続いているため正確な参加者数は発表されていないが、関係者の話によれば7万人に達する見込み。これは3日間ののべ人数であるため、実質的な参加者数は2万人〜3万人の間と推測される。 今年のイベントでオープニングのゲス…

Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、WebSummit 2019 の取材の一部である。

世界最大規模のスタートアップ・カンファレンス「WebSummit 2019」がポルトガルの首都・リスボンで開幕した。イベントはまだ続いているため正確な参加者数は発表されていないが、関係者の話によれば7万人に達する見込みこれは3日間ののべ人数であるため、実質的な参加者数は2万人〜3万人の間と推測される。

今年のイベントでオープニングのゲストキーノートを務めたのは、Edward Snowden 氏と、5G 技術で世界を席巻する Huawei(華為)会長の Guo Ping(郭平)氏という、ある意味、アメリカ政府から睨まれる存在にある象徴的な二人だった。WebSummit の姉妹イベント Collision がニューオーリンズからトロントに移ったことから、WebSummit 的には必要以上にアメリカ政府に気を遣う必要がなくなったのかもしれない。

(2016年、リスボンで初開催された WebSummit のタイミングが、ちょうど Donald Trump 氏がアメリカ大統領に選ばれた日だった。Dave McClure 氏がステージで発狂していた記憶も蘇るが、WebSummit やそのスピーカーは何かとアメリカ政府と距離を取る傾向にあるのかもしれない。)

Image credit: Masaru Ikeda

Snowden 氏は、ヨーロッパで GDPR が導入されたことについて好意的な意見を述べたが、「悪用されるのはデータではなく人々だ」とし、「すべてのブラウザ、すべてのインターネットサービスプロバイダは、政府によって制御される可能性があり、人々が信頼すべきではない権力組織の一部になり得る」と主張した(Snowden 氏はロシアからの中継による登壇)。

最近、海外のスタートアップが集まるカンファレンスに来ると、必ずと言っていいほど話題に上るのが気候問題、水・食糧問題だ。今回の WebSummit でもペットボトルやカップを再利用し、なるべくプラスチックゴミを減らそうという試みが始まっている。ペットボトル入りのミネラルウォーターを買わず、マイボトルを持参してミネラルウォーターをフィルしてもらう「Just Water」の Jaden Smith 氏や、映画俳優の Matt Damon が共同創業者を務めることで知られる「安全な水へのアクセスを可能にする活動」を展開する NPO Water.org/WaterEquity の CEO Gary White 氏もキーノートを務めた。

Image credit: Masaru Ikeda

WebSummit のオープニングにあたって記者会見に臨んだ WebSummit の CEO Paddy Cosgrave 氏は、自身もアイルランドの農場で育った生い立ちから、水・土壌・食糧には人一倍関心を持っていると話し、今回、WebSummit でもプラスチックゴミを減らそうという努力をしていることに理解を求めた。

2010年にダブリンで始まった WebSummit だが、2016年にリスボンに移り、通算で10回目、ポルトガルでは4回目の開催となる。ダブリンに本拠を置く WebSummit の運営会社 Ci では、社内で250人以上の人々が WebSummit の3日間のために日夜努力している。無論、イベント当日は、場内警備やコンテンツプロダクションなど契約ベンダーのスタッフが数多く働き、ボランティアや地元警察なども含めれば、総勢数千人以上が従事していると見られる(ボランティアの数だけで2,702人)。

Image credit: Masaru Ikeda

Cosgrave 氏によれば、今年の WebSummit 参加者のうち女性の比率は46%で、昨年の45%に比べるとやや値は上がり2人に1人は女性という、他のスタートアップカンファレンスでは考えにくいジェンダー・ダイバーシティが実現している。今回で10回目を迎える WebSummit だが、ステージの進行からサイネージのデザイン細部に至るまで、改善すべき点はまだまだ残っていて、常に満足はしていないと述べた。

今回、展示エリアには、経済産業省や JETRO(日本貿易振興機構)が主導する J-Startup から日本のスタートアップ16社を、Plug and Play Japan は「Batch 2」デモデイ優勝の No New Folk Studio、Orange Fab Asia は直近シーズンのデモデイで優勝した meleap を提供する HADO をそれぞれ招聘し展示ブースを開設。このほか、日本からは昨日2億円の資金調達を発表した mui Lab のほか、Stroly、Axelspace などがグローススタートアップとして参加している。創業の日から世界市場で競うことが宿命となる宇宙スタートアップの参加が目立つようだ。

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#WebSummit 2018のピッチ・コンペティション、英国発・自動運転のためのフルスタックソフトウェアを開発するWayve(ウェイヴ)が優勝

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本稿は、WebSummit 2018 の取材の一部である。 リスボンで開催されていた WebSummit 2018 で、4日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティションで、イギリスの Wayve が優勝した。本稿では優勝した Wayve を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。 コンペティションには、世界中からスタートアップ1万社がエントリし、WebSummit 開催期間中に会…

優勝した Wave の共同創業者で CTO の Alex Kendall 氏
Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、WebSummit 2018 の取材の一部である。

リスボンで開催されていた WebSummit 2018 で、4日間に及ぶイベントのクライマックスとなるピッチ・コンペティションで、イギリスの Wayve が優勝した。本稿では優勝した Wayve を含む、ファイナリスト3チームを紹介する。

コンペティションには、世界中からスタートアップ1万社がエントリし、WebSummit 開催期間中に会場内で断続的に予選が繰り広げられた。準決勝では8社から3社へ、決勝ではその3社がガチンコで戦いを挑んだ。奇しくも、決勝に残った3社中の2社が自動運転に関するスタートアップで、また全チームとも AI を提供サービスの柱に据えるスタートアップとなった。

WebSummit CEO でホストの Paddy Cosgrave 氏(最左)と審査員の皆さん
Image credit: Masaru Ikeda

ピッチの審査条件は、プロダクトの可能性、ディスラプティブかどうか、財務面での評価、チーム構成、ピッチの品質の5点。決勝は、Bedy Yang 氏(500 Startups)、Tom Stafford 氏(ST Global)、Holly Liu 氏(Y Combinator)が審査員を務めた。

Wayve(イギリス)

Alex Kendall, Co-founder and CTO of Wayve
Image credit: Masaru Ikeda

Wayve(ウェイヴ)は、自動運転のためのソフトウェアを開発している。自動運転のために地図、ルール、センサーを開発するプレーヤーがそれぞれ独自の進展をしてきた。これは非効率であり、費用の高くつくと考えた Wayve は、すべてのレイヤーでデータドリブンに機能する自動運転のためのソフトウェアを、フルスタックで開発することにした。これにより、それぞれのセンサー単体が何かを検知しているのではなく、自動運転車そのものが何を検知しているかを判断できるようになる。

Wayve
Image credit: Masaru Ikeda

自動運転のための地図がまだ無い場所についても、従来の方法よりも少ない最低限のデータと地図だけで、正確で安全な自動運転が可能になることが、これまでの試験で確認されている。手書きコーディングされたルールや高画質の地図だけ依存しすぎない自動運転技術でスケールを目指す。Wayve のチームはロボティクスと機械学習の専門家で構成されており、これまでに数々の論文も発表している。

lvl5(アメリカ)

lvl5
Image credit: Masaru Ikeda

lvl5(レベルファイブ)は、自動運転用の映像分析ソフトウェアを開発するスタートアップだ。自動運転を実現するための地図製作車には LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging、光検出と測距)装置が搭載されるケースが多いが、これは平均8万ドルと効果で、スケーラビリティには適さない。lvl5 は数十ドル程度のカメラでも適切な映像分析をすることによって自動運転に利用できるソフトウェア技術を開発した。

Andrew Kouri, Founder and CEO of lvl5
Image credit: Masaru Ikeda

5年前の iPhone でも十分に機能し(計測誤差20センチ未満)、一般自動車による自動運転のための地図製作対応の大量生産が可能になる。同社では映像分析ソフトウェアそのものはコモディテイ化するので無料で提供し、毎日変化するマップデータを車1台あたり1ヶ月10ドルのサブスクリプションモデルで提供する。現在、世界最大の自動車会社と試験中で、道路品質モニタリングの分野で Rubicon Global と提携している。

FACTMATA(アメリカ)

Dhruv Ghulati, Founder and COO of Factmata
Image credit: Masaru Ikeda

フェイクニュースは、政府や PR 業界のみならず、社会全般にとって大きな恐怖となっている。FACTMATA(ファクタマター)は、コミュニティを使って、報じられた記事やプレスリリースの内容について、事実かどうかを判断する手立てを提供する。政策提言グループ、科学者、研究者、調査報道専門のジャーナリストをネットワーク化し、課題となった記事について、彼らの評価を仰ぐ。スコアリング合計により、その記事がフェイクニュースか事実かを評価する。

Factmata
Image credit: Masaru Ikeda

自然言語解析に加え、人工知能エンジンが過去の評価データを学習することで、リアルタイムに評価結果を出せるシステムも開発している。独自アルゴリズムにより、判断の正確度は現時点で93%を達している。報道機関などにが記事化や報道を急ぐ際に、時間をかけずに半自動でファクトチェックができる環境を提供できる。今年2月、FACTMATA はシードラウンドで100万米ドルを調達している。

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WebSummit、VCファンド設立を計画——巨大カンファレンスで取得したスタートアップのデータを活用

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本稿は、WebSummit 2018 の取材の一部である。 WebSummit は当初の立ち上がりから、主催者は洗練されたデータ運用を活用して世界最大のテクノロジーイベントを作り上げてきた。カンファレンスを運営するこの会社は現在、シードステージのベンチャーファンドのローンチに向け、同様の基盤を持つ情報を利用する計画を持っている。 フィナンシャルタイムズの11月5日の記事によると、同社は Amara…

WebSummit 2018
Image credit: WebSummit

本稿は、WebSummit 2018 の取材の一部である。

WebSummit は当初の立ち上がりから、主催者は洗練されたデータ運用を活用して世界最大のテクノロジーイベントを作り上げてきた。カンファレンスを運営するこの会社は現在、シードステージのベンチャーファンドのローンチに向け、同様の基盤を持つ情報を利用する計画を持っている。

フィナンシャルタイムズの11月5日の記事によると、同社は Amaranthine という5,000万米ドル規模のベンチャーキャピタルファンド創設を証券取引委員会(SEC)に申請した。

WebSummit の CEO、Paddy Cosgrave 氏は同紙に対しこのように語っている。

3日間、とてつもない大がかりな方法で、私たちは企業の手助けをしています。では、残りの362日はどうでしょうか?

この記事によると、WebSummit はイベントを訪れた何千というスタートアップや参加者について集めた大量のデータを活用していくという。イベントは本日(11月5日)、ポルトガルのリスボンで開始された。イベント主催者は最近、今後10年にわたりリスボンでカンファレンスを開催する契約に署名した。

始まりはダブリンだったが、その地で発展したのち2016年にリスボンに会場を移した。2011年当時の参加者は400人ほどの静かなスタートだったが、2014年には2万2,000人まで急速に増加、今週(11月第2週)のリスボンでは6万人以上の来場が予定されている。

WebSummit の設立者は当初、データサイエンスのチーム構築に出資し、商談アルゴリズムや動画キャプチャシステムを開発して、イベントの動向を追跡していた。

それにより、新たなベンチャーファンドがホットなスタートアップを見分けられるような情報の宝ができたと、フィナンシャルタイムズ紙は報じている。

ファンド創設の申請書はもともと、5月の時点で作成されていた。ジェネラルパートナーの名前には、以前 Goldman Sachs にいたPatrick Murphy 氏のほか、WebSummit 共同設立者 David Kelly 氏の名前があった。サンフランシスコを本拠とする Amaranthine の存在は以前にも知られていたが、WebSummit との関係はあまり知られていなかった。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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世界最大級のテックカンファレンス「WebSummit」、ポルトガル政府との1億2,800万米ドルの契約に合意——2028年までリスボン開催が確定

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世界最大のテックカンファレンスの一つ「WebSummit」は3日、ポルトガル政府との新しい契約に基づき、最低でも向こう10年間はリスボンにとどまることになると発表した。 この契約は、11月初めに次の回に向けて準備が進む WebSummit を前にもたらされた。ダブリンで生まれた WebSummit は、リスボンに開催地を移して3年目となる。WebSummit は急成長し、2015年にはダブリンのイ…

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世界最大のテックカンファレンスの一つ「WebSummit」は3日、ポルトガル政府との新しい契約に基づき、最低でも向こう10年間はリスボンにとどまることになると発表した

この契約は、11月初めに次の回に向けて準備が進む WebSummit を前にもたらされた。ダブリンで生まれた WebSummit は、リスボンに開催地を移して3年目となる。WebSummit は急成長し、2015年にはダブリンのインフラに切迫され、よりよい環境を提供できる新天地を求めてダブリンを離れた。

2016年リスボンに場所を変えて以降、WebSummit は勢いを増し続けている。新契約のもと、ポルトガル政府は WebSummit の成長を後押しすべく、会場や他のインフラに多額の資金を投資することになるだろう。

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WebSummit CEO の Paddy Cosgrave 氏は、声明で次のようにコメントしている。

ポルトガルに留まることができて、大変うれしく思っている。大規模な会場がなければ、WebSummit を開催するのは不可能だ。数ヶ月前まで、こんなことが可能だとは思ってもみなかった。計画は信じられないほど素晴らしいもので、計画の実現に奔走してくれたすべての人々に感謝を申し上げたい。

WebSummit の来訪以来、リスボンのスタートアップ界における存在感は急速に増し続けている。しかし再び、WebSummit は(ダブリンに引き続き)開催都市の限界を試していた。プレスリリースによれば、元契約が満了を迎えるにあたり、WebSummit の主催者は再び他所への移転を念頭に、各都市からのオファーを模索していたのだ。

しかし、リスボンは WebSummit に年間1,270万米ドルを支払うことで合意するなど、20もの競合都市を打ち負かした。加えて、ポルトガル政府は WebSummit が拡大を続けられるよう、会場である Altice Arena と Feira Internacional de Lisboa の規模を倍増することにも合意した。目標では、2019年までに工事が実施される。

その見返りとして、WebSummit の経営陣は35億米ドルのバイアウト条項に合意した。これは10年以上にわたりポルトガルに影響をもたらすもので、契約満了前に WebSummit がリスボンから去った場合は、差分が清算されることになる。

リスボン市長の Fernando Medina 氏は、声明で次のようにコメントしている。

WebSummit との10年間にわたる契約合意により、リスボンは間違いなく、イノベーション、起業精神、人材の中心地となるだろう。向こう数年のうちに、リスボンの IT 投資と雇用が著しく上昇すると自信を持っている。この物語を WebSummit と共に綴っていけることをうれしく思っている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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世界最大のスタートアップ・カンファレンス「Web Summit」が開幕——今年の参加者はのべ6万人超、AI・ロボティクス・シンギュラリティなど各分野のリーダーがリスボンに集結

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本稿は、WebSummit 2017 の取材の一部である。 WebSummit 2017 がリスボンで開幕した。今年もここに来られたことをうれしく思う。今年の来場者は昨年の5.1万人を上回り、6万人を超えるそうだ。文字通り世界最大のスタートアップ・カンファレンスとなった WebSummit はこの3日間、市内に4本しか走っていないリスボンの地下鉄に普段は起きないラッシュアワーを引き起こし、地元市民…

Image credit: Masaru Ikeda

本稿は、WebSummit 2017 の取材の一部である。

WebSummit 2017 がリスボンで開幕した。今年もここに来られたことをうれしく思う。今年の来場者は昨年の5.1万人を上回り、6万人を超えるそうだ。文字通り世界最大のスタートアップ・カンファレンスとなった WebSummit はこの3日間、市内に4本しか走っていないリスボンの地下鉄に普段は起きないラッシュアワーを引き起こし、地元市民に不便を強いているかもしれない。

2010年にローンチした WebSummit は2015年までの5年間をダブリンで、そして、ポルトガル政府が毎年130万ユーロ(1.7億円相当)を WebSummit に支払う3年間の契約で、昨年からリスボンで開催されている。ニューオーリンズの Collision、バンガロールの Surge、香港の RISE など姉妹イベントの成長も好調で、このイベントを切り盛りする WebSummit のチームメンバーは160人にまで増え、今年にはリスボンにオフィスも開設した。

ちなみに、ポルトガルで買い物をしてレシートを見てみると、何を買っても軽減税率で13%か通常税率で23%が課税されている(生鮮食料品や日用必需品は8%)。WebSummit の参加者数6万人はのべ人数なので、3日間にわけて1日あたり平均2万人。この2万人が1日平均100ユーロを消費したとしたら、3日間で少なく見積もっても約78万ユーロ(約1億円)の税収入があることになり、単純計算でも出費した額の半分を政府はすでに回収できたことになる。

リスボンの起業家のグローバルコネクション率比較
Image credit: Startup Genome

WebSummit の一連のイベントを見てみると、スタートアップの活動がさほど盛んでない場所に、新たなエコシステムを作るという戦略が功を奏しているようだ。リスボンにしても、他のヨーロッパの都市に比べ、スタートアップの数が突出しているというわけではないし、香港も東京やシンガポールに比べ極めてスタートアップが多いわけでもない。

しかし、今年からリスボンをモニタリングし始めた Startup Genome によれば、リスボンの起業家がグローバルなコネクションを持っている比率は、ヨーロッパの平均に比べて約2倍、世界平均に比べ約3.5倍になっており、少なからず WebSummit はこのトレンドに大きく貢献しているようだ。2011〜2012年のヨーロッパ経済危機で高い失業率を経験した若者の中には、就職を嫌って起業家を目指す人が増えつつもある。

Ecosystem Summit で。James Stafford 氏(Event & Project Manager, WebSummit)と Anne Driscoll 氏(Collision)
Image credit: Masaru Ikeda

今回は WebSummit に先立ち、Ecosystem Summit、Corporate Summit、Innovation Summit など、ラウンドテーブルを中心とした3つのサブカンファレンスが開催された。Ecosystem Summit は文字通り世界中のエコシステムリーダーやコミュニティビルダーが集まり、Corporate Summit はオープンイノベーションをはじめとしたスタートアップと付き合いたい大企業の水先案内、イノベーションサミットはテックに近いアカデミアの人々が顔を揃える、といった具合だ。

筆者はしばしば、WebSummit や RISE にスピーカーとして参加しているのだが、今回は Ecosystem Summit でいくつかのラウンドテーブルのモデレータを担当させてもらった。昨年の WebSummit でも、前日に世界中から20人ほどのエコシステムリーダーが集まり、「WebSummit Global Rising Startup Ecosystem Roundtable」という集まりで、世界がつながることの意義と今後の課題について議論したのだが、Ecosystem Summit はそれがバージョンアップしたもので、世界中から約100人ほどのスピーカーが参加した。

偶然にも Ecosystem Summit で Startup Genome の CEO と会話する機会を得られたのだが、Startup Compass として生まれ、Startup Genome に名を変え、現在に至るまでの過程でピボットし、最近では地元のスタートアップ・エコシステムを成長させたい地域政府などと提携することで、起業やスタートアップに関わるベンチマークのためのメトリクスを提供する形をとっている模様。Startup Genome が毎年発表するエコシステム・ランキングに東京が含まれないのは、言語障壁が理由というわけではないようだ。

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Image credit: Masaru Ikeda

WebSummit 2017 Day 0 の夜には Opening Night イベントが開催された。初めて、奥さんと生まれたばかりの息子を連れて訪れたという WebSummit CEO Paddy Cosgrave 氏の開会の辞に続き、ポルトガルの詐欺防止 AI スタートアップ Feedzai の創業者 Nuno Sebastião 氏に紹介される形で、スペシャルゲストとして物理学者スティーブン・ホーキング氏のスピーチビデオが上映された。ホーキング氏は4月に北京で開かれた GMIC のキーノートにもビデオ出演したが、スタートアップ界隈でも AI にフォーカスした文脈が増えると、彼の言葉に耳を傾けようとする人が増えるようだ。

AI は人類最高の発明になるかもしれないし、最悪の脅威にもなるかもしれない。我々は AI の危険を認識し、それを特定し、ベストプラクティスと管理する方法を取り入れ、AI がもたらす結果に対して、十分な進歩でもって準備をする必要がある。(中略)

AI をもってすれば、ついに病気や貧困の根絶も期待できる。生活のあらゆる側面は変容するだろう。これからの世代は AI がもたらす機会だけでなく、その可能性を広げ、全人類にとってよりよい世界を創造できるレベルに達するべく、科学研究にコミットするという決意を持つべきだ。

ホーキング氏の言葉に、会場は大きな拍手で包まれた。

Opening Night 2017 は、ポルトガル首相の António Costa 氏、前国連事務総長の António Guterres 氏、リスボン市長の Fernando Medina 氏によって、開会の宣言がなされ終了した。Web Summit 2017 は10日(金)までリスボンで開催される。THE BRIDGE では Day 1 以降の情報も追ってお伝えする。

EU コミッショナー Margrethe Vestager 氏(右)にインタビューする、Recode の共同創業者兼編集長 Kara Swisher 氏(左)
Image credit: Masaru Ikeda
中央に開会宣言をする Paddy Cosgrave 氏(WebSummit 創業者兼 CEO)、そこから左へ António Costa 氏(ポルトガル首相)、Fernando Medina 氏(リスボン市長)
Image credit: Masaru Ikeda

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トランプ氏当選のニュースに、登壇者・参加者一同心を打ちひしがれて始まった #WebSummit 2日目のまとめ

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本稿は、WebSummit 2016 の取材の一部である。 テクノロジーやスタートアップの業界というのは、アメリカ国民であるかどうかはともかく、伝統的に民主党支持者が多いのかもれしれない。トランプ氏のアメリカ大統領当確の報が出たのは、当地リスボンで、WebSummit 2日目の始まる前、水曜日の朝のことだ。この状況に直面して、WebSummit CEO Paddy Cosgrave 氏の呼びかけに…

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本稿は、WebSummit 2016 の取材の一部である。

テクノロジーやスタートアップの業界というのは、アメリカ国民であるかどうかはともかく、伝統的に民主党支持者が多いのかもれしれない。トランプ氏のアメリカ大統領当確の報が出たのは、当地リスボンで、WebSummit 2日目の始まる前、水曜日の朝のことだ。この状況に直面して、WebSummit CEO Paddy Cosgrave 氏の呼びかけにより、聴衆がスマートフォンのトーチを灯すことから2日目のイベントが始まった。

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500 Startups の Dave McClure 氏、Y Combinator の Justin Kan 氏、Passion Capital の Eileen Burbidge 氏のセッション。「エゴは失敗する最大の理由か?」というタイトルとは関係なく、McClure 氏は冒頭から大統領選の結果に怒りをぶちまけた。

自分はバージニア州出身だが、バージニア州というのは、多くの人がトランプ氏に票を入れた州だ。非常に腹立たしい。悲しい。そして恥だ。

結局、タイトルにある「エゴは…」の話が進まず、半分以上の時間にわたって、トランプ氏の当選がもたらすであろう悲劇に対する怒りで話が進んだが、モデレータ(CNN Money の Laurie Segall 氏)が困っている様子を察して、Kan 氏と Burbidge 氏が話を元に戻した。バックステージで McClure 氏と話した内容として、Kan 氏は次のように語った。

エゴは失敗の理由になることもあるが、また、ビジネスを前進させる上での原動力になることもある。自分が起業したとき(言うまでもなく、Justin Kan 氏は、Justin.tv の創業者である)もそうだった。

最後の最後まで、McClure 氏は選挙結果に打ちひしがれたような表情だったが、その結果に対しては半ば諦め気味に、次のように言葉を発すると、聴衆から大きな拍手が沸き起こった。

成功しているスタートアップというのは、多くの国に非常に多くのユーザを持っていることだろう。つまり、(大統領などの)世界的なリーダーと同じ基準で意見を持ち、そう見なされていると考えてもいいのではないだろうか?

いまどき、マーク・ザッカーバーグ氏やイーロン・マスク氏のような人物は、新しいアメリカの大統領よりも世界に対して大きなインパクトを与えられるのかもしれない。その分、ノブレス・オブリージュも大事ということか。

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WebSummit 2日目は、いくつかこれからのメディアの姿を占うセッションも用意されていた。「Upvote」という概念を持ち込んだ Reddit と Product Hunt。メインストリームのメディアは、多かれ少なかれ〝トランプ氏の言いなり〟になる可能性が高いので、新興メディアに求められる責任は、以前よりも大きなものになるだろうとの公算が多いようだ。

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BMW の完全自動運転技術担当 SVP の Elmar Frickenstein 氏が、BMW の自動運転に対する開発技術のプレゼンテーションを行なった。この中で特に面白かったのは、モバイルアプリで通勤に使う自動車を自由に選べるユーザ体験だ。ユーザは朝起きたら、スマホに表示された複数の選択肢から、その日に乗って行きたい車を選ぶ。朝食を食べ終わる頃には、さきほどオーダーした車種が自宅の玄関前まで自動運転で迎えにやってきている、というストーリー。車を所有するという概念は変化し、レンタカーも、客が店に出向くのではなく、自動車が自ら客の家の玄関先にやってくる時代が来るのかもしれない。

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宇宙飛行士でコロンビア大学教授の Mike Massimino 氏と、月への輸送ビジネスを標榜するスタートアップ Moon Express の創業者である Naveen Jain 氏のセッション。

以前よりかなりコストが安くなり、今は700万ドルで月まで行けるが、それが今後はもっと安くなる。そのうち、ここからシドニーまで行く飛行機代よりも安くなるかも。ハネムーンというのは、まさにハニー(新妻)とムーン(月)に行く旅行を意味するようになるだろう。(Jain 氏)

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Hanson Robotics のチーフサイエンティスト Ben Goertzel 氏が、同社の開発したロボット Sophia と登壇。人工知能で会話の受け答えができるのに加え、顔の表情が変化するのが面白い。聞き手は、TechCrunch Editor-at-Large の Michael Butcher 氏。

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NASDAQ の出前版オープニングベルも行われた。ベルのスイッチを押すのは、WebSummit の CEO Paddy Cosgrave 氏。ニューヨークの NASDAQ の取引開始時刻9:30が当地リスボンの14:30。時差の関係で、日本のイベントではマネしたくてもマネできない演出である。リスボンの模様はそのまま NASDAQ タイムズスクエアタワー壁面のインタラクティブスクリーンに中継され、ベルを合図にこの日の取引が始まった。皮肉にも、大統領選の結果を材料に、どの市場も株価は全面安である。

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