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フィンランドのスタートアップ・カンファレンスSlushが東京予選を開催、優勝チームのCapyはヘルシンキ本選へ

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フィンランドのスタートアップ・カンファレンス Slush は3日、東京の Goodpatch オフィスで東京予選となるピッチイベントを開催した。数多くのスタートアップが集まったが、最終的に優勝の座を勝ち取ったのは、パズルを使った CAPTCHA 技術を提供する Capy だった。彼らは11月18〜19日、ヘルシンキで開催される Slush 2014 に参加する(ちなみに、この日程は TechCru…

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クリックして拡大。(写真提供:Boris Friedrich Milkowski, Goodpatch)

フィンランドのスタートアップ・カンファレンス Slush は3日、東京の Goodpatch オフィスで東京予選となるピッチイベントを開催した。数多くのスタートアップが集まったが、最終的に優勝の座を勝ち取ったのは、パズルを使った CAPTCHA 技術を提供する Capy だった。彼らは11月18〜19日、ヘルシンキで開催される Slush 2014 に参加する(ちなみに、この日程は TechCrunch Tokyo と重なるようだ)。

Capy は、デラウエア登記で東京に拠点を置くスタートアップで、既存の CAPTCHA を置き換えるセキュリティ技術を開発していた。彼らは最近、イスラエル・テルアビブで行われる Microsoft Ventures の第5回インキュベーション・バッチの11社の一つに採択された。なお、Capy は昨年の Slush 東京予選にも参加していた

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優勝した Capy 以外に、東京予選に参加したチームについて、ここで紹介しておきたい。

  • Yocondo
    商品の名称を指定しなくても、商品を探し出すことができる、セマンティック商品検索エンジン。例えば、「ガールフレンドへの贈り物」などのキーワードで商品を検索できる。
  • NaviiRosette Research によるプロジェクト)
    地図が読めない人にもナビゲーションができるプラットフォーム。実写画像に対し、進行方向を3次元表示でオーバーラップして表示することで、歩行者が迷わずに目的地にたどり着くことができる。
  • Anicool
    アニメ制作のためのクラウドファンディング・プラットフォーム。日中英韓仏の各言語で提供されており、クラウドファンディングに参加したユーザには、DVD やオンラインなどで制作物を視聴することができる。競合として、Anipipo など。
  • Mobingi
    3回のクリックで、Amazon Web Services 上のサーバを起動できる、クラウド環境自動構築ツール。
  • Matcha Latte Media
    日本文化を世界の消費者に届けることを目的とするスタートアップ。最初は、「ユノミアス」という通販マーケットプレイスを通して、成長している9兆円のグローバル茶業界に日本茶生産者へのアクセスを提供。
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Matcha Latte Media によるピッチ(写真提供:Boris Friedrich Milkowski, Goodpatch)

#IVS Launch Pad: 優勝スタートアップCapyに聞いた、CAPTCHAサービスの世界展開(ビデオ・インタビュー)

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 本稿は、 Infinity Ventures Summit Kyoto 2013 の取材の一部だ。 先週、私は Capy の渋谷にあるオフィスを訪れ、チームの人々と話をすることができた。この新進気鋭のスタートアップの創業者である岡田満雄氏は、京都大学在学中に、この CAPTCHA サービスのコンセプトを思いついたのだ…

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

本稿は、 Infinity Ventures Summit Kyoto 2013 の取材の一部だ。

先週、私は Capy の渋谷にあるオフィスを訪れ、チームの人々と話をすることができた。この新進気鋭のスタートアップの創業者である岡田満雄氏は、京都大学在学中に、この CAPTCHA サービスのコンセプトを思いついたのだそうだ。詳しくない人のために Capy の優位性を説明すると、従来のゆがみ文字を使ったものよりもフラストレーションが少なく、ボットが対応できないイメージパズルの組み合わせで実現する CAPTCHA だ(以下のイメージを参照)。

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岡田氏や彼の同僚と先週会話していて、たまたま、私が京都のInfinity Ventures Summit 2013 に参加することを話したところ、

あぁ、我々も行くのですよ。

…と、岡田氏から聞いていたのだった。

それから一週間、岡田氏はウェスティンホテル京都で、満員となった会場を前に Capy のピッチをした。ステージにはスタートアップが12社登壇したが、Capy はその中で最優秀賞に選ばれた。

我々は7月に岡田氏にインタビューしているので、THE BRIDGE では Capy は初登場というわけではない。しかし、アメリカでサービスをローンチするなど [1]、日本のスタートアップの中でも、同社は当初から世界市場を展望しているという点で特筆に値する。

従来からある CAPTCHA は煩わしく、私はセキュリティ対策よりも、むしろ、入力が簡単であり、書籍の電子化に貢献しているという点でも reCAPTCHA を気に入っている。一石二鳥だからだ。しかし、Capy も同様に一石二鳥なことを実現しているという点で、大きな可能性を感じている。

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Capy を使うウェブサイトは、広告のスペースをユーザ認証画面として活用できる。このことは、画面のスペースを無駄遣いできないスマートフォンの画面において特に有効だ。Capy には無料版と有料版があり、CAPTCHA 画像に、無料版では広告が挿入され、有料版では任意の画像を使うことができる。彼らは来年の SXSW(サウスバイサウスウエスト)に参加する予定で、現在着手している機能開発がそれまでに完成することを期待したい。

岡田氏によれば、Capy は現在、日本の3〜4社の顧客に毎日5万件の CAPTCHA を提供している。日本は閉鎖された市場なので、テストするには最適だと岡田氏は語る。UI や UX にはまだ改良の余地があるが、彼らにはエンジニアが不足していると思う。現在はまだ4人のチームで、うちエンジニアは2人だけだからだ。

彼らのメンターでエンジェル投資家を務めるのは、セキュリティの専門家のウィリアム斉藤氏だ。5月にはシリーズAラウンドで資金調達を実施している。IVS のローンチパッドでの優勝を受けて、より多くの人が Capy に注目することを期待したい。来年以降、Capy のチームからさらなる躍進の話を聞けることを楽しみにしている。

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  1. Capy は、アメリカ・デラウェア州で登記されている。

離脱率10%を超えるCaptchaをたのしくすることで、セキュリティ認識の底上げを目指す「Capy」

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ゆがんだ文字を入力させることで、応答者がスパムボットでないことを判別する「Captcha(キャプチャ)」。ユーザの新規登録画面や、パスワードを連続して間違えた際など、世界で1日に約2億8000万回のキャプチャが使われている。ちなみに世界の1日のツイート数は3億5000万回だ。ただ、とにかく読みづらく、この画面の離脱率は10%を超えるとも言われる。そんな、ユーザにとって憂鬱でしかないプロセスを楽しく…

Capy

ゆがんだ文字を入力させることで、応答者がスパムボットでないことを判別する「Captcha(キャプチャ)」。ユーザの新規登録画面や、パスワードを連続して間違えた際など、世界で1日に約2億8000万回のキャプチャが使われている。ちなみに世界の1日のツイート数は3億5000万回だ。ただ、とにかく読みづらく、この画面の離脱率は10%を超えるとも言われる。そんな、ユーザにとって憂鬱でしかないプロセスを楽しくし、またスマホやタブレットに最適化した形で提供するのが、CAPY Inc. (キャピー)だ。米国を中心に活動するCapyの代表、岡田満雄氏に話を伺った。

「Captchaには楽しさが足りない」

Capy-demoCapyは、従来のゆがんだ文字のキャプチャを、画像(写真)をベースとしたパズルなどに置き換えて提供する。パズルのピースを該当する場所にドラッグすることで判別するため、ゲーム感覚で入力できる。また、面倒なスマホの文字入力も、Capyならパズルをワンストロークで動かすだけで済む。文字のキャプチャに関しては、すでにそれを素通りするためのツールが出回っているが、Capyのようなパズル型に関してはそういった例はまだない。

Capyのキャプチャ技術は画像を使用するため、ベースとなる画像を置き換えることで自由にカスタマイズできる。またWordpress、PHP、Ruby、Pythonなどさまざまな開発環境に対応できる拡張性もあるため、導入に要する時間はわずか30分。スクリプトを書き換えるだけでいい。現在プライベートベータで運用しており、ウェブサイトから申請後、招待を受けることで利用できる。すでに、ポータルサイトやキャリアなどと導入についての協議を進めているという。

世界の舞台に立てる米国で勝負

岡田氏がCapyのアイディアに着想したのは2010年くらい、京都大学大学院で電子すかしと呼ばれるセキュリティウォールを研究していた頃だ。電子すかしは、画像や音楽に見えないメッセージを埋め込む技術のこと。例えば、画像の購入者に画像を配布する際、その画像の中にユーザIDを埋め込んでおくと、画像が二時漏洩した場合、もとの漏洩者を特定することが可能になる。そんな電子すかしの研究を進めるうちに、地味なCaptchaを楽しくするというCapyのアイディアを思いついた。
tie50_logo_winner実際に触れるプロダクトが完成したのは2012年11月頃だが、その前後とも米国の学会発表やエキスポなどで出展やピッチを繰り返し、活動を続けている。今年5月に開催されたTiE50(タイコン)でも、TOP 50の一社に選ばれた。TiEは、1992年にシリコンバレーで設立されたグローバルな起業家ネットワークを運営するNPO。年に1回開催されるカンファレンスには世界中1,000社以上のスタートアップが応募し、最終的にトップ50が選出される。MITのEntrepreneur and Innovationで1位を獲得するなど、これまでに9つを超える賞をもらっている。

もともと米国で大学を卒業していることもあり、Capyに関しても米国でのビジネス展開が自然だったと話す岡田氏。また米国には世界中からスパムがくるため、セキュリティに関する認識やニーズも高い。もちろん、世界にはその分競合も多い。例えば、Googleに買収された「reCaptcha」、その他にもSolvemedia、Nucaptcha、Are you a Humanなどがある。これまではセキュリティばかりに目がいって、キャプチャを入力するユーザのユーザビリティが軽視されてきた。Capyはユーザの使い勝手にも注力することで、他社との差別化を測っている。

Capyのビジネスモデル

Capyはフリーミアムモデルだ。基本的には無料で使用することができるが、無料版の場合、キャプチャに使われる画像には第三者の広告が表示される。有料バージョンでは、画像を好きなものに置き換えられるため、そこでライセンシングフィーが発生する。キャプチャが利用される頻度は、世界で1日2億8000万回。もしこれを収益化できれば、年間1億5000万ドルは下らないという。

また、画像パズルのピースを増減させることでセキュリティレベルを調整することも可能だ。これまではウェブサイトやデバイスに応じて変えることのできなかったキャプチャに、柔軟性を持たせることができる。

「キャプチャと広告の相性はすごくいいんです。特にスマートフォンでは、スクリーンも小さく、広告を出すスペースがない。キャプチャを使うことでど真ん中に広告を表示することができ、またペイ・パー・ビューより効果的な広告が出せます。」

海外進出を考える日本のスタートアップへのアドバイス

Capyを最初から海外展開している岡田氏に、海外進出を考える日本のスタートアップへのアドバイスを聞いてみた。具体的なところでいうと、何よりデラウェアで登記していることが海外のビジネスパートナーやVCなどに高く評価されているという。

「資金調達でもパートナー探しでも、デラウェアで登記したことは100%評価されています。日本では、それはコストがかかるだけなんて意見もあるようですが、本腰を据えているという意思表示以上に意味があると思っています。向こうの人は日本の法律に関する知識がないため、投資判断をする際に、カリフォルニアやデラウェアで登記されている点が優位に働くようです。」

また、海外を意識するなら、自分たちが持つ日本の常識を一度捨てることも重要だ。例えばマーケティングひとつをとっても、日本で培ったノウハウはアメリカではほぼ通用しないと考えて取り組むべきだという。また、シリコンバレーに進出する際に、日本人の現地ネットワークを使おうとする動きが多い。しかし、シリコンバレーで本当に活躍している日本人はゼロに近く、結局アメリカの日本人ネットワークという小さい枠にしかつながらない。海外に出るなら、人種を選ばずに現地で影響力ある人に直接コンタクトをとるべきだと話す。

Capyが目指す未来

Capyは、まだフェイズワンの製品だという。彼らが目指すのは、デバイスの進化に応じた、操作性の進化。従来のデバイスがスマホに置き換わり、加速度センサーや明るさなどが搭載されることで、人間がデバイスに合わせて操作するのではなく、デバイスが人間に合わせて操作するという流れへのシフトが見られる。ところが、ソフトウェアはまったく追いついていない現状がある。

「パスワードは未だにオールドファッションです。デバイスが変わっても相変わらずキーボード使っていて、操作性が変わらない。もっと直感的に人を見分けるようなことをしたいと思っていて、その製品のひとつがCapyです。これまでキーボードで行っていた文字入力をワンストローク認証に変える。セキュリティ分野は、これまで安全性ばかりを追求していきたため、ユーザビリティという指標がないに等しい。セキュリティばかり追うのではなく、ユーザビリティを上げることで、仮にセキュリティが少し落ちたとしてもみんなが使うようになり、全体的にボトムアップできるのではないかと思っています。」

Capyでは、プログラマーやデザイナーなどの人材を募集している。英語を話せることがチームメンバーの必須条件だという。また、Capyを導入するウェブサイトに関しても随時募集中だ。興味がある人は、サイトの無料ユーザ登録から登録してみてほしい。