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スパイラルベンチャーズとGCAテクノベーション、スタートアップと大手事業会社の提携を促す「Innovation Alliance Hub」を立ち上げへ

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ベンチャーキャピタルのスパイラルベンチャーズ(Spiral Ventures Japan)と、スタートアップと大企業の提携推進に特化したアドバイザリーファームである GCA テクノベーション(GCAT)は3日、共同で新プロジェクト「Innovation Alliance Hub」を立ち上げる。日本のスタートアップ・シーンに広範なネットワークを持つスパイラルベンチャーズと、M&A アドバイザ…

左から: GCA テクノベーションの久保田朋彦氏、スパイラルベンチャーズの奥野友和氏

ベンチャーキャピタルのスパイラルベンチャーズ(Spiral Ventures Japan)と、スタートアップと大企業の提携推進に特化したアドバイザリーファームである GCA テクノベーション(GCAT)は3日、共同で新プロジェクト「Innovation Alliance Hub」を立ち上げる。日本のスタートアップ・シーンに広範なネットワークを持つスパイラルベンチャーズと、M&A アドバイザーリファームの GCA 傘下でスタートアップに特化したサービスを提供する GCAT が手を組むことで、両社はより広範に及ぶ大企業〜スタートアップ間連携を手がけたい考えだ。

Innovation Alliance Hub が、これまで各社が提供してきたオープンイノベーション支援と一味違うのは、デジタルトランスフォーメーションには取り残されがちな、伝統的かつ〝渋め〟の大手企業をオープンイノベーションに取り込もうとしているところだろう。

GCAT 代表取締役の久保田朋彦によれば、TMT セクターは既に自ら CVC を持っていたり、アクセラレーションプログラムを運用していたりと、何らかの形でスタートアップと関わり始めている。一方でそんな波に乗り遅れている大企業でも、経営層の間ではデジタルトランスフォーメーションを取り込まないとまずいという不安感が顕著になりつつあるという。

以前なら、アセット(=有形資産)を持たない企業を取り込むというところまで、従来の大企業は降りてくることはなかった。(久保田氏)

有形資産に慣れてきた〝渋め〟の大企業にとっては、知的財産(IP)や人材(acqu-hire)をする M&A は得意では無い領域だったわけだが、Innovation Alliance Hub はそんなハードルを乗り越える仕組みを提供するプラットフォームになりたいと考えているようだ。

GCAT は最近、ロボアドバイザー「THEO(テオ)」で知られるお金のデザインの損保ジャパン日本興亜や凸版印刷からの資金調達、水道管劣化を予測する AI を開発する FRACTA の東急電鉄との PoC や 栗田工業による M&A を支援している。これらの事例に登場した顔ぶれからも、GCAT が〝渋め〟の大企業への繋ぎ込みを得意としていることがうかがい知ることができる。Spiral Ventures Japan にとっては、自社が投資したスタートアップのイグジット選択肢を拡げることが期待できる。

Spiral Ventures Japan と GCAT では、Innovation Alliance Hub のサービス提供対象として、投資先、顧客契約先などの閉じた運用にはしない予定とのこと。詳細は未定だが、Spiral Ventures Japan から投資を受けたことのないスタートアップも参加でき、他方、GCAT はもとよりスタートアップと連絡が無かった大企業からの参加も積極的に受け入れていく見込みだ。〝渋め〟の大企業を受け入れることで、既存のアクセラレータなどとも差別化を図るものと見られる。

両社では Innovation Alliance Hub の設立記念と認知度向上を目的として、7月22日に都内ホテルでイベント「IA Hub Conference」を開催する予定。スタートアップと大手企業を対象とした招待制のイベントとなるが、参加希望者の募集など詳細は Innovation Alliance Hub で確認することができる。

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Spiral Ventures Japanの1号ファンド、当初目標額を上回る70億円の資金を集め調達をクローズ

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Spiral Ventures Japan は29日、組成中だった Spiral Ventures Japan Fund 1号(1号ファンドと略す)の資金調達をクローズしたと発表した。調達額は、当初目標額を上回る(オーバーサブスクライブ)70億円。このファンドには、アシックス・ベンチャーズ、セイノーホールディングス(東証:9076)、T8、図書印刷(東証:7913)、森トラスト、中小企業基盤整備機…

Spiral Ventures Japan は29日、組成中だった Spiral Ventures Japan Fund 1号(1号ファンドと略す)の資金調達をクローズしたと発表した。調達額は、当初目標額を上回る(オーバーサブスクライブ)70億円。このファンドには、アシックス・ベンチャーズ、セイノーホールディングス(東証:9076)、T8、図書印刷(東証:7913)、森トラスト、中小企業基盤整備機構機構のほか、名称非開示の国内証券会社や海外ヘッジファンドも出資参加している。

1号ファンドは、X-Tech(ネットとリアルの融合)を重点テーマとして、「業界変革型ビジネス」「新産業創出型ビジネス」の2領域を対象に出資を行う。これまでに、オープンロジ、ビズリーチ、ナーブ、Z-Works、フューチャースタンダードなど19件に合計21億円の投資を実行している。同社では、1件あたりの投資規模の目安をアーリーやミドルで5,000万円〜3億円、レイターで最大5億円としている。

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IMJ Investment PartnersがSpiral Venturesに社名を変更——MBOにより、名実ともに機動力のある日本・アジアの独立VCへ

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IMJ Investment Partners(IMJ-IP)は23日、Spiral Ventures に社名変更したことを明らかにした。正式にはシンガポール法人の Spiral Ventures Pte Ltd(旧 IMJ-IP)のもとに、東南アジアやインドを中心に投資活動を実施する Spiral Ventures Asia Ltd(新設)と、日本と東アジアに投資活動を実施する Spiral V…

Spiral Ventures Pte Ltd / Spiral Ventures Asia Ltd 代表の堀口雄二氏(右)、Spiral Ventures Japan LLP 代表の奥野友和氏(左)

IMJ Investment Partners(IMJ-IP)は23日、Spiral Ventures に社名変更したことを明らかにした。正式にはシンガポール法人の Spiral Ventures Pte Ltd(旧 IMJ-IP)のもとに、東南アジアやインドを中心に投資活動を実施する Spiral Ventures Asia Ltd(新設)と、日本と東アジアに投資活動を実施する Spiral Ventures Japan LLP(旧 IMJ-IP Japan)から構成される企業グループとなる。

Spiral Ventures Pte Ltd および Spiral Ventures Asia Ltd の代表には、これまで 旧 IMJ-IP の代表パートナーを務めた堀口雄二氏が、また、Spiral Ventures Japan LLP の代表には、旧 IMJ-IP Japan の代表パートナーを務めた奥野友和氏が就任する。

Spiral Ventures グループ会社の資本関係

これとあわせて、社名変更および新会社設立にあたり、MBO(マネジメントバイアウト)が実施されたことも明らかになった。Spiral Ventures Pte Ltd において主要株主であったカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の持分株式の多くを、堀口氏と他株主らが買い取り。また、Spiral Ventures Japan LLP については、Spiral Ventures Pte Ltd と奥野氏の共同出資という資本構成に落ち着いた。

IMJ-IP は堀口氏が IMJ で海外投資業務を従事していた際、2012年に設立した会社に端を発する。その名前から IMJ の CVC のように思われることがあるが、実のところは多数の LP を抱える純然たる独立系 VC だった。そこへ来て、昨年4月にはアクセンチュアが CCC から IMJ を買収。それまでも IMJ と IMJ-IP の間に直接的な資本関係は無かったものの、もはや、IMJ-IP は IMJ という名前を冠し続ける必要が無くなってしまったわけだ。

今回の名称変更(リブランド)の背景には、CVC ではない、独立性の高い純 VC であることを、既存および潜在の LP や投資先に明確に訴求する意図があるようだ。

新体制のもと、新しいファンドも目下セットアップしている。堀口氏によれば、Spiral Ventures Asia では、東南アジアとインド向けのファンド「Spiral Asia Global Fund」を組成中で、東南アジアのグロースステージ(旧体制ではアーリーステージが対象だった)とインドのアーリーステージのスタートアップを投資対象とする。

Spiral Ventures の東南アジアでの有望スタートアップの発掘には、従来から定評があるようだ。その顕著な例の一つであるが、大阪で毎年開かれるスタートアップ・カンファレンス HackOsaka では、McClinica、PawnHero、Docquity と Spiral Ventures 一押しのポートフォリオ・スタートアップが、過去3年にわたり連続して優勝の座を手にしている。

現在、ジャカルタに1名、シンガポールに4名体制で回している。インドでのディールソースには、ニューデリーにある、スタートアップのグロースハックを支援する Technology 9 Labs とのパートナーシップを活用している。Asia Global Fund の投資地域は、ASEAN 7カ国、インド、ミャンマー、バングラデシュと幅広い。(堀口氏)

一方、Spiral Ventures Japan では、これまでの IMJ-IP Japan Fund を名称変更し Spiral Ventures Japan Fund として運用を続ける。60億円の募集規模に対して既に50億円以上の出資金が集まっており、最終的には70億円規模に着地させたいと、奥野氏は意気込みを語った。Japan Fund の LP には、日本の大手企業のほか、中小企業基盤整備機構なども名前を連ねているという。

(モバイル特化とかよりも)最近では、リアルビジネスとの融合やリアル事業の変革などが投資のホットトピックになっているので、日本での投資領域は X-Tech が多い。CCC や東急電鉄のオープンイノベーションもお手伝いしてきたので、そういうリアルテックとスタートアップの協業支援にも、強みが出せると思う。

ただ、オープンイノベーションに特に注力するということはない。ファンドなので、LP にそういうニーズがあれば、お手伝いすることもあるということ。(奥野氏)

Japan Fund の投資対象には韓国や中国も含まれるが、現在のところは人的リソースの問題から日本国内にとどまっているようだ。Spiral Ventures Japan では年内に7人体制にまでチームを増強する予定とのことで、マッキンゼーやカーライルの日本代表を歴任した平野正雄氏がシニア・アドバイザーとして、奥野氏のドイツ証券時代の後輩にあたる千葉貴史氏がプリンシパルとしてメンバーに加わる。

IMJ-IP 時代からの出資を含め、これまでに、Spiral Ventures Asia は39社、Spiral Ventures Japan は10社に出資をしている。新ファンドの組成や機動力の向上により、今後は Spiral Ventures の名前を資金調達のニュースで目にする機会も増えることだろう。

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