女子向けキュレーションメディア「4meee!」が6カ月で2500万PV到達、その成長の理由とは

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2015.1.28

4meee_

女子向けのキュレーションメディア「4meee!」がどうも好調らしい。

2014年6月に公開された同サイトは、半年経過した段階で月間ユニークユーザーが200万人、ページビューは2500万PVに到達しているという。書いているのはキュレーターと呼ばれるサポートメンバーたちだ。読者モデルや一般の会社員など「いたって普通の」女性たちが現在、130人ほどの体制で毎日40本近くの情報を紡ぎ出す。

そこにはSEOも、まとめ職人のような変わった手法もない。ただ、好きなことを書いてもらうだけなのだという。

正直に言おう。私はこのキュレーションメディアというものに対して大きな違和感を持っていた。なまじっか書くことを仕事にしていると、どうしてもこの「まとめる」とか「キュレーション」という言葉にアレルギーがでてしまう。

しかし、今回4meee!のメンバーに改めて話を聞いてその考えを少し改めることにした。(※もちろん、一部は本当によろしくない作りの方もいるので全部、ではないが)大きく、納得できたのは2つのポイントになる。一つは情報の作り方、もう一つはビジネスの作り方だ。

編集部+130人のコミュニティが作る「雑誌っぽい」情報

4meee__公式キュレーター

世の中に出回る情報には質と正確さで幾つかの分類ができると思う。例えば新聞紙に書かれている情報は「記事」として、整った文体、どこで途切れても情報として成立する段落など、整った「ルール」が存在する。そういった雑誌、書籍のような「形態」と事実だけを伝えるニュースや、自己主張の強いオピニオンなどの「書き方」が掛け合わさってバラエティが生まれる。

オンラインメディアも同様だ。特にブログの誕生は、誰でも自由に情報発信できるスタイルとして世界中に広まった。Twitterやfacebookのタイムラインなどに見られるリアルタイムの書き込みは一時期「マイクロブログ」と呼ばれ、ブログよりもより小さいポーション、短い時間軸で個人のアップデートを伝える手法として広まった。

この辺りの分類は書き始めるとさらに一記事必要になるので、ここでは割愛するが、キュレーションやまとめ、と言われるメディアの形態は、こういった新しい情報発信の形態がいくつか重なって生まれたもののように思う。個人の自由な、思いつきの情報発信と、編集の入ったルールのあるメディアの掛け合わせ、といったところか。

4meee!を支える桑山友美さん(左)、坂梨亜里咲さん(中央)、桑山好美さん(右)

4meee!のうまさはこの部分にあるような気がしている。130人近くの体制を「ライター陣」と捉えると大手、中堅メディアに匹敵する陣容になるが、130人の情報提供コミュニティと考えると、別の姿が見えてくる。彼女たちはおそらくTwitterに書き込みをするように、普段の情報を4meee!というコミュニティに投稿している感覚なのだろう。

そしてここからが少し興味深い。

通常、CGMの考え方であれば投稿はそのままだ。しかし、4meee!は「キュレーションメディア」としての形態を持っている。つまり、ここに編集が入るのだ。

4meee!の編集部には彼女たちが上げてきた「投稿」を「記事」としてチェックするフローがある。まず、コピペでないかどうか、一行ずつ検索にかけて調べ、SEOに適したタグの挿入、そして彼らが独自に作った4コマの体裁に合わせて文章の「整理」を実施する。これらは投稿した人にフィードバックされて公開されるということだった。

「編集ではコピペチェック等以外に時にタイトルや文章を直したりすることがあります。必要と判断した場合、それを投稿管理画面や登録のメールアドレスにフィードバックしております。皆さん、読者さんでもあるので、私たちのメディアのカラーと質をよく理解してくれていて投稿してくれてますね」(運営のロケットベンチャー代表取締役 龍川誠氏)

完全な自由投稿のCGMでもなく、私たちや大手ニュースメディアのような硬い編集体制でもなく、その折衷のような方法、といったイメージだろうか。結果として、読み手はより「雑誌っぽい」感覚で4meee!に触れている印象があった。

自分たちが参加して作ってる雑誌となれば確かに読みたくもなるし勧めたくもなる。こういうコミュニティの当事者意識が数字に繋がったのだろう。

アドテクを理解した人が作ったメディア

とまあ、記事の作りについて改めて細かく考察してみたのだが、もう一つの課題がビジネスモデルだ。

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ロケットベンチャー代表取締役 龍川誠氏

よくある例はとにかくゴミでもなんでもコピペで「まとめ」てアドセンスを回す、という手法で、1000万PVまで持っていけば月次で数十万から100万円程度のお小遣いが手に入る。アフィリエイターにはまあ悪くないかもしれないが、事業としてはもちろんNGだ。

結果として記事広告コンテンツになるのだが、これはなかなかスケールが難しい。需給バランスなどを考えると差し込める本数や制作本数にどうしても限界があるからだ。その点、リスティング広告のような商品は、インプレッション在庫さえ伸ばせば拡大しやすい。

実は、運営の龍川氏はこの4meee!を立ち上げる以前から、EC事業やネットショップ向けの広告運用ツールを開発していた経験を持っている。その経験から幾つかの広告をテストし、現在、独自のアドネットワークの構築と入札ツールの開発を進めているのだそうだ。

「メディアがアドテクを理解する」のと「アドテクを理解した人がメディアを作る」というのは似ているようでやはり違うアプローチなのかもしれない。龍川氏は向こう1、2年の間に1億ページビューで得られる広告在庫を確保し、成果報酬型広告とネイティブ広告で数億円規模の事業に成長させると話していた。

拡大を目指してママ向けメディアを公開

最後になったが、改めてこうやってまとめてみると、4meee!がよく考えられたコミュニティと広告モデルの上で成り立っているメディアであることがうっすらと見えてくる。

グノシーやSmartNewsと違い、機械的に集めてくる方法ではなく、あくまで「人的コミュニティ」と「編集」を入れている点がどこまでスケールを抑えるのかが興味深い。またそれに伴う広告ビジネスの拡大も気になる点だ。

4yuuu__オフィシャルモデル___4yuuu_

龍川氏らは、拡大に関するひとつの回答として、新たに横展開があることも教えてくれた。主婦やママ向けのメディア「4yuuu!」で、こちらも開始1カ月ながら既に150万PVを稼ぐメディアに成長しているという。コミュニティの考え方も4meee!同様で、有名な読者モデル、カリスマブロガーを中心に100名近くのキュレーター陣を構築済みということだった。

こういった横展開が可能なのであれば、彼らのチャレンジできる領域はまだまだ残っている。今後、彼らの成長がどこまで続くのか、しばらく追いかけたいと思う。

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