早くも支援者数1,000人超、チケット購入型クラウドファンディング「ENjiNE」がLINEの「Official Web App」と初期連携

by Yukari Mitsuhashi Yukari Mitsuhashi on 2016.3.30

ENjiNE-website

2016年2月8日にサービスを開始した、チケット購入型のクラウドファンディング「ENjiNE(エンジン)」。リリース後1ヶ月で、クローズドで進行するものも含むと30以上のプロジェクトが掲載され、支援者の数は1,000人を超えています。

金額ごとに決まったプランを支援する従来のクラウドファンディングと異なり、ENjiNEは「チケット」の概念を採用しています。チケットを購入してプロジェクトを支援できるため、友人の分も複数枚購入したり、チケットを外部サイトで販売したりすることでチケットの二次流通が可能になります。

7月に開始するLINEのOfficial Web Appに

ENjINE-LINE

ENjiNEは、今年7月1日に開始予定のLINE「Official Web App」の初期連携パートナーにも選ばれました。クラウドファンディングサービスで選ばれたのは、ENjiNEとMakuakeの2サービスのみです。

Official Web Appは、導入企業のWebサービスとLINEアカウントを連携させることで、LINEアカウントを起点に集客・アクション誘導・リピート促進まで、ユーザーの行動をLINEアプリ上でシームレスに完結させることができる仕組みです。

これで、LINEを利用する国内6,800万人以上のユーザーが、ENjiNEに会員や決済情報を登録する手間なく、サービスを利用できるようになります。今でも、LINEを使ったチケット送付は可能ですが、これまでは受け取る側もENjiNEでのユーザー登録が必要だったのが、この連携でその手間も省かれます。

一人が複数枚購入することで購入単価は8,000〜10,000円

チケットの概念を導入したことで、従来のクラウドファンディングではありえなかったユーザー動向が見られています。狙い通り、チケットを人の分も購入したり、プレゼントしたりする人が少なくなく、全体の2割程度を占めるほどです。

国内クラウドファンディングの平均購入単価は、3,000〜5,000円ではないかと予測するENjiNEの運営会社 Relicの代表取締役CEOの北嶋貴朗さん。一方のENjiNEでは、上記の理由から8,000〜10,000円と他社サービスを大幅に上回っています。

ENjiNEの好調な出だしは、日本国内では約20〜30億円程度に留まるという購入型クラウドファンディング市場において、後発サービスにも十分に勝つ可能性があることを物語っています。そもそも、今はITリテラシーが高い一部の人が使っているのが現状です。また、IT業界の外のオーディエンスに対して、単体で抜きん出た認知度や集客力を持つプラットフォームはまだ存在しません。

つまり、プロジェクトの資金調達の成否が、プロジェクト自体の面白さや実行者の知名度などに大きく依存している状態。チケットというわかりやすい概念と、支援者の支持を得られるプロジェクトを確保し続けることができれば、メインストリームへの普及も十分現実的です。

良質なプロジェクトを出し続ける仕組み

この良質なプロジェクトを確保する方法にENjiNEが選んだのは、人海戦術ではなく、それを仕組み化すること。このスキームの一貫として3月8日に発表したのが、「ライブファンディング」と「ignition」の無料提供です。

提供先となるのは、ピッチイベントやオープンイノベーションプログラム、アクセラレーションプログラム、社内の新規事業プランコンテストなどを開催する企業や団体です。

何かしらの審査が絡むイベントの多くはアナログで行われており、決して効率的とは言えない現状があります。ignitionは、応募フォームの開発・設置、応募プランの一括管理画面、審査プロセスの構築機能、審査員の追加・削除や権限管理、審査基準の設定など、プログラムの運用に必要な機能を搭載し、このプロセスの管理や運営を効率化してくれます。

LienProject
ENjiNEに掲載された「Lien PROJECT」のプロジェクトページ

導入事例の一つが、サザビーリーグ主催のライフスタイルビジネスのインキュベーションプロジェクト「Lien PROJECT 2016(リアンプロジェクト)」です。基本的な機能に加えて、ファイナリストのリアルタイム投票やサービスや商品の購入予約ができる「ライブファンディング」を実施。会場の観覧者に加えて、インターネット中継も実施され、最終的に500票を超える投票と、150件を超える購入予約がリアルタイムに集まりました。

継続性、事業性のあるプロジェクトを展開

ignitionの導入に関しては、すでに大手VCやBtoBの展示会、社内の新規事業プランコンテストなどと協議が進んでいます。ENjiNEの当面の目標は、2016年度内に国内No.1のクラウドファンディングプラットフォームになること。また今後はグローバル対応も実現し、世界中に日本のプロダクトやサービスを発信・展開していくことを目指しています。同社のプラットフォーム無償提供の戦略が上手くいけば、決して手が届かない目標ではありません。

現在、ENjiNEの公式サイトを見てみると、まず目につくのが、「渋谷に24h利用できる、ファイトクラブをつくる!」というプロジェクト。これは以前に、国内クラウドファンディングの調達金額で当時の新記録を達成した「森の図書室」のプロジェクトオーナーが手掛ける新プロジェクトだとか。5日間を残しながら、目標金額50万円に対して約290%の約145万円を調達しています。

今後も、単発のイベントなどを対象とするプロジェクトより、上述したような継続的なサービス提供や事業化を前提としたプロジェクトを多く取り扱っていく方針です。

「新規性・独自性・話題性・事業性・市場性などの観点から総合的に判断したプロジェクトを展開していきます。完成した商品は、ENjiNE内で定常的に販売したり、またはENjiNEが保有する楽天やYahoo!など大手ECサイトのアカウントで販売することでも支援し、ハンズオンでサポートしていきます」

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