中国の自転車レンタル企業 Ofo(小黄車)が10億米ドルを超える新たな資金調達に向け交渉を行っている、とロイターが報じている。
現在モスクワに滞在している同社共同設立者の Yang Pinjie(楊品杰)氏がロイターに語ったところによると、調達規模は10億米ドルを超える可能性もあるが、交渉中の銀行名は明らかにされなかった。
9月22日は世界カーフリーデーだった。この日、都市部では公共交通機関や自転車を使うか、歩くことが奨励された。Ofo は同日、ロシア、チェコ、イタリア、オランダの欧州4か国に上陸。現地企業 Velobike と緊密な連携を図っており、2018年にはモスクワでパイロット実験を開始する予定だ。
ofoの投資企業 GSR Ventures(金沙江創業投資)の社長である Zhu Xiaohu(朱嘯虎)氏によれば、Ofoと Mobike(摩拜単車)が合併すれば収益性の高い企業が誕生する可能性がある、と姉妹メディアの TechNode China(動点科技)が報じている。
両社トップは合併の必要性については語っていない。今年6月に開催された夏季ダボス会議の場で同席したものの、Mobike の共同設立者兼社長の Hu Weiwei(胡瑋煒)氏はofoとの合併の噂を一蹴し、Ofo の設立者兼 CEO の Dai Wei(戴威)氏もまた、「合併する必要はない。この業界は市場を支配することが全てではなく、むしろ市場の中で共存することが重要」だと語っていた。
Zhu Xiaohu 氏は、自転車レンタル事業は2社の寡占状態にあり、市場占有率は両社で95%を占めている、と復旦大学で開かれた中国チーフエコノミストフォーラムの場で話した。
さらに同氏は、両社で市場の大半を占有してはいるものの、事業運営のために毎月多額の資金を投資しなくてはならず、そのため、採算を確保できる唯一の手段が合併だと続けて発言した。資本の観点からすれば、「どの会社がどこを買収するか」は大した問題ではないとも述べている。
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