[翻訳News] 考察:中国のネットバブルははじけるのか?

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

中国のインターネット事業分野がバブルかどうかという話題がたびたび会話にあがってくる。私の考えは「確実に」イエスだ。この分野にはバブルが生じている。また最近の市場調整中に、最も過大評価されている銘柄のうちいくつかが、かなりな株価急落に見舞われた。

だが私はこう考える「まだ終わりではない」と。市場が近年のギリシャ債務危機からいったん回復すればバブルはなおも膨らむだろう。

5~6年前に私がこの分野に注目しはじめたころ、中国のインターネット事業各社は上場を控えて利益を上げなければならなかった。実際、Baidu, Tencent, Netease などのすべての会社がかなりの利益を上げて急成長した。そしてそのことが各社の株価を支えていた。

このことは今日でもなお、Baidu や Tencent といった数社については当然のことだ。しかし他の会社、とくに最近上場された銘柄については同じようにはいかない。昨年10月に中国の商社や行政機関向けにコンテンツやアプリケーション配信を提供しているChinaCacheはまだ赤字状態で上場した。その株価は取引初日に95%値上がりした。

その後Youku が登場した。昨年12月に上場された際にはずいぶん赤字を出していた。しかし株価は取引初日に150%以上値上がりした。最近さらなる株式公開が行われて株価は48.18米ドルをつけており、これは IPO(新規公開)時の価格の 3.76 倍となった。いまだに同社は赤字を出しており、次の2年間にも同様となる見込みである。

投資家は中国のインターネットから新たにホットなものが出てくるのを渇望しており、その渇望のおかげで株式の新規公開に歯止めがかからなくなっている。かつての武勇伝尽きないベテランも、今これといって話題にできる総売上や収益がないにもかかわらず、自分たちの株価が最高限度額に達するのを目にすることができるのだ。

マイクロブログのSina Weiboはわずかな総売上を得たばかりで収益を上げなかったにもかかわらず、Sinaが元々やっていたオンライン・ポータルや通信事業、その他の事業よりも評価されている。Sinaは1株およそ147米ドルで取引されている。友人のアナリストは、その他すべての事業をまとめて1株だいたい50米ドルくらいにしか評価していない。

いま「売り逃げ」が一番儲かるので、経済全体に「狂気」が波紋を広げている。中国人の起業に対する評価も最近かなりインフレを起こしている。中国は新しいスターを探しているベンチャー・キャピタリストにとってもはや安価ではなくなった。

「最近ある米国のスタートアップに会った。マネージメント・チームは大企業から派遣され、何年もの経験を有してる。彼らの要求はたった100万米ドルだ」と中国を拠点にするベンチャー・キャピタリストは語る。「中国で同様の背景をもつスタートアップだったら500万米ドルは要求してくるね」。

またあるベンチャーキャピタリストがいうに、Rekooの評価は、USで同様の売上を上げていたときのAngry Bird(※訳注:原文ではAngel Birdとなってます)より高いそうだ。多くのキャピタリストはLee Kaifuのインキュベーションセンターから巻き起こる革新的な仕事の数々を高く評価している。

「よくないことだとも思ってる。それでは起業家の期待を上げてしまうだろう」とビジネス育成プログラムの総括マネージャーであるChris Evdemon氏はいった。彼らの将来の成長にとってもよくはない。「彼らは自分たちのお金を賢く使うべきだ」と付け加えた。

Chrisは「一時的な現象に過ぎない。永遠には続かないだろう。年末か来年には、状況は今とは異なっているだろう」と語る。

私たちがこの話をしてからわずか数週間後に、市場は最近のギリシャ債務危機によって矯正されることになる。予想通り、最も過度に値がついていた中国のインターネット株の中には価格が急落したものもあった。

Youkuは先週金曜日の終値が28.04米ドルであり、これはピーク時69.95米ドルの60%だ。Sinaは147米ドルから80.57米ドルに下がり、45%の下落である。(比較するとTencentは230香港ドルから18%減少し、Baiduは156.04香港ドルから25%減少した。)

しかし私の推測では、終わりはまだきてない。市場が一旦危機から回復すればバブルは再び膨らむだろう。だとすれば本当にそれがはじけるのはいつだろうか??2001年のインターネットバブルの破裂のように。

難しい問題だ。バブルを見つけるのは簡単だが、それがいつはじけるかを予測するのはずっと難しい。日本の不動産バブルは約10年続き、1990年にはじけた。それでもなお、バブルが膨らむのに時間がかかればかかるほど、その影響はより破壊的である。日本はまだそのダメージから回復しようと頑張っているのである。

【via Technode】 @technodechina

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