タタ・テレサービスは、CDMA、GSM、そして Photon の顧客全てをタタ・ドコモブランド上で統合していくことを明らかにし、これによってタタ・インディコム・ブランドは消滅する。タタ・テレサービス の南部地域担当 Yatish Mehrotra 氏は、企業の新たな事業戦略について、エコノミックタイムス でこう述べた。
「新たな経営アプローチにより、“アクセス・コンテンツ・問題解決”の分野に向けて、タタ・テレサービスの新たな戦略が示された。利用方法や好みなど、様々な変化が起きている市場の顧客に対して、魅力的な提案をすることが可能になる。」
タタ・テレサービスは、デリー首都圏地域の顧客を除く全ての既存顧客を、タタ・インディコムからタタ・ドコモへすぐ移行させることも明らかにした。デリー首都圏地域のユーザは、追ってタタ・ドコモへ移行となる。
同社はまたこの発表を機に、タタ・ドコモのインドでの CDMA 事業への参入が始まるとしているが、現在ネットワークのアップグレードのためインドで重要な投資を行っており、その参入は既存事業の範囲を拡大することになる。
2008年、タタ・テレサービスと日本の通信大手NTTドコモとの共同出資で誕生したタタ・ドコモは、タミル・ナードゥ州で2009年11月に事業を開始した。TRAI(インド電気通信規制庁)によると、現在タタ・ドコモはインド国内22エリアのうち18エリアで通信事業を展開しており、5番目に大きい事業規模を誇っているという。秒単位の通話料金制度を最初に持ち込み、インドの通信業界に一石を投じたことでも有名である。その後、バルティエアテル、ボーダフォンそしてイデア が追随することになる。
タタ・ドコモはインド22エリアのうち9エリアで586億4290万ルピー(11.9億米ドル)費やして認可をうけ、2011年11月にインドで3Gサービスを最初に始めた民間通信会社である。2011年9月(PDF)時点で無線による受信契約者数(GSM+CDMA)は8830万人、有線による受信契約者数は133万人だった。(下表参照)
ちなみに, SocialBakersによるとタタ・ドコモはソーシャルメディア上でも認知度は高く、Facebookページは400万人のファンを獲得し、インドでは常に上位3位以内に入っており、インドにおいて最も急成長したFacebookページでもある。
また同社は、大人気のマイクロブログサービスの Twitter 上で、主要ブランドで初めて独自の広告サービスを使用し広告を掲載したうちの1社でもある。
出典:エコノミックタイムス、TRAI(インド電気通信規制庁)
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