アメリカのギャグが理解しづらい、韓国人の心情を十分に理解したサービスがリリースされた。韓国版9GAG「ウッキ(웃키)」がまさにそれだ。
“Just for Fun” の 9GAG は別名「チャルパン(=짤방。韓国語で、写真・音声・フラッシュなどのコンテンツを表すネットスラング)」と呼ばれ、面白い写真や映像などがリストアップされ、ユーザがそのコンテンツを共有することができる。スクロールバーを上下すれば、すべてのコンテンツが閲覧できる。また、Facebook や Twitter と連動し共有やツイートが可能で、写真や映像ごとにユーザは、好き・嫌いを表明することができる。
この 9GAG の韓国版がまさにウッキなわけだ。ウッキは、「ウッキン(=웃긴、面白い)」と「ウィキペディア」の合成語で、面白い資料を集めて簡単に共有することができる。これまでにハード、アプリ、サービスから、バイオ/ヘルスケアまで、堅実な創業の経歴を持つ大学生が集まって開発されたウッキは、現在ベータ版を展開している。
9GAG とウッキの最大の違いは、パーソナライゼーションだ。現在のウッキのベータ版ではサポートされていないが、十分にユーザが獲得できれば、ユーザ毎のパーソナライゼーション・サービスが提供されることになっている。
9GAG はコンテンツを全購読者の投票結果に基づいて、「HOT」「Trending」などに分類している。つまり、すべてのユーザが同じ内容を見ることになるのだ。対照的にウッキは、多数のユーザではなく購読者個人が好むコンテンツを、購読者ごとに提供する予定だ。
ウッキの限界を上げるならば、すべてのソーシャル・ビジネスやコンテンツ・ビジネスと同様、収益モデルにある。コンテンツの共有サービスが最も収益が得られるのは広告だが、広告収益モデルは、コンテンツによって変動が大きく不安定だ。
またコンテンツが一般ユーザによってアップロードされる以上、ウッキの主たるサービスのコンテンツ管理と、コンテンツの新規アップロードが容易でない点も、ウッキにとっては問題だ。
チャルパンの流行をソーシャルと融合したウッキは、ライトながらも無視することはできないサービスだ。9GAGの成功の歩みは、ライトなコンテンツ市場の可能性を見せてくれたからだ。ウッキが今後、どのような地位を確立して成長していくのか期待される。
【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom
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