高速データ転送技術スタートアップのSkeedが、ルクセンブルクにヨーロッパ支社を開設

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2013.10.18


ICT Spring 2013 での Skeed のピッチ(八田斉明氏)

ICT Spring 2013の開催にあわせ、ルクセンブルクを訪れてからはや3ヶ月。新たに日本のスタートアップが、ルクセンブルクにヨーロッパ拠点を開設することになった。

東京に本社を置く高速データ転送技術スタートアップの Skeed(スキード) は、10月11日ルクセンブルクに初の海外支社を開設したと発表した。筆者の把握する限り、ICT Spring 2013 に参加した日本スタートアップのうち、これまでに同国への拠点開設を意思表明しているのは Conyac を運営するエニドアと、ビジネス情報共有ツールの Chatwork の2社だが、物理的にオフィスを構え、現地法人の登記を済ませたのは Skeed が初となる。

Skeed が独自開発したプロトコル SSBP(Skeed Silver Bullets Protocol)は、複数拠点間のファイル転送とデータ転送を効率化する技術だ。端末の処理負荷も大きくないため、ユーザへの導入展開が容易なのも特長の一つである。TCPの欠点を補い、FTPの数十倍に相当する転送効率を実現できるため、リッチメディアの普及で回線帯域の逼迫に苦しむモバイルキャリアやプロバイダにとっても救世主と言える。

Skeed S.A. 外観(ルクセンブルク)
Skeed S.A. 外観(ルクセンブルク)

Skeed のデータ転送技術は、P2P ファイル共有ソフト Winny の開発者で、7月に急逝した金子勇氏によって培われたものだ。金子氏はかつて Winny 事件で図らずも司法当局の追及を受けたが、彼の開発した技術は形を変えて、リッチメディア時代の根底を支えるソリューションとして、世界で活用されることになる。(ITMedia による、ビデオインタビュー

世を賑わす SupercellAngry Birds の動向からも明らかなように、ヨーロッパでは、モバイルゲーム分野のデベロッパ各社が急速に加勢しており、増加するユーザトラフィックを効率的に捌けるインフラ新技術に注目が集まっている。Skeed が提供する技術が、多くのモバイルゲームやプラットフォームに導入される日もそう遠くないだろう。

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