東京のスタートアップセブンバイツが新たなサービス「A2mato(アニマート)」をリリースした。同サービスは、サブカルチャー系の商品に特化したC2Cフリマアプリだ。
A2mato(アニマート)はスマホで簡単にアニメ・同人グッズ、コスプレ用品、ゲーム、漫画全巻、カードゲーム、アイドルグッズ等の取引が出来るアプリ。
セブンバイツは昨年の6月に資金調達を実施しており、その際サブカル特化のC2Cマーケットプレイスを軸とすることを本誌に語ってくれていた。
「オタク市場」と呼ばれる市場は、恋愛シミュレーションゲーム、オンラインゲーム、ボーカロイド、アイドル、メイド・コスプレ、声優、フィギュア、ライトノベル、電子コミック、コスプレ衣装、ドール、鉄道模型、プラモデルなどに分類される。
矢野経済研究所のオタク市場に関する調査報告によると、各市場において、エントリーユーザーやライト層、「非オタク」である一般層を獲得し、堅調に推移しているという。2011年の段階で、その市場規模は8920億円となっている。ブシロード社長の木谷氏によると、カードゲーム市場だけでも1000億円になろうとしているそうで、これは無視できない市場規模だ。
セブンバイツは、この成長市場に対して、C2Cマーケットプレイスという今注目が集まっているサービス形態で挑戦しようとしている。筆者は、2013年の年末、世間(一部)がサブカルの祭典「コミケ」で賑わう時期にセブンバイツ代表の澤田翔太氏インタビューを行った。
澤田氏がA2matoを始めた理由は大きく分けて2つだという。
サブカルの市場に乗り出した理由は大きく分けて2つです。1つはマーケットがあること。もう1つはクリエイター支援をしたいと考えたからです。
コミケでは、カタログを見てもサークルの情報は十分に伝わらず、結局ファンの人たちはTwitterやウェブサイトを見ている状態。探しにくいため、人気は壁サークルに集中してしまい、新人の掘り起こしが難しくなっているといいます。A2matoでは、新人でもファンの人たちの目に止まりやすくできるようにし、ロングテールのクリエイター支援を行いたいと考えています。
モバイルのC2Cマーケットプレイス、フリマアプリが盛り上がりを見せる中、サブカルに特化したサービスはまだなかった。澤田氏はここに目を付けた。さらに、A2matoを利用することはクリエイター側にとっても、ユーザにとってもメリットがある。
現在、同人サイトは値段が高いというデメリットがあります。サークルがDLsite、メロンブックスやとらのあななどで同人誌を500円で売ろうとすると、30%手数料がかかりあす。そこをA2matoでは5.25%でやります。


A2matoでは、ジャンルごとにハッシュタグをフォローすることができ、タイムラインが表示される。流れてくる商品を見て、RTのような機能「リマート」を使ったり、お気に入りに登録することなども可能だ。
澤田氏は、サブカルに関心が高い人々とTwitterの相性が良いと考え、抵抗のないUIになるように、と考えている。


他のフリマアプリと同様に、A2matoもアプリ上から出品が可能となっている。支払い方法もクレジットカード、コンビニ振込、銀行振込、ポイントでの支払いなどが用意されている。
A2matoが他のフリマアプリと異なる点はウェブ版も用意していることだろう。ユーザがA2matoに訪れる導線として、Twitter経由が多くなると予想しているため、パーマリンクが重要となる。そうした点もあり、ウェブにも対応している。
A2matoはまず50万ユーザ数、月5億円の流通金額を目指すという。澤田氏は、
サブカルのコマースサイトで日本一を目指します。
とその意気込みを語ってくれた。A2matoのアプリはこちらのページからダウンロードすることができる。
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