
「急成長」をスタートアップの定義とするなら、彼らこそ「お手本」のひとつと言えるだろう。
脳トレゲーム「BrainWars」を提供するトランスリミットは1月14日、同タイトルのダウンロード数(以下DL表記)が1000万件の大台に乗ったことを発表した。2014年1月14日創業から丁度1年、5月14日のiOSアプリ提供開始から丁度8カ月での達成となった。

THE BRIDGEの池田将がローンチをお伝えして以降、私も彼らの伸びには大変注目をしていて、公開20日、2カ月、そこからのジャンプアップなどを書かせてもらってきた。今、記事で振り返るとたった1年ながら彼らの急成長ぶりがよく分かる。
現在のステータスを発表された情報から整理すると、App Store、Google Play Store、Amazon App Storeに提供されるiOSとAndroidアプリの累計DL数は1000万件となり、世界150カ国、海外ユーザー比率95%という利用状況になっている。対応言語も日、英、中、韓、スペイン、ポルトガル、フランスと8カ国に対応が完了している。

ところで1000万DLというと丁度先日、カジュアルアプリなどを広範囲に提供するNagisaも累計数字がこの大台に乗ったことをお伝えしている。同社代表取締役の横山佳幸氏の話では主に広告事業での月商が大きく伸びているということだった。
参考記事:作り続けたアプリの累計DLは1000万、月商は数千万円規模にーー #IVS でNagisa横山氏に聞く
Nagisaとは違い単体アプリでの成長なので単純な比較はできないが、そろそろ売上などの話題も出てくるかもしれない。
トランスリミット代表取締役の高場大樹氏にその点を聞いたところ、やはり「マネタイズ面を強化している」最中ということで、収益は出始めてるということだった。ただ、海外ユーザー比率が高く、各国に分散しているため、収益性が落ちるという課題があることも付け加えていた。
「BrainWarsは課金を煽ったりしてませんし、広告もほとんどないアプリだったので、マネタイズ要素を入れるポイントはなかなか気を使いますね。ただ、そのような難しさを理解しつつ、これからも「世界」にはこだわり続けるつもりでいます。SUPERCELLのクラッシュ・オブ・クランやKINGのキャンディ・クラッシュ・サガように1タイトルで全世界から数億ダウンロードされるアプリを目指しています」(高場氏)。
また、以前のインタビューでも聞いていたが次の展開について何か進捗があるかという問いに対しては、まだずっと話に出ているメジャーアップデートを絶賛開発中とのことで、マネタイズと継続率の改善を目指しているということだった。資本提携が発表されているLINEゲームについても「年内提供予定」なのだそうだ。
参考記事:半年で700万DLのBrainWars、広告なしで達成できた「理由」と次の展望ーー高場氏インタビュー
まあ、成長が早いからと言って、開発スピードが同じように早くなることはそうそうないわけで、外野としてはこの辺りはあまり煽らず、しっかりとした次の成長戦略が発表されるのを待ちたいと思う。
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