先月、Wall Street Journal をはじめとするメディア各社は、シリコンバレーを代表するテックメディア「Gigaom」が正式に閉鎖されたと伝えた。 <関連記事> アメリカの老舗テックニュース・サイト「Gigaom」が閉鎖、創業者Om Malikが関係者への謝意を表明 2006年、Business 2.0 の記者として活動していた Om Malik は自身が運営していたブログ「Gigao…
Via Flickr by Kevin Krejci. Licensed under CC BY 2.0.
先月、Wall Street Journal をはじめとするメディア各社は、シリコンバレーを代表するテックメディア「Gigaom」が正式に閉鎖されたと伝えた。
Michael Wolf によれば、2009年、Gigaom は、3つのビジネスモデルに基づいて事業を成長させた。メディア・コンテンツ、カンファレンス、専門分野リサーチによる有料コンテンツだ。当時、Gigaom は415万ドルの現金を保有していた。人材構成はまだメディアを中心に構成されており、資本金がほとんど投資で構成されているため、Gigaom の経営陣は、短期間で収益を急伸長させなければならないプレッシャーに苦しんだという。当時、毎月200〜300万UVを保有していたGigaom は、トラフィックを高め、有料コンテンツの購入コンバージョン率を高めるために組織を拡大し始める。 メディアと編集領域に集中していた人材構成を再編し、マーケティングおよびセールス担当者の補強が行われた。
Michael Wolf は、Gigaom が短期間で収益を上げるプレッシャーのために、既存の読者層のニーズを十分に満足させることができず、Gigaom のユニークな価値が薄れ始めたと主張する。Gigaom のコアな読者層は技術に興味のある人たちだったのに、収益上の論理から、強制的にターゲットをベンチャー投資家に転換せざるを得なくなったのだ。
時には、資本と常識の論理を嘲笑して世界を変えると叫ぶこと。誰もが自分のもとを去っても、自分が推し進めるビジネスモデルに確信を貫けることもベンチャーのCEOに求められる素養だが、Om Malik には、あまりにも簡単に資本の論理に手を上げたような、物足りなさが残る。
Web 2.0の精神を継承した、Om Malik の Gigaom と Jonah Peretti の BuzzFeed の成功と凋落の物語は、私たちに多くの示唆を与えてくれた。BuzzFeed の Jona Peretti は、1979年に出版された David Halberstam 著「メディアの権力」(日本語版は、筑紫哲也・東郷茂彦・斎田一路ら各氏による共訳。原題は、The Powers That Be)の内容を引用して、Time、CBS、New York Times などの報道メディアが、かつて小さなスタートアップとして創業し、現代のようなメディアとして確立するまでの過程と、一世を風靡して消えていった報道メディアの凋落の過程を説明した。彼はメディアとして、普遍的に持つべき価値と革新し続けなければならない理由を列挙した。BuzzFeed は現在、約10億ドルの企業価値を記録して、テクノロジーベースのメディアグループへと成長し続けている。
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