米国や韓国で展開する社内向け匿名SNS「Blind」が日本に本格上陸ーーAmazonやNAVERなどが活用

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社内向け匿名SNS「Blind」
社内向け匿名SNS「Blind」

さまざまなSNSが存在する中で、一昔前では考えられなかった「実名によるやり取り」や「顔写真の公開」などへの抵抗が低下しています。特に仕事でFacebookやTwitterを活用する場合、本来出会う機会がないような人と繫がったり、思わぬビジネスチャンスに繫がったりと、実名制のメリットを感じる人も少なくないでしょう。

一方で、実名で活用するが故にストレスが発生しうる人間関係に、職場や上司との関係が挙げられます。肩書きや役職といったステータスがまとわりつく現実。企業の規模が大きければ大きいほど、社員間や上司と部下の距離は広がり、もはや本音で話すことができない環境に頭を悩ます人も多いはず。

海外ではAmazonやNAVERも活用

そんな課題へのソリューションとして登場したのが、会社員向けSNS「Blind(ブラインド)」です。米国デラウェア州を拠点とするTeamblindは、8月17日から日本市場におけるBlindの本格ローンチを発表しました。

日本以外にも、主に米国と韓国の大企業を対象に展開するBlind。ユーザー登録には、勤務先の個人メールアドレスが必要で、各コミュニティに属していることが認証されたユーザーだけがアクセスできます。ユーザー認証をきちんと行いながら、ニックネームで利用できるため、入社年次、肩書きや建前といったしがらみを取り除き、気軽かつオープンなコミュニケーションが実現するとのこと。

そのFacebookページを見てみると、Blind上でAmazonのグループが作成されたことが投稿されていたり、また韓国では、NAVERやLG電子といった企業が活用しています。日本では、業界専用の「ラウンジ」の一つに、大手総合商社に勤める社員を対象とした「商社ラウンジ」が開設されています。

「発信者が判明することがない」という安心感

Blindが、Amazonのような巨大企業にも活用される訳は、ユーザーに「誰が何を投稿したのか」が絶対に判明することがないという安心感があるからだと話すTeamblind 日本代表のYoonさん。Blindでは、ユーザーの如何なる個人情報も保管しておらず、この安心できるユーザー体験の実現に開発リソースの大部分を費やしているとのこと。

「Blindは、既にアメリカおよび韓国でサービスを拡大しています。そのため、AmazonやGoogleなど特定企業はもちろんのこと、IT業界のグローバルラウンジなど、企業や業界におけるフラットなコミュニケーションをグローバルなスケールで展開していく予定です」

同様のサービスには、以前に取材したDeNA エンターテインメント事業部が手掛ける「Flat(フラット)」があります。先行して展開する日本発のサービスに対して、Blindがどのように差別化していくのか見守りたいと思います。

【追記】
8/10(月):Yoonさんのコメントを追加しました。

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